トイカメラとは
「トイカメラ」はその名の通り、玩具のような素材で製造されたカメラです。見た目もおもちゃのように可愛らしいものが多く、一般的なカメラと比べ簡単な構造のため、ボケや歪みが生じたり、現実とかけ離れた色調になったりと、独特で味わいのある描写をするのが特徴。
Lomo LC-A+
出典:flickr(@Toomore Chiang)
Lomo LC-A+
出典:flickr(@Toomore Chiang)
比較的手頃な値段で、操作性もシンプルなものが多いため、初心者にも親しみやすいカメラです。
比較的手頃な値段で、操作性もシンプルなものが多いため、初心者にも親しみやすいカメラです。
トイカメラの種類
一般的には35mmフィルムや120フィルム(ブローニーフィルム)を用いて撮影するものが「トイカメラ」と呼ばれ、撮影後フィルムを現像してからデータ化やプリントをします。パノラマ撮影ができるものや魚眼レンズが搭載されたもの、4連写ができるものなど様々な種類があり、トイカメラらしいチープな写りを楽しみたいなら、断然こちらがおすすめ。
デジタルのトイカメラは一般的に「トイデジカメ」と呼ばれ、内臓のSDカードやUSBケーブルを使ってスマートフォンやPCにデータを移動したり、プリントしたりすることができます。水中で使える防水機能付きのものや、簡単な操作で撮影でき衝撃にも強い子供向けのものもあり、フィルム式と比べるとオンラインショップなどでの取り扱いが多めです。
おすすめのトイカメラ(35mmフィルム)
35mmフィルムは最も一般的なフィルムで、量販店などでも手に入りやすく、街の写真屋さんなどに現像をお願いした際の納期も比較的早いフィルムです。デジタルカメラと違い撮影可能枚数があるため、必ずパッケージを見て確認しましょう。
・Lomo LC-A+
1984年に旧ソ連で誕生し、90年代に世界的なムーブメントを巻き起こした、伝説のスナップカメラ「LC-A」。残念ながら2005年に製造休止となりましたが、そんなLC-Aを復活、そして進化させたのが「LC-A+」です。
カメラが適切な絞りとシャッタースピードを選択してくれるオート露出なので、初心者でも思うがままに撮影が可能。また、LC-Aにはなかった”MXスイッチ”が追加され、多重露光を楽しむこともできます。写真の四隅が暗くなる、ビネット(トンネル)効果が特徴的。
Lomo LC-A+
出典:flickr(@Toomore Chiang)
Lomo LC-A+
出典:flickr(@Toomore Chiang)
Lomo LC-A+
出典:flickr(@Toomore Chiang)
Lomo LC-A+
出典:flickr(@Toomore Chiang)
・Diana Mini
どこへでも連れて行きたくなってしまうような、おしゃれで可愛いデザインの「Diana Mini」は、スクエアまたはハーフサイズで撮影することができるトイカメラ。ハーフサイズは下の写真のようにフィルムの1コマに対して2枚の写真を焼き付けるので、撮影可能枚数が2倍になります。
エンドレスパノラマというテクニックを使えば、このようにグラデーションのようなパノラマ写真を撮影することも可能。
・Lomo Sprocket Rocket
価格:¥8,000前後
「Sprocket Rocket」はパノラマ撮影ができるトイカメラ。フィルムの上下に付いた穴=パーフォレーションまで写真が焼き付けられるユニークなカメラで、フィルム2コマに1枚のパノラマ写真を焼き付けるため、撮影可能枚数は半分となります。フォーカスとシャッタースピード、絞りは2種類から選択可能。
おすすめのトイカメラ(120フィルム)
120フィルムは、別名ブローニーフィルムとも呼ばれる中判カメラ用のフィルム。フィルム1コマの画面サイズは使用カメラによって変わり、それに応じて撮影可能枚数も変わってきます。
