どこよりも高値に挑戦中!大手より20%高い製品多数大手より20%高い製品多数
定額買取
自分の主張や拘りが映り込まないように。 被写体との距離感や空気感を大切にしていく
多様な構図と表現力で多くの人を魅了するしゃしんとるぞーさん。しゃしんとるぞーさんの写真を眺めていると、改めて写真の奥深さ・楽しさを認識します。そんなしゃしんとるぞーさんが写真を通じて表現されたいことを知りたくてお話を伺いました。
著者: しゃしんとるぞー | 作成日: 2023/05/29
― はじめにしゃしんとるぞーさんが写真を始めたきっかけや、写真にのめり込んでいった経緯について教えてください。
始めたきっかけは仕事で必要になってカメラを買ったことです。ただ、その時は仕事で使うだけで、カメラのオートモードでしか撮ったことがなく、年に1、2回ほどしか使っていませんでした。
今のように本格的に写真にのめり込んでいったのは、一度ちゃんと撮れるようになりたいなと、写真講座に参加し、マニュアル撮影を覚えたのがきっかけでした。講座を受ける前は、マニュアルは難しいものだと思っており、そもそもマニュアルと絞り優先、シャッタースピード優先などのモードの違いもよくわかっていませんでした。
講座で絞りやシャッタースピード、ISO感度の関係性や光の捉え方、考えかたなどを教えてもらい、世界がとても広がったような感じがして、撮影するのがとても楽しくなりました。教えてくださった先生がとても良い先生だったというのも大きいと思います。
― 感性のままラフに撮影されている印象がありながら、1枚1枚完成されていること、また似たような構図がないことに驚かされます。しゃしんとるぞーさんが美しいと感じる瞬間や、写真を通じて表現されたいことについて教えてください。また、写真家でも写真家でなくても影響を受けた方はいらっしゃいますか。
ありがとうございます。特別な視点があるわけではなく、美しいと感じる瞬間は、差した光やそれによる陰影が綺麗だなとか、空の色が綺麗だなとか。多分、多くの方とそんなに変わらないと思います。
写真を通して表現したいこと、と言えるかは微妙ですが、自分の主張や拘りのようなものが、写真に映り込まないようにしたいなと思っています。
事前に構図を考えたり、調べたりして、具体的に伝えて、撮って確認して、詰めていく方が間違いなく上手な写真が撮れると思うのですが、同時にそれは、自分がどんどん写真に映り込んでいくことでもあるなと思っていて、それを、できるだけ控えめにしたいと考えています。
自分があることも大切ですが、SNSを見ていると「自分」が強い写真が多い気がしていて、タイムラインで目立たなくとも「自分(自分は作風とも言い換えられるかもしれません)」よりも写っているものや、その距離感や空気感のようなものを大切にしたいなと思っています。
影響を受けた方でいうと濱田英明さんやSamAliveさんの写真をよく見ていました。濱田さんには、写真だけではなく言葉にも多く影響を受けたと思います。
― ポートレートについて教えてください。愛嬌だったり美しさだったりかっこよさであったりと、それぞれのモデルさんの魅力が最大限に表現されているように感じます。撮影時のコミュニケーションなど、モデルさんの魅力を引き出すために、どんなことを意識されていらっしゃいますか。
上の回答と同じく、基本は特定のスタイルやテーマを意図して写真を撮ることは少ないと思います。もちろん、時々はありますが笑。
ほとんどの場合特に衣装にも拘りはなく、撮影の際は、ざっくりと体の向く方法だったり、雰囲気を伝えるくらいで細かくは指示したりしません。極力、その方の感覚を大切にしたいので衣装や表現は写ってくださる方にお任せしようと思って撮影しています。
あとは、適当なタイミングで撮影した写真をモデルさんに確認してもらったり、最低限の声がけや、コミュニケーションは行っています。
― 光の捉え方や色合いなどの写真表現について教えてください。しゃしんとるぞーさんの写真は、クリアで透明感があり、陰影の諧調が豊かで写真の世界に引き込まれるように感じます。撮影時の設定や現像時において意識されていること・工夫されていることについて教えてください。
