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【5万円以下】初めての一本に。メーカー別おすすめ単焦点レンズ10選

愛用カメラのキットレンズを卒業し、次は「単焦点レンズ」にトライしようと思っているけれど、どんなレンズにしたら良いのかわからない方も多いのではないでしょうか。そこで、ここでは比較的手頃な価格でありながら写りも抜群な、おすすめの単焦点レンズを作例を交えてご紹介。是非、はじめての単焦点レンズ選びに役立ててみてくださいね。

ONE SCENE編集部
created: 2020.08.03 / update: 2020.11.11

単焦点レンズとは


レンズの中心点からイメージセンサーまでの距離を”焦点距離”といいますが、その距離が固定されており変えられない、つまりズームができないレンズのことを「単焦点レンズ」といいます
 

単焦点レンズのメリット


単焦点レンズのはレンズの構成枚数が少ないため、小型で軽量、価格も比較的安価(望遠レンズなどを除く)。絞りを開放し、光を多く取り込めるレンズが多いので、綺麗なボケを駆使した写真を撮影できたり、暗い場所での手持ち撮影でもブレずに、ノイズの少ない写真を撮影できたりします。

ピントの合った花以外が大きくボケていると、雰囲気が出ます
出典:flickr(@Dirk)

"玉ボケ”が作れるのも単焦点標準レンズの特徴
出典:flickr(@RG in TLV)

写真学校などでは「まずは単焦点レンズの標準レンズから」といわれることもあるように、自分の足を動かして様々な角度から写真を撮ることで、写真の腕が上達するというメリットもあります。


単焦点レンズのデメリット


単焦点レンズは当たり前ですがズームができず、近寄ると逃げてしまう野鳥などを撮影する場合は「望遠レンズ」を装着しなければならないため、外出先での撮影の際はどうしても荷物が多くなってしまいます。

また、レンズの交換をしている間に決定的瞬間を逃してしまう可能性もありますね。


単焦点レンズの種類


・10mm〜35mm…広角レンズ
広い角度の景色を写せるレンズで、人の視覚を超えた雄大な写りを楽しめます。
尚、28〜35mmのレンズは、広い範囲を写しながらも人の感覚に馴染む自然な写りが持ち味。

・40mm〜60mm…標準レンズ
設計がシンプルなので、コストパフォーマンスに優れた写りの良いレンズがたくさんあります。
50mm前後の焦点距離であれば、構図の作り方と絞りの設定で広角や望遠にも見せることができます。

・85mm〜135mm…中望遠レンズ
人の顔を大きく撮影するとき、他のレンズよりも顔が歪まず立体感のある写りをするのが特徴で、別名”ポートレートレンズ”とも呼ばれています。

・180mm〜…望遠レンズ 
野鳥や飛行機など、遠くにあるものを大きく写したいときに使うレンズ。
設計上たくさんのレンズを使うため、大きく重量があり、価格も高価です。

・60mm〜200mm…マクロレンズ
花や虫など、小さなものを大きく撮影するためのレンズです。


おすすめの焦点距離は30〜50mm


イメージセンサーのサイズが「フルサイズ」のカメラに装着するなら、綺麗なボケを楽しめて、暗い場所での撮影にも強く、価格も安価な40mm〜50mm。または、広い範囲を写しながらも人の感覚に馴染む写りの30〜35mmがおすすめです。

尚、センサーサイズが「APS-C」のカメラに装着するなら30mm〜35mm前後がおすすめ。と言うのも、APS-C機にレンズを装着すると焦点距離が”1.6倍”となり、例えば50mmの標準レンズは80mm相当の中望遠レンズとなってしまうためです。

・例えば、SONY FE 50mm F1.8 の場合

[フルサイズのカメラに装着]
SONY α7 / FE 50mm F1.8
出典:flickr(@John Brighenti)

フルサイズ機に50mmのレンズを装着すれば、標準レンズとして使えますが…

[APS-Cのカメラに装着]
SONY α6000 / FE 50mm F1.8
出典:flickr(@Yao Lee)
APS-C機では80mm相当の中望遠レンズに。

尚、フルサイズ対応のレンズはAPS-C機にも装着できますが、APS-専用のレンズはフルサイズ機に装着できませんので、事前に確認しましょう。


最初の一本に…主要メーカーの5万円以下おすすめ単焦点レンズ


では早速、おすすめの単焦点レンズを作例と共にご紹介しましょう。

レンズの名称を見ると「F1.4」や「F1.8」などとありますが、これは「開放F値」といって、そのレンズの絞り羽根をどこまで開放できるかという値です。

そのF値(絞り値)が小さいほど光を多く取り込めるため、先述したように綺麗なボケを作れたり、暗いところでの撮影にも強かったりするわけですが、この開放F値が大きめのレンズは構造がシンプルということで、価格がお手頃だという強みも。

