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日常を写真と共に。 光が作り出す景色を写真に収めていく
会社員として働くかたわら、旅先や友人との日常をフィルムカメラで撮影されているakii8さん。幻想的で懐かしさと新しさが同居するようなフィルム写真を眺めていると、写真の奥深さを改めて感じます。そんなakii8さんがどんな瞬間に魅力を感じ、どう残されようとしているのかを知りたくてお話を伺いました。
著者: akii8 | 作成日: 2020/08/17 | 更新日: 2023/01/28
― はじめにakii8さんが写真を始めたきっかけや、写真にのめり込んでいった経緯について教えてください。
学生の頃から旅行が好きでずっとiPhoneで写真を撮っていましたが、一眼レフがあればもっと綺麗に撮れるのかなぁとふと思い立ってカメラを買ったことがきっかけです。
最初はお店の人におすすめしてもらったNikonD5300で風景や道端のお花など人以外のものを撮っていました。それからいくつかmeetに行ったことがきっかけで友達が増えて、気づけば毎週末撮影の予定を入れてポートレートばかり撮るようになっていました。
フィルムカメラに出会ったのはカメラを始めてから3ヶ月くらい経った頃でした。SNSに載せている写真の雰囲気とは全然違いますが、Twitterで川島小鳥さんの味のある写真が気になって何のカメラを使っているのか調べてみるとフィルムカメラで、「フィルムカメラでこんな素敵な写真が撮れるのか!」と当時の私は感動しました。
フィルムカメラに興味を持ち出したのはそれからですね。
― akii8さんの写真は、どこか夢の中のような雰囲気もあり、日常の一瞬が写真によって特別な瞬間に変わるような印象を受けます。akii8さんはどんな瞬間に惹かれ、どう残されたいと思ってシャッターを切っていますか。
やっぱり光にはどうしても惹かれます。
私が写真を撮る上で1番意識しているのは光の入れ方なので撮影の時はできる限り晴れていてほしいし、そう思っている方も多いのではないでしょうか?
とくに逆光は設定が難しく、どんな風に撮れているのかその場では分からないので、まだまだ失敗も多いですが、思い通りに撮れた奇跡の1枚を見るとテンションが上がります!あとは散歩していたりカフェで好みの木漏れ日や影を見つけたりするとカメラを持っていない時でもどんな風に切り取るか頭の中で想像するだけで楽しくなります。
こうやって考えると私の日常の中には常に写真が近くにあって救われているなと感じます。
質問に「夢の中のような雰囲気」と書いてくださっていますが、これはおそらく人の顔があまり主体にならないようにしているからかなぁと思います。
ただ、とくに意識しているわけではなく、単にこういう切り取り方が好みで撮りがちになっているだけなのですが...。
― 多重露光や感光などの表現も魅力的です。仕上がりが分からないフィルム写真において、さらにそのような表現を加えることはとても難しいことだと思います。akii8さんのインスピレーションの源泉や、表現において心がけていることを教えてください。
透明感はずっと意識しています。
光が溢れるキラキラした写真が撮りたいけれど、それだけじゃなくてせっかく写ってくれているモデルさんも可愛くカッコよく撮りたくてどうしようか考えた結果、オーダー時に透明感を出していただくようお願いするに至りました。
感光はハーフカメラで試しにやってみたら意外といい感じに写ったコマがあったので、人に被ってしまわないよう空や物撮りのときに多用するようにしています。
感光と多重は未だに失敗も多いので色んなもので試しながら研究中です。
― 先ほどの質問とやや重複するのですが、akii8さんのイメージを表現するに際して、撮影時の設定や現像、フィルム選びでこだわっている点について教えてください。
フィルムのこだわりはとくになく、どんなシーンでも問題なく使えるISO400を入れていることがほとんどです。ただ、部屋撮りをするときは800、夏の快晴の日は100や200など前もってロケーションが分かっている場合はそのシーンにあったものを使っています。
どのフィルムを使っても現像のオーダーは少し青みを足してもらうことと透明感を出していただくようにお願いしています。
撮影で意識しているのは、とくに逆光で撮るときは適正よりもシャッタースピードを落とすことです。
夕焼けの空を綺麗に写すためのシルエットだったら問題ないですが、前の人を綺麗に写したい場合、カメラについている絞り優先AEに頼って撮ると人が暗くなることが大半なので、そこは必ず確認する設定です。その他のシーンでも気持ち少し明るめに撮るようにしています。
― 続いて、akii8さんがメインで使っているカメラ・レンズについて、それぞれを選んだ経緯や、お気に入りのポイントを教えてください。
4年前にフィルムカメラを始めた頃から変わらずNikon FE2を使用しています。
このカメラのいいところは初心者に優しい絞り優先AEがついているところとシャッタースピードが1/4000秒まで設定できるところ、露出補正ができるところなど約40年前に発売されたカメラとは思えないくらい性能が高いです。
このカメラを使い始めたのは見た目が可愛いフィルムカメラがほしいなぁと近所のカメラ屋さんに探しに行ったところ、店員さんにレンズ付きで安価でおすすめされたからというまったくロマンのない出会いです(笑)
レンズはどちらかと言うと開放で撮ることが多いので、F1.4のものを使っています。と言ってもピントがほぼ合わないのでフルで開放することはほとんどありません。
― フィルムに挑戦したいと思っている方は多いと思います。きっと質問されることも多いと思うのですが、フィルムの魅力やフィルムの始め方についてアドバイスをお願いします。
ラボさんに撮り終えたフィルムを現像に出して返ってくるまで待っているワクワク感はいまだにあって、これはデジタル一眼では味わえない醍醐味だと思っています。
フィルム独特の色味や雰囲気はデジタル一眼では再現しきれないものなので、自分のレタッチだけではなく、ラボさんにオーダーして1本のフィルムを形にするのも共同作業という感じがして好きですね。
また、フィルムカメラは1枚あたりの単価を考えるとどちらかと言えば決め打ちで撮る方が多いと思います。その分、思い出が詰まった写真になりますし、私も丁寧に時間をかけて1枚1枚撮るように最近は心がけています。
まだあまりカメラを触ったことがない方には、私が使っているNikonFE2などの絞り優先AEがついているカメラを使っていただくと失敗が少ないです。
何も考えずにたくさん撮りたい方OLYMPUS PENシリーズなどのハーフカメラだと72枚撮れるのでおすすめです。
ぜひ周りにいるフィルムカメラユーザーの方におすすめを聞いてみてください!
― 最後に、akii8さんのベストショットと、次に狙っているカメラやレンズ、今後の抱負があれば教えてください。
最近気になっていたのは、HasselbladやPentacon Sixといった中判カメラです。2つとも少し写りが似ている印象があって、どちらも中判カメラにしか出せない独特の透明感が写せます。
35mmでは、使い勝手がよくて質感もなめらかなCONTAX AriaとCarl Zeiss Planar T*50mm F1.4で、数年前からずっとこの組み合わせで撮ってみたいなと思っています。
ただ、今使っているカメラに満足しているので、今のところ買い換える予定はまだありません。
この写真は、本当にたまたま撮れた1枚です。
私の場合、感光自体が狙った場所にできる訳では無いので失敗も多いですが、たまにこの写真のように思ってもいなかった色味や雰囲気になることもあります。現像を見るまで分からない楽しみが詰まった今までで1番好きな感光写真です。
著者
akii8
1991年、兵庫県生まれ。 週末に写真を撮りに出かけるようになって早4年。 これからもカメラと一緒に春夏秋冬を楽しみたいです。
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