撮影時に意識しているのは、露出にだけ拘りすぎないということです(ある程度適正になるようには心がけていますが)。ハイライトが飛んだり、シャドウが潰れたりしても構わないやと思っていて、それよりも、その時に感じた光の印象を大切にしています。
また、一般的に言われるRawは少し暗めに撮った方が現像時に有利というような、後のことを考えて、暗くする明るくするということもほとんどありません。ある程度露出は気にしつつも、できるだけその時思った明るさや印象で撮影しています。
※もちろんしっかり後悔することもあります笑
現像はAdobe Lightroom Classicを使っていて、デフォルトのプロファイルがAdobe カラーだと思うのですが、それをAdobeニュートラルに変えています。Adobeニュートラルに設定すると、彩度とコントラストが低下するので、トーンカーブのR, G, Bチャンネルを使ってコントラストと色合いの基本を作り、HSL、カラーグレーディング、キャリブレーションを用いて全体の雰囲気を整えています。
― 続いて、しゃしんとるぞーさんがメインで使っているカメラ・レンズについて、それぞれの機材を選ばれた経緯や用途、お気に入りの点について教えてください。
カメラはSONYのα1とα7IVを使っています。レンズは、同じくSONYの単焦点レンズFE 50mm F1.2 GMとFE 24-70mm F2.8 GM IIを使っています。写真講座の先生が、 α7IIIを使っていたので最初はそれを真似したのがきっかけで、SONYのカメラを使うようになりました。
写真にはまり、1年ほど経った頃、機材欲みたいなものが出てきて、さまざまなカメラが気になりはじめたので、思い切ってフラグシップ機のα1を買ってみることにしました。これを、買って撮れないなら、他のカメラを買っても撮れないだろうと思い笑。その時一緒に購入したレンズが、FE 50mm F1.2 GMでこれも同じ理由です。
α1に搭載されていたクリエイティブルックが、撮影時の体験を向上させてくれたので、サブ機として使っていたα7IIIから、同じくクリエイティブルックが搭載されているα7IVに買い替えました。
その後、いろんなシーンで使いやすそうだったのでFE 24-70mm F2.8 GM IIを購入しました。というような感じで、今の機材を使うに至ります。
用途は、α1が人物撮影などで主に利用していて、α7IVはサブ機として使ったり、スナップなどの時に持ち出して使っています(画素が少ない分ファイルが軽いので)。最近は便利なので、FE 24-70mm F2.8 GM IIをメインで使っています。
お気に入りの点ついては、まずSONYのカメラやレンズのプロダクトとしての質感やデザインが個人的には好きです。機能面だとクリエイティブルックと、α7IVは写真と動画で別々の設定ができ、切り替えが簡単というところとが気に入っています。
― 最後に、しゃしんとるぞーさんのベストショットと、次に狙っているカメラやレンズ、今後の抱負があれば教えてください。
ベストショットを選ぶのは難しいですが・・・強いていうなら、この写真です。
今年の2月北海道の東室蘭市にあるイタンキ浜という場所で撮影しました。気温が氷点下に達する中、夜明け前に浜へ向かい、朝焼けをカメラに収めました。
実際に目の前に広がっていた風景は、写真に収めきれないほど壮大で美しいものでした。この写真は写真には捉えきれなかった、その場所の素晴らしさを思いださせてくれるという意味で個人的に好きな写真です。
これからも色んな場所を訪れて、写真を撮影したいと思っています。
著者
しゃしんとるぞー
福岡県久留米市生まれ、都内在住のデザイナーです。2020年から、「しゃしんとるぞー」という名前でInstagramに投稿を始めました。主に関東を中心に、人物から風景まで、さまざまな写真を撮影しています。写真の空気感を大切にし、ありきたりな構図や瞬間の連続から生まれる唯一性を探しています。
しゃしんとるぞー
福岡県久留米市生まれ、都内在住のデザイナーです。2020年から、「しゃしんとるぞー」という名前でInstagramに投稿を始めました。主に関東を中心に、人物から風景まで、さまざまな写真を撮影しています。写真の空気感を大切にし、ありきたりな構図や瞬間の連続から生まれる唯一性を探しています。
しゃしんとるぞーさんの使用カメラ
しゃしんとるぞーさんの使用レンズ