これから紹介する単焦点レンズはみな開放F値が小さく、お手頃価格で性能が良いレンズばかりなので、レンズにお金をかけるのには気が引けるけど、写りも諦めたくないという初心者の方にはぴったりですよ。


Canonのカメラに


EF50mm F1.8 STM(フルサイズ機におすすめ)

世界で最も売れたといわれている「EF50mm F1.8 II」の光学系・レンズ構成を継承しながらも、使い勝手やデザイン性を向上させた「EF50mm F1.8 STM」。

SONY α7 II / EF50mm F1.8 STM
出典:flickr(@Jay Yoo)

名称にもある”STM(ステッピングモーター)”を採用したことで、オートフォーカスはスピードアップ、駆動音も静かで、動画撮影の際も気になりません。7枚羽根の円形絞りで綺麗な玉ボケを作れるこのレンズは、夜景や蛍撮影にも好適。

Canon EOS-1D X / EF50mm F1.8 STM
出典:flickr(@ Window Leong)

明るいところでも暗いところでも、その中のディテールをしっかりと描画してくれます。

Canon EOS 6D / EF50mm F1.8 STM
出典:flickr(@fototsubu)


・SIGMA 30mm F1.4 DC HSM|Art(APS-C機専用48mm相当標準レンズ)

先代モデルは絞り値で画が変わる遊び心のあるレンズでしたが、このレンズもそのコンセプトを受け継いでいます。

SIGMA sd Quattro / SIGMA 30mm F1.4 DC HSM|Art
出典:flickr(@Keiichi Yasu)

先代よりも絞り開放時のシャープさが格段にアップ。30cmまで近接でき、このように被写体が浮き上がるような立体的な描写が可能となりました。

PENTAX KP / SIGMA 30mm F1.4 DC HSM|Art
出典:flickr(@fototsubu)

9枚羽根の円形絞りによる美しい玉ボケは見惚れてしまうほど。フレアやゴーストに配慮した設計で、逆光耐性にも優れています。

PENTAX KP / SIGMA 30mm F1.4 DC HSM|Art
出典:flickr(@fototsubu)


Nikonのカメラに


Nikonではセンサーサイズがフルサイズのカメラを「FXフォーマット」、APS-Cのカメラを「DXフォーマット」と呼んでいます。
尚DXフォーマットの場合、焦点距離はレンズ名称にあるサイズの”1.5倍”となります。
 
・AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G(FXフォーマットにおすすめ)

超音波モーターを搭載し、素早く静かなオートフォーカス撮影ができる「AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G」。リーズナブルなレンズですが写りはかなりのもので、絞り開放からシャープな画を描いてくれます。

Nikon D700 / AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G
出典:flickr(@ Cary and Kacey Jordan)

影の部分も潰れることなく緻密に描写。

Nikon D600 / AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G
出典:flickr(@ajari)

もちろんボケもとても綺麗、逆光耐性にも優れています。50mmを検討しているのであれば迷わず買いな一本でしょう。

Nikon D600 / AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G
出典:flickr(@ajari)


・AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G(DXフォーマット専用52.5mm相当標準レンズ)

こちらも絞り開放からシャープな描写をしてくれるレンズで、更に絞り込むことでそのシャープさが隅々まで行き渡ります。

Nikon D7000 / AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G
出典:flickr(@きうこ)

Nikon D7000 / AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G
出典:flickr(@きうこ)

最短撮影距離が30cmということで、マクロレンズでなければ諦めてしまいそうなクローズアップ撮影にも対応可能。

Nikon D7000 / AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G
出典:flickr(@きうこ)

柔らかなボケが被写体をナチュラルに引き立ててくれます。


ソニーのカメラに


・FE 50mm F1.8[SEL50F18F](フルサイズ機におすすめ)

5群6枚という比較的シンプルなレンズ構成ですが、非球面レンズを採用することで様々な収差が補正されています。

SONY α7 / FE 50mm F1.8
出典:flickr(@John Brighenti)

絞り開放時の画面中央付近は大変シャープ、四隅には甘さがありますが、2段程度絞れば均一な描写に。柔らかい中にもどこか芯を感じさせるボケで主役を引き立ててくれます。

SONY α7 / FE 50mm F1.8
出典:flickr(@John Brighenti)

開放では四隅の明るさが落ち込むことが若干ありますが、それがまた雰囲気のある画作りに貢献してくれるでしょう。

SONY α7 II / FE 50mm F1.8
出典:flickr(@John Brighenti)


・E 35mm F1.8 OSS[SEL35F18](APS-C機専用56mm相当標準レンズ)

レンズ構成は6群8枚で、”OSS”という手ブレ補正機能も搭載されていますが、150gとかなり軽量なのが印象的。オートフォーカスのスピードが速く、スムーズに撮影できるレンズです。


