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【作例80枚】SNSやフリマで便利。テーブルフォト&置き画の撮り方のコツ
SNSやWebサイトで見かけることの多いテーブルフォトや置き画。シンプルに見えつつも、いざ試してみると上手く撮れなかったなんて経験はないでしょうか。シンプルに見えながら実は奥深いテーブルフォト・置き画のエッセンスを紐解き、作例を交えながら丁寧に紹介します。
著者: ONE SCENE編集部 | 作成日: 2024/04/16 | 更新日: 2024/04/17
テーブルフォトや置き画、上手く撮れなかった経験はありませんか
身近な存在ながら実は奥が深いテーブルフォトや置き画。設定や構図、光や色合いの調整など考えることは多岐に渡ります。今回は、フォトグラファーのRioさんに一つひとつ作例を交えながら丁寧に教えていただきました。エッセンスを自分のものにできた時、きっと今までよりも写真が身近な存在になるはずです。
教えてくれた人
暮らしの中で身近な存在のテーブルフォト。
いつも変わらない生活の風景も、その時にしかない特別なお菓子や花も…。大切な瞬間、大切なものは、丁寧に切り取って残したい。きっと、そんな思いで写真を撮っているのではないでしょうか。
私がカメラを始めた頃、テーブルフォトを楽しみたいという思いがあり、最初のレンズ選びはテーブルフォトが撮りやすいものを探しました。
庭で摘んだ季節の花や、その時にしか現れない部屋に差し込む光と影を生活の記録として残したいと思い、撮影をしてきました。
自分らしい暮らしの風景を大切にしながら、これまでより”なんだか良くなってきた!”
と思える写真が撮れるように… 今回はテーブルフォトと置き画の撮影について基本的なステップをお伝えします。
テーブルフォト編
*機材について
■ レンズ
広角レンズ=焦点距離が短く、広い範囲を写すことができます。広角になるほど近いものは大きく、遠いものは小さく写って遠近感(パース)が強調されるという特徴があります。
標準レンズ=人の目が見ている距離感に近い印象で写すことができます。
望遠レンズ=遠くのものを近くに引き寄せて大きく写すことができます。
こうした各レンズの特徴を考慮して、どのように撮りたいかで使い分けると良いですね。
被写体を引き立たたせて撮るなら
被写体を引き立たせて撮影するには標準(50mm前後)、中望遠(85〜135mm)の単焦点レンズがおすすめです。 標準レンズは普段私たちが見ているように写るので、違和感なく自然に見せてくれます。 中望遠レンズは離れた場所から被写体に寄って撮ることができます。また、画角が狭いのでテーブルの周りのものを入れず見せたいものをきちんと切り取ることができます。すっきりと写したい時におすすめです。
周りの様子が少し分かるように撮るなら
広角レンズは最短撮影距離が短く画角が広いので、自分が被写体から離れなくても全体を写すことができます。たとえばカフェなどで後ろに下がることができないような場合に便利です。ただし近距離で寄って撮るとパース(遠近感)がついて歪んで見えてしまいます。 少し離れて被写体と並行に写すとパースが目立ちにくくなりますが、背景に写って欲しくないものがある場合はそれらが写ってしまうことになります。
どちらも28mmで撮影。Aの写真はチョコレートのお皿をメインに寄って撮影しましたが、器やチョコレートの箱が歪曲して見えます。 Bの写真は少し離れた位置から撮影しました。左の写真よりも若干歪みは解消して見えますが、離れた分、周囲のものが写ります。
単焦点レンズはF値が小さいものが多いので明るく、ボケを活かすこともできます。ズームレンズと比較すると画質面で優れており、歪みは少なくなるのでテーブルフォトにおすすめのレンズ。焦点距離が一定な為、画角を調整して写したい場合は自分が動くことになるので、動ける広さが必要になります。
■ 三脚
