どこよりも高値に挑戦中!大手より20%高い製品多数大手より20%高い製品多数
定額買取
カメラを持って四季の花を楽しもう 〜6月、7月の草花手帳〜
華やかな花たちが咲く春が過ぎ、一層濃くなる緑と風にそよぐ涼しげな色の花が迎えてくれる季節がやってきました。今回は数年前からフィルムカメラとデジタルカメラで撮り溜めてきた6月、7月に楽しむことのできる草花の写真と、その草花に纏わるお話をご紹介します。
著者: ONE SCENE編集部 | 作成日: 2025/06/06
教えてくれた人
掲載花名リスト
紫陽花、ラベンダー、アガパンサス、ユリ、薔薇
山法師、サラサドウダン、夏椿、ネムノキ、スモークツリー、菩提樹
時計草、ホタルブクロ、ドクダミ、イワタバコ、ネジバナ、ハス、ゴーヤ
夏を彩る代表的な草花
紫陽花
曇りや雨の日が続く季節でも色とりどりに咲き、沈みがちな気持ちを癒してくれる紫陽花。毎年撮影を待ち侘びている方も多いのではないでしょうか。
二季咲きや四季咲きがあり長く楽しめる紫陽花。初夏に咲いた紫陽花が秋にはアンティーク色に変化する秋色紫陽花も待ち遠しいです。
紫陽花の花びらのように見える部分はガクが変化した装飾花で、その中心にある小さな蕾のような部分が花(真花)です。
白くて丸い花房のアナベル。手を添えてみると大きさが伝わってきますね。
相模原の公園に群生で咲いていたアナベル。咲き始めの色はライムグリーンで白く変化していきます。
日本各地に自生する山紫陽花。他の紫陽花に比べると葉も花も小ぶりで野趣を感じる佇まいをしています。日本的な色合いが多い印象です。
山紫陽花と似ていますが、背丈が高く少し大きめなのがガクアジサイ。装飾花が額縁のようなのでガクアジサイと呼ばれるそうです。葉に映った花の影が綺麗だったので写してみました。
葉の形が柏の葉に似たカシワバアジサイ。円錐形の花房は丸い紫陽花に比べて可憐なイメージです。
雨上がりの1枚。曇りや雨の日も開放気味で撮影すると、背景の木々の隙間の光が玉ボケになって花を引き立たせてくれます。晴れた日の日中よりも、曇りや雨の日は光が柔らか。雨は草花の色を鮮やかに見せてくれますし、湿度を感じる落ち着いた雰囲気も与えてくれます。
なにより雨の季節の花はしっとりとしたイメージが似合いますね。
花手水
手水鉢に季節の花を浮かべる「花手水」。寺社などで行われており、SNSなどでも投稿されている写真をよく目にします。
6月の京都旅行で訪れたお寺の花手水は紫陽花と梔子が浮かべられていました。
浮紫陽花
7月に訪れた北海道松前町の松前藩屋敷では「浮紫陽花」が行われていました。水路に浮かんだたくさんの紫陽花を斜め上からのアングルで、紫陽花が一面に広がるイメージに写しました。
季節の花を取り入れ、参拝客を楽しませてくれるような行事を行っている寺社が昨今多くなったように思います。参拝に出かけた際の思い出に、季節の移ろいも写真で記録してみてはいかがでしょうか。
ラベンダー
香りだけでなく柔らかな紫色が癒してくれるハーブ、ラベンダー。一面に咲くラベンダー畑にも憧れますが、庭や公園などにも咲いている身近な花です。
北海道の園芸農園でラベンダー摘み体験をした時に写真を撮りました。広がって咲き誇るラベンダーは手前と奥をボカしてふんわりとしたイメージに。
摘み取り作業中の手を入れて臨場感が伝わるように。
アガパンサス
スッとした茎に丸いフォルムの花が印象的なアガパンサス。よく見ると小さな百合のような花が集まって、パッと開いた姿は打ち上がった花火のよう。
横浜の公園に咲いていたアガパンサス。実家の庭にも夏になると毎年咲くので、幼い頃から大好きな花でした。
その実家のアガパンサスが散ったので、水に浮かべて撮影しました。
ユリ
香り高く、ただ一輪咲いているだけでも存在感を放つユリ。大きな花びらにスンとしためしべとおしべ。自然の織り成す造形美に思わず見入ってしまいますが、近づきすぎると花粉がつくので要注意(笑)
赤、黄、オレンジ、紫など色も豊富ですが、やはり白の印象が強いですね。
黄色い筋と斑点模様が入ったヤマユリ。北海道の公園にたくさん咲いていて、甘い香りに包まれました。
横浜の公園に咲いていたのは鉄砲百合。花が鉄砲のように細長く筒状なことから付いた名前だそうです。
薔薇
姿だけでなく、香りまで魅力的な薔薇。初夏から晩秋と長く楽しませてくれます。
一重咲きと八重咲きのような咲き方は知っていたのですが、ギュッと詰まったような咲き方が気になったことがありました。ロゼット咲きや、高芯咲き、カップ咲きなど、咲き方もさまざまなので注目してみるのも楽しいですよ。
