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Nikon Z5

Nikon Z5

Nikon Zマウント
2020/08/28発売

2020年の夏はCanonがEOS R5、R6というインパクトのある2機種を発表して話題となりましたが、これからカメラをはじめるなら同時期に発表されたNikon Z5が魅力的です。フルミラはレンズも高価でカメラ初心者には敷居が高い印象がありますが、Nikon Z5はどうでしょう。入門機としてのZ 5の魅力を見ていきましょう。

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著者: enoF

Nikonフルサイズミラーレス入門機

Nikon Z 5 + NIKKOR Z 50mm f/1.8 Sの外観
Nikon Z 5 + NIKKOR Z 50mm f/1.8 Sの外観
Nikon Z 5 / NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S
Nikon Z 5 / NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S出典: instagram(@koki.s0617)
Nikon Z 5 / NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
Nikon Z 5 / NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR出典: instagram(@koki.s0617)
Nikon Z 5 / NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
Nikon Z 5 / NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR出典: instagram(@koki.s0617)
Nikon Z 5 / NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
Nikon Z 5 / NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR出典: instagram(@koki.s0617)
Nikon Z 5 / NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
Nikon Z 5 / NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR出典: instagram(@koki.s0617)
Nikon Z 5 / NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S
Nikon Z 5 / NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S出典: instagram(@koki.s0617)

イメージセンサーが大きなフルサイズ一眼は、高画質を求めるプロカメラマンのニーズが高いことや、大きなCMOSはどうしても製造コストがかかるので初心者が最初に買うカメラとしては敷居が高くなってしまいます。

特にフルサイズミラーレス機は各社まだまだ様々な機能を開発段階で、プロ向けハイスペック機種の更新が続き、入門機は後回しとなっていました。そんな中で、ようやくNikonから入門機と言えるフルミラ、Nikon Z5が発売されました。

NikonはAPS-CのZ50から、フルサイズのZ5と経て続けてにZマウントカメラを発売し、Zマウントの普及を図っています。

カメラボディが10万円前後の価格帯となるZ50、15万円前後のZ5は今までZマウントカメラを持っていない人が手を出しやすい価格帯で、はじめて買う一眼カメラとして手を出しやすい価格でありながら、十分な機能を備えたカメラとなっています。

デジタルカメラが登場しはじめて数年は画素数がデジカメの1つの評価基準となっていましたが、近年はプロ向け超高画素の4000万画素以上、一般用途向けの2000万画素台という棲み分けが出来始め、カメラの評価基準は画素数以外の部分に目が向けらるようになりました。

ミラーレス機では瞳AF、ボディ内手ブレ補正というレフ機では実現しづらいミラーレス特有の機能をもたせ、EVFやバッテリーもちなどをいかに向上させるかというところが評価のポイントとなっています。

Z 5は画素数は有効2432万画素という一般的な画素数で、CMOSをZ 7,6シリーズで採用した裏面照射型CMOSセンサーではなく、通常のCMOSにすることでコストカットを図っています。

一方で、EVFや瞳AF、ボディ内手ブレ補正などは上位機種とほぼ同一スペックのものを搭載し、ミラーレスとしては十分な機能を備えています。

Z 6IIでは約14コマ/秒という高速連写を実現しているので、Z 5の約4.5コマ/秒という連写性能がやや物足りないスペックとはなっていますが、その他は上位機種にも見劣りしない数字です。

このスペックのフルミラが15万円前後で手に入るというのは2〜3年前では考えられないコスパの良さとなっています。

他社フルサイズ入門機との比較は

CanonとしてはEOS RPは最初のフルミラということでボディ内手ブレ補正もなく、価格はかなり下がってきましたが操作系などもちょっとクセのある印象で、EOS 6D相当のフルミラ登場が待たれるところです。

また、SONY α7Cは非常にコンパクトなフルミラであることが特徴です。フルミラをリードするSONYだけにスペック的にも魅力的ですが、価格が高く、入門機というよりもサブ機としての選択肢が最適となりそうです。

