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穏やかに、自分の感性のままに。 観た人がストーリーを想像して楽しめるような1枚を
フィルムとデジタルとで、日常のスナップやポートレートを撮影されているJunichiさん。写真は撮り手の感性をそのまま表現すると言われますが、力の抜けた余白感と透明感のある写真からは、Junichiさんの美意識がそのまま伝わってきます。そんなJunichiさんがどんな瞬間に魅力を感じ写真に収めようとされているのかを知りたくて、お話を伺いました。
著者: Junichi Mae | 作成日: 2020/07/11 | 更新日: 2023/01/28
― はじめにJunichiさんが写真を始めたきっかけや、写真にのめり込んでいった経緯について教えてください。
カメラを手にする前は、スマホで飼っている犬や生まれたばかりの姪っ子をよく撮っていました。そのうちもっと綺麗に写真に残したいという気持ちが強くなり、デジカメを購入したのがきっかけです。
買って最初に犬を撮った時、ボケ感のある綺麗な写真が撮れてすごく感動して、すぐに夢中になりました。あとは大学時代にバンドをやっていたのですが、社会人になってスタジオに集まったり、ライブをしたりという時間が取りづらくなり自然消滅みたいになって…そんな時に写真という新しい趣味がフィットしたのも大きいです。
― ポートレート、スナップ共に余白感と透明感のある力の抜けた写真が魅力的です。Junichiさんはどんな瞬間に惹かれ、どう残すことを意識してシャッターを切っていますか。
スナップもポートレートもコンセプトなど細かく決めずに、歩きまわって写真を撮っています。力の抜け具合については、おっとりした性格なのでそれが出ているのかなと。よく友人にも写真に出ていると言われるので、そうなんだなと思います(笑)
― 先ほどとやや重複する質問になりますが、特にスナップ写真は制約がないからこそ、何をどう切り取るかに撮り手の感性や個性が現れると思います。Junichiさんはスナップ写真において、どんなことを心がけていますか。
ずっと映画が好きで、スナップでの切り取り方などはその影響が大きいです。特に、ジム・ジャームッシュやヴィム・ヴェンダースという映画監督のゆるいロードムービーの世界観が大好きで・・・どの作品も適当なところで一時停止すると、何気ない日常のワンシーンでもすごく絵になるんです。好きすぎるあまりそう見えるのかもしれませんが…
あんな視点や絵づくりで、目の前の光景を自分でも切り取りたいなといつも写真を撮っています。 一見すると意味ありげだけど、観た人がそれぞれストーリーを想像して楽しめるような1枚が好きです。人物を撮る時も同じく、そういう世界観を目指しています。
― デジタルとフィルムを使っていらっしゃいますが、特にフィルムは手間もコストもかかると思います。Junichiさんがデジタル主流の時代においてフィルムを使う理由を教えてください。
両親が撮った子供の頃の写真は全部フィルムだったし、10代の頃に夢中だったファッション誌も、バンドのレコードジャケットやライブ写真も、映画もフィルムで撮られていたり、憧れて触れてきた写真ってフィルムで撮られた物ばかりでした。だから、自分で写真を撮り始めた時から、自然とフィルムの表現や質感を求めているんじゃないかなと思います。先程の映画の箇所でも書きましたが、あんな世界観を写真で自分も作りたいという憧れが大きいです。
あとは単純にフィルムカメラの「物」としての魅力や、アナログな操作感、それを使ってじっくり撮るという行為も好きです。
― 特に中判フィルムカメラは、それでしか撮れない描写があると思いますが、Junichiさんの写真はデジタルとフィルムの境が分からないくらい、デジタルでもフィルムの質感を再現されていると感じます。デジタルとフィルム、それぞれにおいて撮影時の設定や現像の際に心がけていることを教えてください。
一時期デジタルの絵がしっくりこなくなって、すべて手放してフィルムカメラだけで撮っていました。デジタルってある程度どんな状況でもカメラ側の性能でぱぱっと撮れちゃう。対して、色々と制約のあるフィルムで撮る事で、よく光を見て足で探してしっかり構えてと、そうやって身体を使って撮る事で1枚1枚満足度の高い写真が撮れるようになりました。
最近デジタルを買いなおしてからは、後からレタッチでどうにかすればいいやじゃなくて、同じようにしっかり撮影時点で綺麗に写すようにしています。
中判フィルムはportra400をメインで使用しています。このフィルムで透明感や白が綺麗に出るように、計測した露出より少し明るめに撮影しています。
― 続いて、デジタルとフィルムそれぞれにおいてメインで使っているカメラ・レンズを教えてください。また、それぞれを選んだ経緯やお気に入りの点についても教えてください。
PENTAX67にSMC PENTAX67 105mm F2.4
SNSで海外フォトグラファーの写真を見ていて、いいなと思った写真の使用カメラを見るとこのカメラの事が多くて、ずっと惹かれていました。35mmのフィルムカメラを色々使って、中判に手を出すぞって時はもうこのカメラにしようと決めていました。 一眼レフのカメラがそのまま巨大化した形なので、操作も取り回しも迷う事なく、撮る事に集中して振り回せるところが気に入っています。重くてシャッター音も大きいけど、その苦労を裏切らない写真がでてくる、とても信頼できるカメラです。
SONYα7S に Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical
コロナで自粛中は家にずっといたのですが、急にフルサイズのデジタルカメラを買おうと思い立ち、ネットで調べてその日のうちには注文していました(笑)。1220万と低画素で高感度に強いという少し特徴のある機種。日中の低感度で使用した時のトーンが独特で気に入っています。RAWデータも軽いので取り回しが◎
これにNOKTON 40mm F1.2を付けています。 デジタルを手に入れた事で出番が減っていますが、35㎜フィルムカメラはミノルタα‐7、ニコンF3を愛用しています。
― 最後に、Junichiさんのベストショットと、次に狙っているカメラやレンズ、今後の抱負があれば教えてください。
デジタルはまだ手に入れて日が浅くて40㎜しか持ってないので、中望遠のレンズが欲しいです。フィルムカメラは使ってみたい機種がたくさんあります・・・
ベストショットはこちらの一枚です。
数年前に渋谷で35㎜フィルムで撮りました。ずっとお気に入りの1枚です。