赤・黄・白などの薔薇の撮影は色飛びしてしまって少し苦手…という方には淡い色やアンティークカラーの薔薇がおすすめです。
つる性の野薔薇は枝垂れた姿を活かして。
公園などで薔薇を浮かべた水鉢を見かけることもあります。
散ったばかりの薔薇の花びらはふわふわとしてとっても綺麗。
身近な花だからこそ、色々な目線で楽しみたいですね。
花木
目の高さから少し見上げると、夏の日差しを覆ってくれるよう枝に咲く花。木漏れ日と木影に、五感がホッとする季節。ここからは夏の空に似合う花木をご紹介します。
山法師
ひらひらと風に靡く白い花に青々とした葉が清々しい山法師。 1本の木にたくさんの花が咲いていることが多いので、遠くからでもすぐに山法師と気づきます。
花びらのように見える白い部分は「総苞片(そうほうへん)」と呼ばれ、中心の丸い部分が花にあたります。山法師という名は、総苞片の形が僧侶の頭巾に似ていることから付けられたと言われています。
横浜の公園に何本も咲いていた山法師。木の下から見上げてみると、透けた葉と花の脈が綺麗でした。
真上を見ると葉がフレームのように見えました。
山法師は庭や街路樹として植えられていることも多い木です。ハナミズキと良く似ているので観察してみてくださいね。
サラサドウダン
漢字表記は「更紗満天星」。初めて見た時、小さなベルのような花に入った縦縞模様がとても綺麗で興味津々になったことを覚えています
その柄が更紗染めの模様に似ていること、花の咲き方を満天に散りばめられた星に例えて更紗満天星と名付けられたそうです。
部屋に飾って楽しむことで人気の「ドウダンツツジ」の仲間です。
北海道の公園に咲いていたサラサドウダン。標高の高い山地を好んで育ちますが、庭木としても楽しむこともできます。
夏椿
青空に清らかな白さが映える夏椿。椿に似た花を咲かせることが名前の由来と言われています。
ツバキ科でもある夏椿は「一日花」と呼ばれ、咲いたその日のうちに椿のように花ごとポトリと落ちる儚い花。
鎌倉のお寺に咲いていた夏椿。仏教の聖樹である沙羅双樹に似ていることから「沙羅の木」と呼ばれ、寺院に植えられていることも多い木です。
ネムノキ
淡いピンク色のふわふわとした花が揺れるのを目にするようになると、またこの季節がやってきたなぁ…と夏の到来を感じます。
ネムノキという名の由来は、羽状複葉という鳥の羽のような葉が夜になると閉じる「就眠運動」を行うことからだそう。
細い糸が集まった姿が刷毛のような花は、中心から先端に向かって白とピンクのグラデーションをしています。
北海道にある公園の芝生にポツンと1本佇むネムの木。夕暮れ時、オールドレンズで撮影するとゴーストが現れて幻想的に。
日の光に照らされ、艶やかに見えました。
スモークツリー
しゅわしゅわとした花穂が涼しげなスモークツリー。その煙のような姿が名前の由来と言われています。
色は白やピンク、薄いグリーンなど様々な種類があります。 背丈は大きいと5mくらいのものも。集まって咲いて、もふもふとした姿も可愛いのです。
スモークツリーはドライフラワーの花材としても人気で、私もワークショップでリースを作ったことがあります。
菩提樹
京都のお寺の紫陽花と梔子の花手水のすぐ近くで、甘い香りがどこからか香ってくると思い見上げると初めて見る花が咲いていました。後から菩提樹と知ったのですが、星のような小さな花が俯いて咲く姿がとても美しくて、思わずフィルムカメラに収めた大好きな1枚です。
菩提樹は苞葉(葉が変形してできた花を保護する部分)の中ほどから花柄が下垂していて、房のように薄黄色の花を付けます。
6月の初めに鎌倉のお寺へ菩提樹の様子を見に行くと、まだほぼ蕾でした。とても立派な木だったので、咲くのが楽しみです。
山野草
自然に溶け込み、穏やかに静かに力強く咲く山野草。足元に咲く楚々とした姿に清らかさを感じます。普段通り過ぎてしまうような道を彩る草花に目を向けると、四季の移ろいを感じるものです。
時計草
花びらは文字盤、雌しべは針のように見えるので時計草という名になったそう。本当に時計草という名前がぴったりで、その精巧な花の造りを見ると自然の造形美に感心してしまいます。
鎌倉の寺社の庭に咲いていた時計草。枝垂れた蔓に咲く姿も美しく、白い扉に似合っていました。良い意味で少し奇妙、けれど繊細な姿が魅力的。先日花屋さんで切花として売られているのも見かけたので、いつか部屋に飾って眺めたい花です。
ドクダミ
幼い頃、夏になると祖母が庭に咲いているドクダミを摘み、煎じてお茶にしてくれたことを思い出します。独特だけれど、どこかまろやかな香りと味が子供ながらに大好きでした。