カメラを三脚に固定してアングルを決めておくと、テーブルの上の物を動かして配置を微妙に変えながら確認ができます。カメラを置いて、調整して、またカメラを持って…などの手間がなくスムーズです。また、シャッタースピードを遅くしてもブレずに撮影することもできます。一方、手持ち撮影の場合は配置を決めておいて自由に動きながら撮影できるのでアングルの自由度が上がります。
*カメラ設定
私はISO、シャッタースピード、絞りのそれぞれを撮影する被写体やイメージ、その時の状況に合わせて設定するのでマニュアル(M)で撮影しています。フォーカスはマニュアルフォーカス(MF)にしておくと、細かな部分にも確実にピントを合わせることができます。
*撮影前の準備
今回はスナップ写真ではなく、作り込んでいく過程も楽しむ「テーブルフォト」を撮影します。撮影の前には、撮りたいシーンのイメージ・何をどんなふうに見せたいのか、などを考えてみましょう。
- 自宅でのんびりと珈琲を楽しむシーン
- プレゼントしてもらったお花を季節感が感じられるように
- お気に入りの器でカフェ風に
こういったことをイメージしたら、次は実際にあるもので何を使おうかということを考えます。
*レイアウト・構図・フレーミング・アングル (画面構成)
■ レイアウト/構図
レイアウトは配置のことです。並べたい器やお菓子、植物などをどこに配置するか決めていきます。
その際に大切になってくるのが構図です。構図を意識して撮られた写真は見る人に落ち着きや安定感を与えます。様々な構図がありますが、基本となる構図をいくつかご説明します。
対角線構図
対角線上に被写体を配置する構図。バランスがよく奥行きを感じさせます。
三角構図
被写体の位置を三角になるように配置する構図。重心の取れた安定感のある三角形を意識した構図です。頂点にある被写体が奥行きを表現します。
くの字構図/ジグザグ構図
複数の被写体をくの字やジグザグになるように配置する構図。手前から奥へ視線を誘導する効果があります。
3分割構図
画面を縦横三等分に分け、縦横の線の交わったところに被写体を配置する構図。余白を作りやすく安定感があります。カメラに表示されるグリッド線を利用して配置してみましょう。
日の丸構図
画面の中心に被写体を配置する構図。周りをすっきりさせると、被写体がより引き立ちます。
C字/S字構図
カーブのある物を配置したり、カーブして見えるように配置する構図。曲線が柔らかな印象を作り、奥行きを感じさせてくれます。器などはフレームアウトさせることでお料理が引き立ちます。
■ フレーミング
フレーミングは何を写して何を写さないか、配置されているもののどこまでを写すかを決めることです。皆さんも写真を撮るためにファインダーを覗いたとき、写って欲しくないものは入らないようにして、写って欲しいものが画面内にきちんと入っているか確認しているかと思います。
被写体に近づいて(寄り)撮れば何をメインに見せたいかがわかりますし、離れて(引き)撮ればメインになる被写体の周りの情報も伝わるようになります。
寄りの写真は主にパンがあることが伝わりますが、引きの写真はパンの周りに珈琲とジャム瓶、葉があるということが伝わります。
■ 縦写真/横写真
写真を撮るときに、縦で撮るか横で撮るか迷う方も多いと思います。縦で撮る写真は「縦位置」、横で撮る写真は「横位置」とも呼ばれ、構図とフレーミングでの大切な要素となります。
横位置と縦位置の特徴をそれぞれまとめてみました。
横位置
普段の私たちが見ている目線に近く、自然で安定感を与えます。パッと見て全体のイメージが伝わりやすくなります。横への広がりがあるので周りの情報が多くなり、状況を伝えやすくなります。
縦位置
高さのある被写体をバランス良く撮ることができます。奥行きを感じさせることができます。視線が上下に誘導されます。左右が狭まり、被写体を引き立たせます。
