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デザインするように美しく。 自分だけの構図・写真表現を追い求めていく
静岡県を中心に、日常を独自の視点で切り取り発信している佐野さん。佐野さんの撮る一枚ずつ美しくデザインされたかのような写真は多くの人を魅了しています。そんな佐野さんがどんな瞬間に魅力を感じ、どんな写真表現を追い求めているかを知りたくてお話を伺いました。
著者: 佐野 寛了 | 作成日: 2022/01/24 | 更新日: 2023/01/28
― はじめに、佐野さんが写真を始めたきっかけや、写真にのめり込んでいった経緯について教えてください。
2年半ほど前にvlog形式の動画を撮りたくてカメラを購入しました。当時は写真自体には全く興味がなく、むしろ嫌いな方でした(笑)
かっこいい動画が撮りたいと思って購入した初めてのカメラは、SONYのα6400です。このカメラを使って簡単な動画を初心者なりに撮影していましたが、どうも映画やYouTube等で見るようなシネマティックな映像が撮れない、、、何故なのかと自問自答する日々が続きました。
半年ほど経ち、構図というのを勉強する必要があるのではないかという結論に達し、それから写真を撮るようになりました。写真を撮っていくうちに、SNSで見る写真はなぜ心地よい色味なのだろうとここでも自問自答します。悩んでばかりですね笑
その頃はレタッチという言葉も知らず、撮影データを編集するという事を知ったときは衝撃を受けました。ネットや本で調べてレタッチし、好みの色味が作れた時は自分の中で何かが弾けたのを今でも覚えています。俗に言う脳汁というやつです笑
レタッチを覚えてから動画はそっちのけで、休みのたびに写真撮影に出かけて行きました。この頃にはもう写真にぞっこんでしたね。
― 佐野さんの写真からは佐野さんの美意識がヒシヒシと伝わってきます。日頃から美しさにじっくりと向き合われているからこそだと思うのですが、佐野さんの美意識の源泉や美しいと感じる瞬間について教えてください。また、写真家でも写真家でなくても影響を受けた方はいらっしゃいますか。
源泉で言うと、とにかく写真を見る事です。SNSや書籍など写真なら何でも意識して見ています。その中で直感的に良いなと思った写真は自分がどこに魅力を感じたのか脳内で簡単にまとめるようにしています。
美しいと感じる瞬間は、幾何学な模様や縦と横のラインが綺麗なものを見た時です。それは各方面で活躍されているENOさんの影響を受けた事によるものが大きいです。
ENOさんの切り取る写真はどれも構図が美しく、全て計算されたデザインのようで見ていて気持ちが良いです。
― イメージを表現する技術にも驚かされます。F値やシャッタースピードなどを緻密に計算しながら撮影されていると思いますが、イメージを表現する上でどんなことを心がけていらっしゃいますか。
幾何学模様や建築などの線が綺麗な場所とかでは、全体を見せたいのでF値は8〜11くらいで撮る事が多いです。それとは別にスナップで通行人に焦点を当てた写真だったり、物語性を出したいときなどは、F値を開放気味で撮影したりして切り替えています。
この辺は今でもその場で試行錯誤を繰り返して、自分の表現したいイメージに近づけています。
― 続いて色合いなどの写真表現について教えてください。佐野さんは実際の色合いを過度に調整することなく、それぞれの情景の魅力を引き立てるように現像されているように感じます。撮影時の設定や現像時にどんなことを心がけていらっしゃいますか。
撮影時は白とびと黒潰れしないように、カメラのヒストグラムを見ながら撮影しています。白とびさせると現像時にどうしようもないので特に白とびには気を遣っています。
また撮影の段階で主題がはっきりしているのなら、そこに目がいくような構図にしたり、露出をアンダーにするのか、ハイキーにするのか、現像任せにしないように気を付けています。
現像では、過度に色の彩度を上げたり、色自体を変えないようにしています。自分が見たままの光景に、ちょっとした理想のトーンを加えています。
― 佐野さんがメインで使用されているカメラ・レンズについて、それぞれの機材を選ばれた経緯や使い分け方、またお気に入りの点について教えてください。
現在メインで使用しているのは、SONYのα7Ⅲです。選んだ理由は有名な方々が使用していたからです。(笑)以前はAPS-C機のα6400を使用していましたが、半年ほど経ちフルサイズはどんななんだろうと好奇心から購入しました。
結果的に購入して正解でした。コスパが非常に良く、バッテリーの持ちも格段に上がり撮影に集中できるようになりました。
また良く使用するレンズは
・FE 24-105mm F4 G OSS
・FE 70-200mm F4 G OSS
・Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA
です。
ズームレンズは主にスナップの時に使用していますが、瞬時に自分がイメージする画角に持っていけるのはズームの強みであり、見た目の割に意外と軽く片手でもシャッターを簡単に切れるのが嬉しいです。またGレンズということもあり、解像度も良く、F4通しというのもポイントが高いです。
35mmの単焦点レンズはポートレートの時に使用しています。このレンズはボケが滑らかで心地よく、何といってもその場の空気感を写し出せるのが非常に気に入っています。
― 最後に、佐野さんのベストショットと、次に狙っているカメラやレンズ、今後の抱負があれば教えてください。
ベストショットは幾何学を自分なりに取り入れる事ができた雨の日の写真です。ビルの窓ガラスに反射した、横断歩道を渡る赤い傘のワンポイントが気に入っています。
次に狙っているカメラはα7SIIIです。このカメラを購入すれば動画を再開できると思っています笑
著者
佐野 寛了
1993年、静岡県生まれ。日常を独自の視点で切り取り発信している。SNSで富士山の写真が2年連続でバズり各メディアで取り上げられ、静岡県の観光啓発ポスターにも採用された。
佐野 寛了さんの使用カメラ
佐野 寛了さんの使用レンズ