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自分の中の解釈や光景を大切に。 余白から生まれる「何か」に、物語を見出していく
京都・滋賀を中心に、ポートレート×風景写真を撮影されているYasukiさん。Yasukiさんの撮る写真は、まるで物語の一コマのようで、多くの人を魅了しています。そんなYasukiさんがどんな光景を思い描き写真に収めているのかを知りたくて、お話を伺いました。
著者: Yasuki | 作成日: 2022/05/30 | 更新日: 2023/01/28
― はじめにYasukiさんが写真を始めたきっかけや、写真にのめり込んでいった経緯について教えてください。
後輩からの「やってみて」という一言です。
元から、ピアノを17年やっていたことや、絵をよく描いていたこと、演劇をしていたこともあって芸術に触れる機会が多かった私の撮る写真を見てみたい。そんな些細な一言が今でも写真を続けているきっかけだったと思います。
当時は趣味も何ひとつなく、退屈な学生生活を送っていました。そのおかげで幸い貯金はあったので、いわゆる入門機と呼ばれる一眼レフを購入してみました。最初は好きな場所である水族館や海、一緒に遊びに行った友達を撮っていました。
しかし、撮り始めてすぐに
「もう少し広く撮れたらなぁ。」
「もう少し明るく綺麗に撮れたらなぁ。」
と、思うようになりました。
もともと頭の中にあるイメージを形にするのが好きで、そうやって音楽や演劇をしていたこともあって自分の思うように撮れない性能のカメラだったのが不愉快だったのです。
そうして目の前の光景を自分の理想の形に写したいと、撮り続けているうちに写真と私は切っても切り離せないものになりました。
― Yasukiさんの写真は、どこか邦画の1コマのように物語性を感じます。Yasukiさんが培ってきた感性や美意識がそのまま表現されているからこそだと思うのですが、Yasukiさんはどんな瞬間に魅力を感じ写真に収めていますか。また写真家でも写真家でなくても影響を受けた方はいらっしゃいますか。
「見た景色に感動することはありますか?」と聞かれると、大体の人は「もちろんある。」そう答えると思います。
それはもちろん私もそうで、これは綺麗だなと感じる景色があります。そこに対して、さらにこういうモノがこの場所にあったらなという頭のイメージがあって、1枚の絵のように完成されたものがすでに頭に存在しているのです。
綺麗で感動する風景、それをできるだけ理想の形に近づけていって理想と限りなく近づいた瞬間に魅力を感じます。
しかし、理想だけでは面白くないとも感じていて、それが如実に現れるのがポートレートです。
思い通りに100%相手に伝わる事はないし、思い描く理想もそれぞれです。なので、立ち位置とイメージだけを伝えて、残りの余白は写る人におまかせしてしまうことが多いです。
私はその余白で生み出される「何か」にこそ、私と相手との物語があるのかなと思います。
影響を受けた方は数多くいらっしゃいます。しかし、人というよりは膨大な数の曲や作品に触れることで生まれた自分の中の解釈や光景に影響を受けているのであまり師と呼べる方はいません。強いていうなら岩倉しおりさん、高埜志保さんです。
― 数ある写真の中でも風景とポートレートの組み合わせが印象的で、Yasukiさんのこだわりを感じます。構図や表情、レタッチなど表現の幅の広いからこそ自分ならではの写真になると思いますが、どんなことを意識されていらっしゃいますか。
風景が人を引き立てて、人が風景を引き立てるように気をつけています。
よくある白ワンピースでふわりと回るような写真って綺麗ですけど日常的にはしない行動かなと思っていて。その風景の中で不自然にならないように撮るということを意識しています。
また、人の視線誘導によって風景の中でも特に見せたい部分に自然と視線がいくようにしています。
― 続いて色合い等の写真表現について教えてください。Yasukiさんの写真は統一感がありながらも1枚ずつ最適な表現を追求されている印象を受けます。また色合いだと赤色や差し込む光が印象的です。撮影時の設定や現像時にどんなことを心がけていらっしゃいますか。
ありがとうございます。
実は、「赤色」は私が一番嫌いな色なのです。笑
赤色って聞くと強い、情熱みたいなイメージの方が多いと思うんですけど、どちらかというと私自身大人しいタイプなのでそういう色が好きじゃなくて。
だからこそ、そのイメージとかけ離れた赤色を表現するようにしています。赤というよりは緋色や茜色のような、黄色味の強い色に整えることが多いです。
また、人には大きいものから小さいものに、また線を追うように視線が動くという特徴があります。これを利用して、斜めに差し込む大きな光を起点に写真の全体をまわって最終的に被写体に視線がいくようにしています。
― 続いて、Yasukiさんがメインで使用されているカメラ・レンズについて、それぞれの機材を選ばれた経緯や使い分け方、またお気に入りの点について教えてください。
Canon EOS R6をメインで使用しています。父や祖父がCanonのカメラを使っていたこともあり、自然とCanonを使う選択肢をとっていました。
元々、今のサブ機のCanon EOS 6D MarkⅡを使っていたのですが、暗所でのノイズが気になることと重量の点からミラーレスカメラであるR6へと転換しました。
また、軽いお出かけ用としてRICOH GRⅡを常に持ち歩くようにしています。入道雲や夕焼け、道端の影などカメラを持ち出すまででもないけど綺麗だなと感じたものをスナップとして撮るために使っています。
そして、フィルムカメラはCanon 7sと京セラSamurai x3.0を使っています。
7sはCanonがLeicaを目指していた頃の名残で、レンジファインダー式のカメラになっています。見た目もかなりLeicaに寄せられていて、重たいですがその分男心をくすぐるかっこよさがあると思っています。笑
Samuraiはハーフフィルムなので、たくさん撮れてAF・ズームもできることからフィルムでお出かけする時によく使っています。
― 最後に、Yasukiさんのベストショットと、次に狙っているカメラやレンズ、今後の抱負があれば教えてください。
夏らしい要素を詰め込んだ作品になっています。カメラをはじめて割とすぐに撮った写真ですが未だに超えられません。笑
次は、メインをCanon EOS R5に、サブをCanon EOS Rに変えようと思っています。レンズだとRF35mm F1.8 MACRO IS STMとかあってもいいかなぁと。正直欲しいレンズなんて山ほどあるのであげたらキリがありません。笑
著者
Yasuki
1998年、滋賀出身。理系大学院生。 2021年京都水族館「プロが教える京都水族館の写真撮影ガイド」vol.1を担当。七五三、卒業式などのロケーション撮影を中心に、商品・イベント撮影など幅広く活動。
Yasuki
1998年、滋賀出身。理系大学院生。 2021年京都水族館「プロが教える京都水族館の写真撮影ガイド」vol.1を担当。七五三、卒業式などのロケーション撮影を中心に、商品・イベント撮影など幅広く活動。
Yasukiさんの使用カメラ
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Canon EOS R6Yasukiさんの使用レンズ