SONY NEX-7 / E 35mm F1.8 OSS
出典:flickr(@Markus Kniebes)

光源や逆光が画面内に直接入るようなことがあっても、フレアをしっかりと抑制。

SONY α6000 / E 35mm F1.8 OSS
出典:flickr(@Heath Cajandig)

オールドレンズのような柔らかい描写が特徴で、ボケ味もとても美しい一本です。

SONY α6000 / E 35mm F1.8 OSS
出典:flickr(@Marius Haffner)


FUJIFILMのカメラに


FUJIFILMのレンズはAPS-C機専用となるため、焦点距離はレンズ名称にある長さの1.6倍となります。
 
・XF35mmF2 R WR(56mm相当標準レンズ)

高速かつ静かなオートフォーカスで、シャッターチャンスに強いこのレンズ。

FUJIFILM X-Pro2 / XF35mmF2 R WR
出典:flickr(@RG in TLV)

キレの良いピント面と、9枚の円形絞りによるすっきりとしたボケのコントラストが美しい一本です。

FUJIFILM X-E1 / XF35mmF2 R WR
出典:flickr(@Shinryo Kanagawa)

レンジファインダー用レンズの伝統的なデザインを踏襲したクラシカルなボディは防塵・防滴・耐低温構造で、使用するフィールドを選びません。

FUJIFILM X-E1 / XF35mmF2 R WR
出典:flickr(@Shinryo Kanagawa)

鏡胴部には1段毎に重くなる感覚が心地良い絞りリングが装備されており、絞りを直感的に把握できて便利です。


・XF23mmF2 R WR(36.8mm相当広角レンズ)

こちらはやや標準寄りの広角レンズですが、高速静音のオートフォーカスや、防滴・防塵・耐低温対応、絞り羽根やリングなどは35mmと同様です。

FUJIFILM X-Pro2 / XF23mmF2 R WR
出典:flickr(@ Michael Behrens)

高コントラストな描写をしてくれるこのレンズは、絞り開放から非常にシャープ。

FUJIFILM X-T3 / XF23mmF2 R WR
出典:flickr(@Felix Montino)

絞り込んでも変化はなく、最小絞りでも画質は低下しません。ボケ味も綺麗で逆光にも強く、22cmまで近接可能ということで接写もできる、まさに”優等生”という言葉が相応しいレンズといえます。

FUJIFILM X-T3 / XF23mmF2 R WR
出典:flickr(@RG in TLV)


オリンパスのカメラに


オリンパスのカメラには「マイクロフォーサーズ」という、APS-Cよりも更に小さいイメージセンサーを採用しており、焦点距離はレンズ名称にある長さの”2倍”となります。
 
・M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8(34mm相当広角レンズ)

銘玉とも呼ばれる「M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2」の弟分にあたるこちらは、広い範囲を写しながらも、特定の被写体を目立たせることを得意とするレンズ。

OLYMPUS E-PL5 / M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8
出典:flickr(@きうこ)

25cmまで近接可能な強みを活かすかのように、絞り開放から高コントラストと高い解像力を発揮してくれます。

OLYMPUS OM-D E-M1 / M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8
出典:flickr(@I mc)

明るいレンズは絞り開放時の画質が甘くなる傾向がありますが、このレンズでは6群9枚のうち4枚に特殊レンズを採用することで、球面収差などを補正。絞り開放で撮っても絞って撮っても納得の仕上がりが得られる一本です。


OLYMPUS E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8
出典:flickr(@I mc)


・M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8(50mm相当標準レンズ)

描画力に定評のある「M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8」を規準に光学部が設計されたこちらは、大きく滑らかなボケとシャープな描写が楽しめる一本。

OLYMPUS OM-D E-M10 / M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8
出典:flickr(@ Michael Mueller)

レンズの全群ではなく、一部レンズ群だけを動かすインナーフォーカス形式で、素早いピント合わせが行えます。

OLYMPUS OM-D E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8
出典:flickr(@R4vi)

25cmまで近接可能、逆光にも強く、シルエットを活かしたいシーンで重宝しそう。解像力のピークはF5.6付近ですが、絞り開放から充分シャープさがあるため、絞り値による画質変化は比較的少ないレンズといえます。

OLYMPUS OM-D E-M10 Mark II / M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8
出典:flickr(@RG in TLV)


おわりに


比較的安価で小型軽量、美しいボケに暗い場所でも綺麗な画が撮れて、写真の腕も上がるなど、良いこと尽くめの単焦点レンズ。もちろん、それぞれのレンズにはクセがありますが、それを活かして素敵な作品を生み出すというのもまた一興。

使えば使うほど愛着が湧き、あなたの良い相棒になってくれるでしょう。