35mmフィルムよりも高品質な描写が楽しめますが、基本的に街の写真屋さんでは現像不可。そこから外注に出すため、現像の際の納期は長めです。
・Lomo LC-A 120
価格:¥50,000前後
35mmフィルムの約4倍の解像度でLC-A+の写りを楽しめる「LC-A 120」。画面サイズは6×6で、真四角写真が撮影できます。機能や操作性はLC-A+とほぼ同じ。一般的な中判カメラとは違い、小型で軽量なのが魅力的です。
Lomo LC-A 120
出典:flickr(@Toomore Chiang)
Lomo LC-A 120
出典:flickr(@Toomore Chiang)
Lomo LC-A 120
出典:flickr(@laurent gauthier)
35mmフィルムの約4倍の解像度でLC-A+の写りを楽しめる「LC-A 120」。画面サイズは6×6で、真四角写真が撮影できます。機能や操作性はLC-A+とほぼ同じ。一般的な中判カメラとは違い、小型で軽量なのが魅力的です。
・HOLGA 120CFN
価格:¥7,000前後
1982年に香港で生まれ、”キングオブトイカメラ”や”世界で唯一魂をもつカメラ”などと評される「ホルガ」。
チープな造りによるボケや歪み、背景のケラレ(四隅が暗くなる)、光漏れによる感光などが生じる一風変わった写りや、同じ機種でも一台一台写りが異なるなどの性質がカルト的人気を博し、様々な賞を受賞しました。
この「HOLGA 120CFN」には日本製のプラスチックレンズが使用されており、4色のカラーフラッシュが内蔵されています。
シャープで綺麗な写真を撮ることはできませんが、不思議な雰囲気をもつ写真が生まれることもあり、まさにトイカメラな一台といえるでしょう。
おすすめのトイデジカメ
・HOLGA DIGITAL
価格:¥10,000〜20,000前後
「HOLGA DIGITAL」は、ボルガの特徴ともいえる背景のケラレ(四隅が暗くなる)や独特なボケ感を再現したデジタルカメラ。カラーだけでなくモノクロ写真も撮影可能、画面サイズは135(4:3)と120(1:1)から選べ、アナログ時代のアクセサリにも対応しています。
「HOLGA DIGITAL」は、ボルガの特徴ともいえる背景のケラレ(四隅が暗くなる)や独特なボケ感を再現したデジタルカメラ。カラーだけでなくモノクロ写真も撮影可能、画面サイズは135(4:3)と120(1:1)から選べ、アナログ時代のアクセサリにも対応しています。
Wi-Fi内蔵のSDカード(別売)に対応しているので、スマートフォンやPCへ簡単に写真が送信できるのも嬉しいところ。
トイカメラアプリ
スマートフォンのアプリにも、トイカメラのような写真を撮影できるアプリがあります。
・Dazzカメラ … iPhone
アプリのトップ画面に並んだカメラとレンズを選択するだけで、トイカメラやフィルムカメラ風の写真が撮影できる「Dazzカメラ」。課金をしないと選択できないカメラやレンズもありますが、無料でも十分楽しめます。
「Diana Mini」のようにハーフサイズで撮影できるカメラや、「HOLGA 120CFN」のようにカラーフラッシュで撮影できるレンズ、光漏れを起こさせる”ランダム感光度”の調節ができたりと、トイカメラ・フィルムカメラ好きにはたまらないアプリとなっています。
・HUJI … iPhone / Android
“1998年頃のような気分を味わう”がコンセプトのカメラアプリ。“写ルンです”のボディような画面で、トイカメラ風の写真を撮影できます。
光漏れによる感光のような現象が起きたり、右下にはアナログ写真のような日付が入ったりと、撮影した写真はスマートフォンで撮ったとは思えない仕上がり。
まとめ
シャープで綺麗な写真や、デジタル加工された写真が溢れた世の中。トイカメラの写真を見るとなんだか懐かしく、ホッとしませんか。部屋に飾ったり、アルバムに貼っても素敵です。
あなたもハマったら抜け出せない、トイカメラの沼に飛び込んでみませんか。