相手とのコミュニケーションを大切に。 「その人と何を撮りたいか」を共に追求していく

― はじめにkojikojiさんが写真を始めたきっかけや、写真にのめり込んでいった経緯について教えてください。

高校の体育祭の思い出を形で残したくてカメラを買ったのが写真を始めたきっかけです。高校生の間は友達や近所、旅行先で写真を撮る程度でした。しかし大学に入り、彼女の写真をよく撮るようになり、先輩の紹介でCURBON写真部に入ったことから写真に深くのめり込んでいきました。

― kojikojiさんの柔らかく透明感のある写真に魅了されます。試行錯誤を繰り返しながら現在の表現に辿り着いたと思うのですが、kojikojiさんは、ポートレート撮影においてどんなことを心がけて撮影されていますでしょうか。

ありがとうございます。ポートレートの撮影では常に相手とコミュニケーションを取ることを意識しています。

例えば明るい表情の写真を撮りたいときは楽しい話題、儚い表情の写真を撮りたいときは雰囲気が悪くならない程度に自然と会話の数を減らしてみたり、直接イメージを伝えることも大事だと思いますがこちらから自然に誘導できるものは自然な表情として使いたいのでコミュニケーションを欠かさずに行うことにしています。

― 背後に広がる風景の色や光の陰影・構図の豊富さなど、被写体の方の魅力を引き立てるバランス感覚に驚かされます。先ほどの質問とやや重複するのですが、被写体の方の魅力を最大限引き出すために撮影時や現像時などどんなことを工夫されていらっしゃいますか。

ありがとうございます。被写体の魅力の引き出し方についてですがいくつか意識していることがございます。

1. 極力自然光で撮ること
2. 利き顔を知っておくこと
3. 編集時は肌を最優先で編集すること

この３つを抑えることで被写体の魅力を引き出しやすくなると思います。

― 事前に準備をしていても、撮影は当日のコンデションによって変わってくるためイメージを形にするのはとても難しいと思います。kojikojiさんは、撮影の事前準備はその瞬間における判断など、自分のイメージを表現するにあたってどんなことを心がけていらっしゃいますか。

事前準備は私もとても大切だと思います。例えば事前に服や場所について被写体と話し合ったり、自分のイメージを膨らませるために過去の写真を見返してみたり、色んなアウトプットがあると思いますが、まず「その人で何を撮りたいか」という主軸を考えてからその他を考えるようにしています。

― 続いて、kojikojiさんがメインで使用されているカメラ・レンズについて、それぞれの機材を選ばれた経緯や使い分け方、またお気に入りの点について教えてください。

私がメインで使用している機材は

カメラ：SONY α7 II

レンズ：TAMROM 28-75mm F/2.8 Di III RXD、SONY FE 85mm F1.8

上記の組み合わせはポートレートを撮る上でなんでも撮れる組み合わせになっています。

元々APS-Cの50mmを使っていたことから85mmのレンズを購入しました。GMレンズなどではないものの、F値を2.8〜4.0程度まで絞るとかなりシャープネスになり、5.6〜8.0程度まで絞るとGMレンズと遜色ない写りになります。これが6万円以内で買えるのでとてもお勧めします。

85mmのレンズを買った後に困ったのが画角だったので広範囲をカバーできて持ち運びに優れているTAMROMのズームレンズを購入しました。ズームレンズなので写りより利便性に割り切って購入しましたが少し絞るだけで十分な写りをしてくれるレンズでとても気に入っています。

― 最後に、kojikojiさんのベストショットと、次に狙っているカメラやレンズ、今後の抱負があれば教えてください。

私のベストショットは木漏れ日を使った写真です。

光の雰囲気に合わせて被写体の表情を誘導して撮ることを意識しています。

出典：instagram

次に狙っているカメラはSONY α7 IVです。

レンズはCarl Zeiss Batis 2/40 CFです。