横位置で撮影した写真はフィルムカメラとフィルム全てがパッと目に入り、「フィルムカメラに関する写真」といったイメージに、縦位置で撮影した写真は「赤いフィルムを撮った写真」というイメージに捉えられます。
高さのある被写体はバランス良く、また奥行きを感じさせる縦位置の写真。
高さのない被写体は縦位置で撮影すると上部の余白が多くなってしまいます。横位置はまとまりを感じさせ、適度な余白があります。
SNSなどの物撮りでよく見かけるスクエア写真。アスペクト比のお話になってきますが、縦か横かで迷ってしまったらスクエアに切り取ってみるのも良いですね。スクエア写真も被写体をどこに配置するか、余白の作り方がポイントになります。
■ アングル
アングルとは被写体に対する撮影角度のことです。
斜め45度(斜俯瞰)
普段私たちがテーブルを見ている位置なので、自然で日常を表現しやすい角度です。
真横
真横からの撮影は奥行きや高さを感じさせることができます。
真俯瞰
後ほど「置き画の撮り方」で説明する真上からの目線です。平面になるため絵画のようにデザイン的な要素が含まれてきます。平たいけれど、上から見ると形がわかるようなお菓子や柄のあるお皿を写すときにも用いたい構図です。
被写体の魅力や特徴が伝わるアングル、撮りたいイメージに近づくアングルを探してみましょう。アングルを変えると背景も変わるので、背景に何が写っているのかというところも気にかけたい部分です。
私はテーブルの上の小物を配置→フレーミング・構図→アングルの順番で進めることが多いのですが、先にこれらを決めておいてあとは撮影するだけにしておくとスムーズです。特にお料理は時間が経つと味が変わってしまったり、形が変わってきてしまうものもあります。花や葉も元気がなくなってきてしまうので、撮影時に生き生きとした生花を使用できるよう、あらかじめ水揚げをしておくこともおすすめです。
*F値を変えてボケを作る
絞り(F値)を変えて周りのものをぼかすことで被写体を引き立たせる方法もあります。
F値を絞り、全てがはっきりとした写真は私たちが普段見ているのと同じで現実感がありますが、F値を開放にしてボケを使った写真は見たままと違い、柔らかな印象を与え、想像力をかき立てられます。
ボケの量は次の4つの要素で決まります。
ハーブティーの入ったグラスを主役に、Aは葉をグラスに近づけて撮影、Bは葉をグラスから遠ざけて、どちらもF4.5で撮影しました。
フラワーベースに入ったドライフラワーを主役に、背景と手前のボケを比較できるようにF2.8、F4、F5.6と絞りを変えて撮影しました。
ぼかし過ぎてしまうと、スタイリングした背景が分かりにくい写真になってしまいます。どの程度シチュエーションを伝えたいのかなどを考慮して絞り値を調整しましょう。
*光
テーブルフォトは光の当たり方と影の出方が見え方に大きく左右します。私は日常を記録したいという思いで撮影をしているので、照明器具などは準備せず自然光で撮影をしています。やはり日常で見慣れた自然の光が当たる空間の写真は穏やかな気持ちにさせてくれるものです。晴れた日はカーテンを閉めると光が拡散して柔らかな光と影になり、カーテンを開けると光と影がくっきりとします。
日々部屋の中で撮影していると時間や天候、季節などで光と影が変化していることに気付かされます。皆さんも朝と夕は斜めからの光、朝は爽やかな白っぽい光、昼から夕刻は暖かなオレンジ色の光だということを感じられていると思います。春から夏の昼間は高い位置から陽が差し込み、秋から冬は差し込む陽の光は低い位置からになりますね。どの部屋にどんな光が入るか、部屋のどの位置が撮影に向いているか、普段の暮らしの中で観察してみましょう。時間や季節ごとで、撮れる写真のイメージが違ってきます。
どちらも1月に同じ設定で撮影した写真です。朝は爽やかな白い光、夕方は暖かなオレンジ色の光になっているのが分かります。
自然光は、時間や雲の動きで刻々と光の当たり方が変化しますし、他の日の同じ時間、同じ場所でも全く同じ光ではない為、数枚の写真を全く同じように撮影したい場合は不向きです。