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中古: 108,200円

新品: 118,581円

中古: 81,800円

新品: 187,273円

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センサーサイズフルサイズ(35.9×23.9mm)フルサイズ(35.9×24.0mm)フルサイズ(35.6×23.8mm)
有効画素数2,432万画素2,620万画素2,420万画素
連続撮影速度最高約4.5コマ/秒最高約5.0コマ/秒最高約10.0コマ/秒
4K対応
防塵・防滴
撮影可能枚数(ファインダー)390枚常温(+23℃)約250枚/低温(0℃)約240枚680枚
重量590g440g424g
発売日2020/08/282019/03/142020/10/23
表は左右にスクロールできます

Nikon Z5の1番の特徴は、肩部分にサブ液晶がなく、モードダイヤルの位置が違うということ以外はZ6、7シリーズとほぼおなじボディであるという点です。背面のボタン配置やシャッター周り、レンズ横ファンクションボタンなどもほぼ同じです。

さらにエントリー機では珍しいSDカードのダブルスロットとなっていたり、防塵防滴性まで備えているので、上位機種と同様に使うことが可能です。

Canonは一眼レフでもEOS Kissシリーズなどカメラ初心者が扱いやすい機種をエントリー機として作る傾向があります。SONYはAPS-Cのα6000シリーズやα7Cの様な、コンデジサイズの一眼をエントリー機とする傾向があります。

NikonはZ 5を見てわかる通り、エントリー機でも妥協なくNikonのこだわりの上位機種と同じ操作系で、Z 5からZ 6IIへとステップアップしても全く操作に戸惑うということはありません。

入門機という意味では、Z5は本格一眼と同じ操作系なので決して初心者ライクとは言えないかもしれませんが、今後も長く一眼カメラと付き合うのであれば、Nikon一眼に入門すれば機種を変えても同じ操作系で安心して使い続けられるというメリットがあります。

上位機種と同様に防塵防滴性を備えたボディ
上位機種と同様に防塵防滴性を備えたボディ
背面のボタン配置やシャッター周り、レンズ横ファンクションボタンなどはZ6,7シリーズとほぼ同じ
背面のボタン配置やシャッター周り、レンズ横ファンクションボタンなどはZ6,7シリーズとほぼ同じ
肩部分にサブ液晶はありません
肩部分にサブ液晶はありません
お馴染みの赤ライン
お馴染みの赤ライン
インターフェースを集約
インターフェースを集約
ダブルスロット(SDカード)を搭載するあたりはさすがNikon
ダブルスロット(SDカード)を搭載するあたりはさすがNikon

ニコニストは買うのか

NikonがCanonやSONYと違う特徴として、Nikonを愛するニコニストの存在があります。

フィルムカメラ時代から、デジタル一眼レフ、そしてミラーレスへとカメラが変遷していく中で、Nikonはずっとカメラとレンズを作り続けてきました。その歴史の中で、光学を知り尽くすからこそできる高い描写力に惚れ、Nikonの熱狂的なファンとなった人をニコニストと呼んだりします。

もちろん、CanonやSONYの一眼カメラにも熱狂的なファンはいますが、ニコニストの特徴としてはカメラをコレクションする一面があるということです。Nikonはデジタル一眼でも、Nikon 1やDfといった特徴あるカメラにチャレンジしたりもしました。フラッグシップのD1桁機は言うに及ばず、そういった特徴ある名機などをコレクションするニコニストも少なくありません。

今回のZ 5はどうでしょう。すでにZ 7やAPS-CのZ50をコレクションしているニコニストにとっては、Z5は安心して使えるカメラでしょう。外観としてはZ50と同じで、機能的にはZ 7と画素数と連写速度以外はほぼ同じなので説明書などは読まずに使いこなすことが可能です。

NikonはZマウントカメラを作るに当たって、人間工学に基づいてかなり入念にデザインを決定しました。完成度の高いデザインは上位機種だけでなく、下位機種であるZ 5でも同様に採用され、使いやすいカメラをプロから初級者まで同様に提供するというのがNikonのフィロソフィーとなっています。

そうやって完成されたカメラは、使い込めば使い込む程にその良さが滲み出てきます。Z5は際立った特徴はないのでコレクションアイテムには加わらないかもしれませんが、その安心して使えるカメラボディはサブ機などとしても使えるカメラになりそうです。

豊富なレンズキットは初心者ライク

Nikon Z 5はZマウント初心者をターゲットとしてるので豊富なレンズキットが設定されていることも魅力です。

まずはベーシックなキットレンズとなるNIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3。そして、広角から、中望遠までというZマウントの特徴を活かした高倍率のNIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR。そして、数量限定ですが高級S-LineレンズNIKKOR 24-70mm f/4 S。