繁殖力が強く、道端や公園、庭などあらゆるところに咲いているので、身近過ぎる存在ですが、花びらの白さとハート型の葉の青々とした姿は暑くなる季節にしっとりとした涼しさを与えてくれます。
横浜にある公園の日陰に咲いていた一重咲き。
鎌倉のお寺には八重咲きが咲いていました。
日陰で木漏れ日がスポットライトのように当たる花を見つけて撮影するのも楽しいですよ。
ホタルブクロ
名前の由来は、その昔子供たちが袋のような花の中に蛍を入れて遊んだことから。釣鐘状の花が俯きかげんに佇んで咲くその姿に奥ゆかしさを感じます。
横浜の公園に咲いていたホタルブクロは淡い紫。先端が5裂している花冠がとっても可愛らしいです。
北海道の野原に咲いていたホタルブクロは濃い紫でやや細身です。ヤマホタルブクロという品種でしょうか。
「雨降り花」とも呼ばれるホタルブクロ。摘み取ると雨が降るという言い伝えがある花や、花期が梅雨の時季であること、雨に濡れた姿が美しい花を総称して雨降り花と呼ぶそうです。シロツメクサや昼顔、紫陽花や梔子などが含まれるそうです。
イワタバコ
星のような形をした小さな花が集まって咲いていた様子が神秘的なイメージのイワタバコ。 葉の形がタバコの葉に似ていることがイワタバコという名の由来です。
鎌倉にあるお寺の岩場に群生で咲いていました。
白いイワタバコは本当に夜空に輝く星のよう。花言葉は「涼しげ」。湿った日陰を好むイワタバコが咲く姿はとても涼しげでした。
ネジバナ
野原にスッと伸びて咲くピンク色のかわいらしい花、ネジバナ。とても小さく華奢な姿なので他の草花に混じって見つけにくいかもしれませんが、実家の庭にも咲いていたので、私にとっては親しみのある花です。
花茎の周りに小さな花を螺旋状に咲かせることが名前の由来で、ねじれの方向は右巻き、左巻き、中には途中で変わるものもあるそうです。
ラン科の花で、ランに似た小さな花が集まって螺旋状に咲いています。芝生や草地など、身近な場所に咲くので見つけたらじっくりと観察してみたいですね。
水生植物
水辺の花が目に涼やかな季節になりました。少し早起きして、気温が上昇する前の爽やかな空気の中を歩いてみましょう。
ハス
水に浮かぶように咲く睡蓮と混同しやすいかもしれませんが、ハスの花はスッと伸びた茎の先に花を咲かせます。
早朝に花が開き、朝に見頃を迎えると徐々に閉じていきます。ハスの花は「ポン」という音を立てて咲く、と幼い頃に聞いたことがあるのですが、実際には聞こえないようで…。 ですが、本当に音がしそうなフォルムをしていますよね。
横浜の三溪園に咲いていたハスの花。 背の高さくらいに咲いていたので、目線で撮影。濃淡のピンク色の花びらに通った花脈が綺麗でした。
花びらが幾重にも重なった蕾のふっくらとした姿に、神聖な穏やかさを感じます。そう思いながら花言葉を調べてみると「神聖」でした。
私の中ではハスの花の上にはお釈迦様が座っているイメージがあるのですが、ハスと睡蓮を総称して「蓮華」と呼ばれていて仏教と縁の深い植物です。
毎年7月の半ば過ぎになると寺社などで「観蓮会」という蓮を観賞するイベントが行われます。ぜひチェックして出かけてみてくださいね。
野菜の花
みずみずしい夏野菜が美味しい季節。オクラやトマト、ピーマンの花など綺麗な野菜の花にも注目です。
ゴーヤの花
東京都内のとある花畑に行った時、ゴーヤがたくさん実っている場所がありました。 特に休憩する場所などがない花畑だったので、もしかしたら暑さ対策の為もあるのでしょうか…。
ゴーヤのグリーンカーテンの中で涼をとっていると可愛い小さな黄色い花が咲いていました。
この後また、たくさん汗をかきながら撮影したことが懐かしい写真です。
しっとりとした雨の季節だからこそ、出逢える草花たちの表情があります。雨上がりのみずみずしい姿も太陽の光を浴びて嬉しそうな姿もこの時季ならでは。
ご紹介した草花とともに夏へと向かうプロローグを楽しんでいただけたら嬉しいです。
主な使用機材:NikonFE2、Sonyα7Ⅳ、Nikon Nikkor AI 50mm f1.4 S、Super-Takumar 55mmf1.8、CONTAX Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4
人気の記事

2023/04/12
思い通りの画作りを。「SONYのクリエイティブルック」 全10モードを紹介

2021/08/08
【徹底解説】コツを抑えれば簡単!フィルムカメラの基本の使い方

2022/12/12
【作例60枚】自分好みを探す旅へ。オールドレンズ8種撮り比べ

2020/08/03
リーズナブルから高級まで。おすすめコンパクトフィルムカメラ9選

2021/05/15