■ 被写体に当たる光の向きとその特徴
被写体に当たる光の向きで印象が変わります。どのように表現したいのか、その為にはどの光が合っているかを考えて撮影しましょう。
順光
被写体の正面から当たる光。被写体の背後に影ができます。色やディテールが伝わりやすいですが、影が薄いのでフラットな印象になります。被写体のそのもののイメージを伝えたい時には順光が向いています。
半順光
被写体の左右いずれかの斜め手前から当たる光。斜め後ろに影ができるので順光の場合よりも立体感が分かるようになります。
サイド光
被写体の横から当たる光。被写体の横に影ができ、明暗差がはっきりと出やすいので陰影を生かしたい時に向いています。
半逆光
被写体の斜め後ろから当たる光。影とハイライト部分ができて、艶感と立体感が出ます。
逆光
写体の後ろから当たる光。被写体がシルエットになるのでディテールや色がわかりにくくなります。露出をプラス補正するとふんわりとしたイメージに撮ることができます。また、ガラス製品や薄い素材など光を通す被写体は逆光で撮影すると透明感が伝わりやすく綺麗です。
料理を美味しく見せるには艶感や立体感が大切なのでサイド光か半逆光が向いています。
上の3枚は半逆光、サイド光、半順光で撮影して比較した写真です。
自宅のリビングで撮影しました。天井が高く、上からも太陽光が射すことと、カーテンの陰影が入ってしまっているので正確な比較とは言えませんが、色味、質感、艶感の描写がそれぞれ異なっているのを感じていただけますでしょうか。
■ レフ板
被写体に影ができて暗くなってしまう場合は影ができる部分にレフ板などの光を反射する物を向けると影を和らげることができます。白い布や画用紙などもレフ板と同じように利用することができます。
上の2枚は自作のレフ板を用いて人形の影ができている部分に向けて撮影した写真です。
レフ板ありの写真は影になっている部分が明るくなり、顔やワンピースの色が分かりやすくなっていますね。意図して影をそのままにしたい場合はそのままで良いですが、影になった部分の明るさを持ち上げたい場合はレフ板などを活用しましょう。
■ 光の質
「硬い光」と「柔らかい光」という表現を聞いたことがあるでしょうか。
晴れた日に強い光が直接被写体に当たると影が濃くなり、明暗差がはっきりとします。そのような状態の光を「硬い光」と表現します。コントラストが強く、強さや元気さをイメージできます。
硬い光の写真
一方カーテン越しや曇りの日は、影が薄くなります。被写体を包むようなふんわりと優しいイメージの光を「柔らかい光」と表現します。
柔らかい光の写真
その日その時の光の質を生かしてみましょう。どんな天候でもテーブルフォトは楽しめます。
私は晴れた日の日中の撮影で光のコントロールが難しく感じることもあり、曇りの日の窓際の落ち着いた雰囲気での撮影も好きです。
カフェでは席が選べるようなら、窓際の柔らかな光が射す場所がおすすめ。仄暗い席は店内の照明の色に左右されやすくなります。
※カフェでの撮影はお店の方に許可をいただいてからにしましょう。HPなどに撮影のルールを載せているお店もあるので予め調べておくことをおすすめします。撮影が他のお客様が不快に感じないよう配慮をして、お料理が置かれたら撮影に時間をかけずに美味しくいただきましょう。
*色の使い方
色の使い方でもイメージが大きく変わるテーブルフォト。
プロップ(撮影小物)を選ぶ際、色を多く使い過ぎないようにすると落ち着いたイメージに仕上がります。テーブル、布、器、お料理などは同系色やトーン、明度、彩度を近いもので揃えると綺麗にまとまります。
補色は彩度が高いものを使用するとメリハリが強すぎてしまうので彩度や明度を抑えるようにしましょう。
*テーブルフォトで撮りたい日常のワンシーン
日常の暮らしの中には切り取りたいと感じるシーンがたくさんあります。
