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一歩引いて見守るように。 「日常の中での美しい瞬間」を大切に残していく
女の子、男の子の二児の父として、子供や家族との日常を写真に収めているHOSHIさん。静かで美しく、どこか優しく見守るような写真からはHOSHIさんの感性がそのまま伝わってきます。そんなHOSHIさんがどんな瞬間に魅力を感じ、写真に残されているのかを知りたくてお話を伺いました。
著者: TAKAHIRO HOSHI | 作成日: 2023/03/25 | 更新日: 2023/07/20
― はじめにHOSHIさんが写真を始めたきっかけや、写真にのめり込んでいった経緯について教えてください。
本格的にカメラを使い始めたのは子供が生まれてからです。少しでも綺麗に思い出を残したくて写真を撮り始めました。
その頃からSNSで他の方の写真を見て刺激をもらうようになり、家族の写真以外にも風景やスナップも撮るようになりました。これまで無意識に通り過ぎていた日常の景色の中にもこんなにも素敵な場所、魅力的な瞬間があったのかとシャッターを切りながら感動したのを覚えています。
― HOSHIさんの写真は静かで美しく、どこか遠くから見守るHOSHIさんの優しさを感じます。個人的にポストカードにして飾りたくなる写真ばかりです。HOSHIさんの感性や美意識や写真に込める想いがそのまま表れていると思うのですが、HOSHIさんはどんな瞬間に魅力を感じ、写真に残されていらっしゃいますか。また、写真家でも写真家でなくても影響を受けた方はいますか。
ありがとうございます。あまり深いことは考えずその場の美しいと思った瞬間を丁寧に残すようにしています。
被写体となっている子供達も物語のワンシーンの登場人物という感覚でフレームに入れています。あえて近づきすぎず一歩引いた感覚で撮ることを意識しています。
あとは「日常の中での美しい瞬間」というのを大切にしていて、自分の中のルールとして写真を撮るために家族を連れ出したり、着飾ったり絶景スポットいくような特別なことをしないように決めています。
自然体で生活する中でふとした瞬間に撮りたい物に出会えたらラッキーという感覚でカメラを持ち歩いています。
影響を受けた写真家さんは沢山いますが幡野広志さん、砺波周平さん、吉田周平さん。この3人の方の写真がすごく好きです。静かで美しい写真というのは私自身も目指しているところなので、目標とする方に少しでも近づけるように今後も写真を撮っていきたいです。
― HOSHIさんの写真の色合いや光の捉え方に憧れる方は多いと思います。その時の記憶が感情と共に蘇るようで、改めて写真って素晴らしいなと思います。撮影時の設定時や現像時、また光との関係性など写真表現においてどんなことを心がけていますか。
本当に写真って素晴らしいですよね。
私が住んでいる新潟は年間を通して曇りの日が多く、光が魅力的な瞬間に敏感になっているのかもしれないです。風景やスナップは午前、家族の写真は夕方に撮ることが多いです。
撮影は絞り優先モードで撮ることがほとんどです。風景写真もあえて絞りすぎずに白飛びしない限り開放で撮影しています。ビシッと解像しているより少し甘めくらいのほうが柔らかくて良いかなと思っています。風景カメラマンの方に言ったら怒られそうですね・・・笑
現像はlightroomで行っています。プリセットは5種類くらいお気に入りがあって写真の雰囲気や光の強さによって使い分けています。
― HOSHIさんは、フィルムやデジタルもさまざま機材を使っていらっしゃいますが、どのように使い分けをされていますか。また、フィルム代の高騰もあり、少しずつ遠い存在になりつつあるフィルムですが、HOSHIさんはフィルムにどんな魅力を感じていますか。
機材の使い分けに関してはTPOに合わせている感じです。すべての写真を中判デジタルで撮りたいところですが、シャッター音やカメラの存在感が周りの方へ緊張感を与えてしまうかも・・・なんで思う場面では小型のカメラを使い分けています。
フイルムの魅力、というとありがちな答えになってしまいますが、1枚1枚への思い入れが深くなるというところでしょうか。
フイルムでは1枚が貴重なので必然的にシャッターを切る場面を選ぶ中でデジタルとは違う間ができます。この撮影の余白がすごく大事な気がしています。丁寧にその場の光をフイルムに焼け付け、現像で仕上がったネガを思い出を保存するようにコレクションする。
この一連の体験は本物のフイルム撮影ならではのものです。
最近ではデジタルでもフイルムの質感を再現できるようなプリセットをよく見かけますし、データ上でフイルムを使ったような気分になることはできます。
ただ撮影体験だけは別です。
フイルムの高騰は今後も続くでしょうし、お気に入りのフイルムがいつ生産中止になっておかしくない状態です。本当に今が最後のチャンスかもしれないのでフイルム写真にまだ触れたことのない方には是非一度体験してもらいたいです。
― HOSHIさんがメインで使っているカメラ・レンズについて、それぞれの機材を選ばれた経緯や用途、お気に入りの点について教えてください。
現在メインで使用しているのは富士フイルムのGFX50Rです。
気に入っている点はまず本体の質感です。GFXはしっかり剛性感もあって握った時に安心感があります。シャッター音も存在感があるので使う場所を選ぶのですが、重厚なシャッターフィールはそれだけでテンションが上がります。非純正ですが木製グリップを取り付けることでストラップの縦吊りが可能になり、何となく中判フイルムカメラのPENTAX67のような見た目になるので気に入っています。
現像面でもRAWデータの懐の深さなど当然ですがフルサイズ以上の余裕があります。
レンズは純正のGF80mmF1.7とマウントアダプターを使用してキャノンのEF50mmF1.8を使っています。意外とフルサイズのレンズでもGFXのイメージサークルをカバーしている物が多く、純正レンズに拘らなければフルサイズミラーレスと同じくらいにコストで運用することが可能です。
― 最後に、HOSHIのベストショットと、次に狙っているカメラやレンズ、今後の抱負があれば教えてください。
思い入れのある写真が多いのでなかなか一番は決められないですが・・・笑
昨年の子供の日に家族で出かけた時の写真です。海で遊んだ後、帰り間際に子供達を見守りながら「自分も子供の頃に同じようなことをやっていたな」なんて思いながら自然とシャッターを切っていました。
私はあまり自身自己表現が上手な人間ではないです。そんな言葉にできない自分の感情を写真に投影しているのかもしれません。
家族への思いや日々の生活の中で感じた美しさ。子供達が数年後に私が撮った写真を見返してくれた時に、私がこの写真を撮った時に抱いていた子供達への愛情が少しでも伝わってくれれば良いなと思っています。
次に狙っている機材としては、GFXで使うオールドレンズですね。買ってみて自分に合わなければ買い換えればいいだけですし・・・その際はone-sceneさんも活用させていただきます。笑
今回はご紹介いただきありがとうございました。
著者
TAKAHIRO HOSHI
1987年、新潟県出身。普段は会社員をしています。女の子、男の子の二児の父。いつか個展を開催するのが目標です。
TAKAHIRO HOSHIさんの使用カメラ
TAKAHIRO HOSHIさんの使用レンズ