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かけがえのない大切な時間を慈しみながら。心惹かれた記憶の中の色と温度を残していく
会社員の傍ら、週末には旅や町に出かけ、心惹かれた景色を写真に残し発信されているmayukoさん。mayukoさんの撮るしっとりと美しく、心地よさと懐かしさを感じる写真の数々は観る人を魅了しています。そんなmayukoさんの写真に込める想いを知りたくてお話を伺いました。
著者: mayuko | 作成日: 2024/11/27
― はじめにmayukoさんが写真を始めたきっかけや、写真にのめり込んでいった経緯について教えてください。
昔から島旅や地方都市での街歩き、アート巡りやカフェ巡りなどのんびりとした旅行が好きで、「写ルンです」やiPhoneのフィルム風アプリを使って旅写真を残していたのですが、8年前に友人と行った香川県の島旅がカメラと出会うきっかけでした。
女木島の堤防に寝転んだり、芸術祭のカラフルなバスに揺られたりする友人の自然体な姿が可愛く輝いて見えて、島の周りの海に反射するキラキラした光がとても綺麗で、もしカメラがあればこの素敵な瞬間を今見て感じている通りに残せるのかな?と、ふと思ったのを覚えています。
その友人からの後押しもあり、最初はSONYのAPS-Cエントリー機α5100を買ってみたところ、スマホや使い捨てカメラでは残せない写真が撮れるようになり、今までカメラを持っていなかったことを後悔するほど旅行が更に楽しくなりました。
そこからは、もっと良い写真が撮りたくなりα6400に買い替え、レンズを揃え、カメラグッズを揃え、マニュアル撮影を覚え…と、多くの方が辿る道と同じくどんどんカメラにはまっていきました。
また、自己流で撮るだけでなく、基礎から学びたいと写真教室に入り、同世代のカメラ友達が沢山できてからは、周りの友人に刺激を受け、風景、ポートレート、夜景、花、スナップなどあらゆるジャンルや撮影地に世界が広がっていきました。
写真教室を卒業して数年経った現在は自分の好きなスタイルが確立され、SONYα7Ⅲと数本のレンズとともに、週末の旅写真や街散歩、カフェ・美術館の写真を撮影しています。
― mayukoさんの写真を眺めていると、現地の空気や美しさをゆっくりと歩きながら体感しているような没入感を感じます。きっとmayukoさんの旅やお散歩の楽しみ方がそのまま写真に表れているからこそだと思います。mayukoさんは旅やお散歩のどんなシーンに魅力を感じ、写真に残されていますか。
カメラを持って町の中を気の向くままに歩いて、気になったもの、その町ならではのもの、好きだな・綺麗だなと感じたものを写真に残すという撮影が、私にとって一番心落ち着く時間です。
旅先では、観光地や綺麗な景色で有名な場所にももちろん行くのですが、どちらかといえば、レトロなビルや昭和の香りが残る商店街など時間の蓄積や人の気配が感じられるような町の風景や、景色でも絶景とはまた違うどこか懐かしい気持ちになれるような場所が好きです。
「なんだか心惹かれて、振り返ってみると愛おしくて懐かしく、そしてちょっと切なくなる」、そんな記憶の中の色と温度を写真として残せるように、そしてそれが誰かに伝わればいいなとひそやかに願うような気持ちで撮影しています。
― mayukoさんの撮る写真に憧れる方も多いと思います。先ほどの質問とやや重複するのですが、ポートレートやテーブルフォトにおいて、どんなことを心がけていますか。
抽象的な言葉にはなりますが、その時の空気感や私の記憶の色が感じられる写真を目指しています。
感覚で撮ることが多いのでテクニックのようなものは無いのですが、ポートレートはその時に実際に目で見えていた範囲を写真でも背景として残していることが多いです。いいな、と思ったその瞬間、広い景色を捉えていることもあれば、ごく狭い範囲を集中して見ていることもあると思いますが、その時の視界がそのまま自分が撮りたい景色なのだと思っています。
テーブルフォトでも、その時間を思い出せる写真にしたいので、綺麗だと感じた光や緑を写真に取り入れたり、一緒に行った友人の体の一部を写したり、湯気や水滴で温かさや冷たさを見せたり、といったことは無意識にしている気がします。