家族との朝食や一息つきたいお茶の時間に撮影してみてはいかがでしょう。最初は思うようにいかないかもしれませんが、何度か撮るうちにコツを掴めるので、楽しみながら撮影してみましょう。
水滴や湯気を入れて臨場感を感じるように
落ちる水滴や立ち上る湯気が動きを感じさせて、その場にいるような臨場感ある写真に…。
「手」から感じる、どこかほっとする安らぎを
手が写っている写真は、その人のことを想像させたり、どこかほっこりとした温かさが感じられるもの。
一人での撮影では、カメラとスマートフォンを連携させてセルフタイマーを使用します。
フィルムカメラで撮影したお気に入りのテーブルフォト
木漏れ日が綺麗なお気に入りのカーテン。曲線が特徴のコワニーの花が光を放ってライトのように感じて…。
木漏れ日の中に花の影が写っているところも意識をして撮影しました。
時々荷物と一緒に送られてくる実家の庭の花。季節の歩みの違いを感じながら毎回撮影しています。
窓辺での撮影のこだわりは、カーテンのゆらめきで風を感じられたり、光と影がきらきらするのを感じられるように。
食べ終わった後のお皿は情緒を感じてついシャッターを押してしまうもの。
珈琲の中に景色が綺麗に映っているのを発見してシャッターを押した一枚。
時々珈琲の中を覗き込んでは映り込みを探してしまいます。笑
秦野市にある、お気に入りのカフェ「11月の雨」さん。その時の記憶が写真を見てよみがえるように、
写真を見た方にも空気感が伝わるように、毎回向かい合う椅子を入れて写します。
置き画編
「置き画」とはアイテムを置いて撮影する物撮りの方法の1つです。「FLAT LAY(フラットレイ)」は直訳すると「平置き」。俯瞰で撮影された写真は「フラットレイ写真」とも呼ばれます。
InstagramやPinterestなどでは「置き画クラブ」や「フラットレイ」というタグでたくさん投稿されている置き画写真。私は特に以前から海外の方の作品を見るのが好きでインスパイアを受けることも多々あります。
一般的には真俯瞰(真上)から撮ることが多く、全体がパッと目に入る説明的な写真になります。真俯瞰の写真は見る人へダイレクトにイメージを与える為、構図やレイアウト、色使いなどデザイン的な要素が必要になってきます。難しいように聞こえるかもしれませんが、1枚の紙に絵を描くような感覚で作っていくことも「置き画」の楽しみの1つです。
置き画撮影のステップ
1.テーマや主役にしたい被写体を決める。テーブルフォト同様、これらを決めてイメージを膨らませましょう。
2.1に関するプロップを考える。テーマや主役の被写体のストーリーが感じられるプロップを考えてみましょう。今回私は家にあるもので揃えられるものを考えてみました。色は3色程度に抑えると統一感が出ます。同系色でまとめるのも良いですし、アクセントカラーを入れるのも良いと思います。
3.基本の構図を基にどのように被写体を配置するかイメージしてみましょう。イラストで描いてみるのもおすすめです。
4.セッティングしていきましょう。メインの被写体を軸に、実際にバランスが良くなるようプロップを配置していきます。 構図やレイアウトはテーブルフォトの項目と同様ですがランダムや規則的に配置してリズムを加えても面白いです。
上の写真は夏のお出かけを楽しみにしている気分をイメージした置き画です。お気に入りのフィルムカメラを主役にジグザグに配置しました。
画面の中いっぱいに置くよりも、適度な余白が生まれるよう配置していきます。その際、プロップは画面から見切れても良いです。見切れた部分があることで自然な仕上がりになり、またその先にあるものへの思いが巡ります。
置き画も窓際の撮影がおすすめです。自宅の窓際は日差しでカーテンの影が写ってしまうのですが、それがまたリズムを感じさせてくれるので好きなポイントです。
こちらは出かける際の持ち物と身につけるものを紹介した置き画。黒をメインにシンプルなイメージに作りました。下に敷いているのはDIYショップの材料で塗装した板です。背景紙を持ち合わせていなかったので自作しました。