このように3種類のレンズキットが設定されています。

予算と数量限定に間に合ったのであればS-Line 24-70mmが絶対におすすめですが、コストなどを考えるとNIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3がおすすめです。24-200mmは高倍率で魅力的ですが、連写性能の低いZ 50はスナップ向けなので、軽量コンパクトな24-50mm f/4-6の方がその優位性を活かせます。

フルサイズカメラでは200mmだと本格的な望遠撮影にはちょっと足りず、遠目のポートレートで活躍する焦点距離です。となれば、まずは24-50mm f/4-6を購入して、望遠撮影をする場合は100-400mmなどの購入予算に回したほうがよいでしょう。もちろん、旅行などでレンズ交換を極力しないような撮影スタイルの場合は24-200mmはかなり魅力的です。

そこは予算と用途に合わせて選択することになります。

愛用者のコメント

Riki

Riki

1999年、徳島県出身。ごく普通のサラリーマン。自然、建築、家具、音楽が好き。 2021年10月、初の個展となる「Air」を開催。

今はFUJIFILM GFX 50R + GF80mmF1.7 R WR と NIKON Z5 + AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gとの組み合わせを中心に使用しています。

GFXはダイナミックレンジの広さと立体感、Z5は開放で撮影してもパープルフリンジが出にくいところが気に入っています。

Nikon Z 5 / AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G
Nikon Z 5 / AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G出典: instagram(@_ricky._____)
Nikon Z 5 / AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G
Nikon Z 5 / AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G出典: instagram(@_ricky._____)

ユーザーレビュー

■ ポジティブレビュー

  • コスパ最高のフルミラ
  • ボディ内手ブレ補正でVRなしのマクロなどでも手持ちで撮影できる
  • ピント精度はD810よりも良い印象
  • パワーセーブonで1日撮影できる
  • EVFは自然で一眼レフからの移行も違和感なく

一眼レフからの買い替えでもミラーレスを意識することなく、自然に撮影できる性能があります。

■ ネガティブレビュー

  • 暗所でのAFはかなりストレス
  • デュアルスロットはクセがあり、第2スロットからなど自由には使えない
  • 瞳AFの精度はいまいち
  • 説明書が不親切なので、ボタンカスタムはネットの情報収集が必要
  • Z50と比べると明らかに重い

AFへの不満が多く見られました。CMOSが上位機種とは違うのでそれが検出AFの精度などに影響している可能性がありそうです。

まとめ

レンズ購入費用なども考えると数十万円の出費が必要ともされたフルミラへの移行ですが、Nikon Z5の登場で20万円を切る金額でレンズまで揃えられるようになりました。

これを期にNikonに入門するというのはどうでしょう。Z5は他のZマウントカメラとほぼ同じ外観と機能性で、上位機種を買い足したり買い替えたりしても違和感なく使うことができます。また、大口径のZマウントはNikonの誇る光学技術で将来的に斬新なレンズの登場も期待できます。

Z5からNikonを使い始めればこれからのカメラライフへの期待感が広がります。

著者

enoF

enoF

大学在学中より、編集プロダクションに所属し、様々な雑誌の発行に携わる。 その後、フリーランスとなり、カメラやレンズ関連の記事をはじめ、パソコンやIT関連機器など様々なガジェットに関する記事を執筆するライターに。現在はWeb記事を中心として執筆活動中。

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カテゴリミラーレス一眼
メーカーNikon
タイプミドルモデル
マウントNikon Zマウント

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センサーサイズフルサイズ(35.9×23.9mm)APS-C(23.5×15.7mm)APS-C(23.5×15.7mm)APS-C(23.5×15.7mm)フルサイズ(35.9mm×23.9mm)
有効画素数2,432万画素2,088万画素2,088万画素2,088万画素2,450万画素
連続撮影速度最高約4.5コマ/秒最高約11.0コマ/秒最高約11.0コマ/秒最高約11.0コマ/秒最高約30.0コマ/秒
4K対応
撮影可能枚数(ファインダー)390枚310枚280枚ライブビュー:330枚360枚
重量590g390g395g350g630g
発売日2020/08/282021/07/232019/11/222022/08/052023/10/27
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