― 写真表現について教えてください。クリアながらしっとりと調和の取れた色合いに日本らしい美しさを感じます。特に緑色や木の質感が印象的です。現像時や撮影時においてどんなことを心がけていますか。
緑や木が被写体の一部の場合、私は透過感のある緑色が好きなので、撮影時に自然光の有無は気にしています。ただ、光が出るまで長時間待つのは苦手なのと、せっかくの休日を残念な気持ちで過ごしたくないという思いから、一番光が良さそうなおおよその時間帯にどこを撮影したいか考えるのに留め、当日は光が出ていればいいな、程度に軽く捉えるようにしています。
実際の撮影時は、設定を追い込まないといけないような写真は撮っていないので、ぼかし具合や適正露出の観点から絞りやシャッタースピードを合わせたり、光の印象をどのように写すか考えたりするくらいでしょうか。
現像はLightroomのiPad版で行っており、ハイライトを抑えて色のパラメータを自分の好みの色味になるように設定したものを当てはめた後は、自分の記憶の中の色を頼りに、現実とはかけ離れ過ぎず、でも好きな色合いや雰囲気になるように、ホワイトバランスや露出やシャドウを調整し、全体的なバランスを整えています。
― 続いて、mayukoさんがメインで使っているカメラ・レンズについて、それぞれの機材を選ばれた経緯や用途、お気に入りの点について教えてください。
メインのカメラはSONYα7Ⅲです。レンズはSonnar T* FE 55mm 1.8ZAとSONY FE 35mm F1.4GMの2本の単焦点の組み合わせか、SIGMA 28-70mm F2.8 DG DN Contemporaryのズームレンズ1本かのいずれかを持って行くことが多いです。
最初に買ったカメラがSONYだったので、その流れでずっとSONYを使っていますが、フルサイズ機の中では旅先でずっと持ち歩いても疲れないサイズ・重量感と、その当時では美しくキレのある描写が好きで、多くのメーカから機能性のより高いカメラが出た今でも変わらず安心できる存在だと思っています。
私がレンズに求める条件は、ストレスなく歩きながら撮影できる軽量さと、その描写が満足できることの2点です。
その中で、Sonnar T* FE 55mm 1.8ZAの柔らかく自然なボケ感と線の繊細さのバランスが美しい描写と、本体の軽量感が本当に素晴らしく、最もよく使っています。ちょっと集中して見たときの視界の通りの画角なので、私の記憶の中のような空気感を写したいという願望に寄り添ってくれるレンズです。最短焦点距離が0.5mとあまり寄れないレンズなので、カフェで自席に座っての撮影は難しいですが、その弱点を優に超える良さがこのレンズにはあると感じています。
ただ、行程が詰まった旅行や複数人での撮影などで頻繁なレンズ交換が難しい場面では、SIGMA 28-70mm F2.8 DG DN Contemporaryを愛用しています。F2.8通しの明るさを持ちながら、標準ズームレンズの中では小型軽量で、私の撮影スタイルにぴったりと合っています。SIGMAらしいカリッとしたシャープな線や光をふんわり写す描写が好みで、出会えて良かったと思えるレンズです。
― 最後に、mayukoさんのベストショットと、次に狙っているカメラやレンズ、今後の抱負があれば教えてください。
それぞれの写真に思い出が詰まっていてなかなか一番は決められないのですが、最近のベストショットは岡山県の王子が岳からのマジックアワーの景色です。
旅先の中でも岡山県や香川県などの瀬戸内の優しい風景や空気感が大好きなのですが、この写真を見ると、今まで見てきた瀬戸内海に浮かぶ美しい島々と穏やかな波と空がありありと浮かんでくる気がします。
平日は会社員をしながら、週末にこうして旅行や町に出かけて撮影できるこの日々は、私の人生の中でかけがえのない大切な時間だなと感じています。これからも一緒に撮影に行ってくれる家族や友人との時間や一人で過ごす時間の一瞬一瞬を慈しみ、その中で出会った心惹かれた景色を写真として残していきたいです。そして、それがどなたかの心に届けば嬉しく思います。
著者
mayuko
大阪生まれ。長く関西で過ごしてきましたが、現在は神奈川県在住の会社員。 趣味で週末に写真を撮っています。愛用カメラはSONYα7Ⅲ。
mayukoさんの使用カメラ
mayukoさんの使用レンズ