枠に入るように並べたり、余白をたくさん入れて並べたり、見せ方は様々。
置き画はスクエアの切り取りとも相性が良いです。
斜俯瞰でも撮影してみました。真俯瞰では持ち物の説明的な写真になり、全てが主役に見えましたが、斜俯瞰で撮影すると目立たせたいものがわかりますね。
フレーミングや絞りを変えて写してみましょう。
俯瞰撮影用の三脚もありますが、今回の撮影ではカメラのバリアングル機能を使用してライブビューで確認をしながら撮影しました。
テーブルや床にセッティングをし、被写体と並行になるようにカメラ持つことがポイントになります。広角レンズは歪みが気になりますし、望遠レンズはテーブルや床との距離が近くなって被写体を画面に収めるのが難しい場合があるので、標準レンズがおすすめです。
商品写真にはプロダクトカットとイメージカットと呼ばれるものがあります。
プロダクトカットは商品そのものの大きさや色、形などが正確に伝わる写真。イメージカットは商品やブランドがどのようなものなのか、商品の特徴や使用されるシーンをイメージできる写真のことです。
フリマサイトなどに出品する商品の写真には、テーブルフォトの撮り方を活かしていただけると思います。
あると便利な撮影ツール
私が実際に使用している撮影ツールを数点ご紹介します。
1.レフ板等
私が使用しているのは自家製のボードです。スチレンボードとアルミのシートを白いテープで貼り合わせ、裏表使用できるようになっています。二つ折りにできるので自立します。
2.背景ボード
置き画で使用した自家製の背景ボード。敷いたり立てかけたりして使用できます。薄い板は反ってきてしまうので、厚めの板を使用しました。ヴィンテージ風やコンクリート調など様々な雰囲気を出せる塗料が販売されているので好みに仕上げられて便利です。
3.クロス
麻やガーゼの質感が好みで使用しています。
クロスはテーブルフォトの撮影で用いられることが多いプロップの1つ。テーブル全体に敷いたり、余白を埋めるよう部分的に敷いたり、またそのまま敷いたり、さりげなく寄せて敷いたり。使い方でイメージを変えられるアイテムです。
4.植物やドライフラワー
主役にも脇役にもなる植物やドライフラワー。背景ボケや前ボケに使用したり、影の形を利用して撮影するのもおすすめです。
5.ミニ三脚
テーブルに置いてローポジションで撮影ができるミニ三脚。テーブルフォトの撮影に使用したいと思い、以前購入しました。カバンに入るので持ち歩きに便利ですし、目立ち過ぎることなく使用できます。
最後に
私が過ごす時間が長い部屋の窓は南向き。日当たりが良く気に入っています。撮影する際、今の季節の朝のこの時間はここの光と影が良いな、昼過ぎはこの場所、夕方はこちらの向きから撮ると良いな… と把握しつつも、部屋の背景が気になることもあります。当然ですが、窓や壁は動かすことはできなくて(笑)。部屋の間取りをもどかしく思うこともありますが、切り取り方次第で好きなイメージに変えられるものだったりします。
他の部屋の窓際に移動して撮影してみると、雰囲気が違う光がまた良いことを発見することもあります。その場所で違うテイストのスペースを作って楽しんだり、構図やアングルを探しているうちに他の部屋と違う良さを発見できたり。
もしかしたら、同じように感じている方もいらっしゃるのでは?と思いながら、今回の記事を作成していました。
その時に見た大切な瞬間を閉じ込めるよう、写真に残したい。 そんな思いに少しでも役立てていただけたら嬉しいです。
使用した主なカメラとレンズ
SONY α7 Ⅳ / Nikon FE2 / TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD / AI Nikkor 85mm F2
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