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RICOH GR

RICOH GR

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2013/05/24発売

RICOH GRは、有効約1,620万画素のAPS-CサイズCMOSセンサーと35mm判換算28mm相当・F2.8の単焦点GR LENSを搭載したコンパクトデジタルカメラです。GR DIGITAL IVからセンサーを1/1.7型CCDからAPS-Cへ大幅に大型化しながら、約245gの小型ボディと28mm単焦点、速写性を重視するGRシリーズの考え方を継承。製品名から「DIGITAL」が外れ、その後のAPS-C GRシリーズの基本形を作ったモデルです。

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著者: ONE SCENE 編集部

「GR DIGITAL」から「GR」へ。APS-C化した新世代

RICOH GRは、2013年に発売された単焦点コンパクトデジタルカメラです。有効約1,620万画素のAPS-CサイズCMOSセンサーと、35mm判換算28mm相当となる18.3mm F2.8のGR LENSを搭載しています。

前モデルGR DIGITAL IVからの変化は、単なる世代更新というより、カメラの基本構成そのものを作り直すものでした。GR DIGITAL IVは有効約1,000万画素の1/1.7型CCDと6.0mm F1.9レンズを搭載していましたが、GRでは23.7×15.7mmのAPS-CサイズCMOSと18.3mm F2.8レンズへ移行しています。

そして、この世代から製品名から「DIGITAL」がなくなりました。リコーは、デジタルカメラが広く普及し、名称に「DIGITAL」と記す必要性が薄れたことをその理由として説明しています。

一方、大きなセンサーを搭載したからといって、GRがレンズ交換式カメラのようになったわけではありません。28mm単焦点を小さなボディで持ち歩き、撮りたい瞬間に素早く撮る。GR DIGITALから続いてきた考え方を維持したまま、画質を担うセンサーとレンズを大きく作り替えたのが、このGRです。

1/1.7型からAPS-Cへ。それでも約245g

GRの撮像素子は23.7×15.7mmのAPS-CサイズCMOS。有効画素数は約1,620万画素で、光学ローパスフィルターを持たない構成を採用しています。

前モデルGR DIGITAL IVの撮像素子は1/1.7型CCDでした。GRではセンサーを大幅に大型化しながら、外形寸法を約117.0×61.0×34.7mm、電池とSDカードを含む撮影時質量を約245gに抑えています。

APS-Cセンサーを使うことだけなら、レンズ交換式カメラでも実現できます。GRの特徴は、レンズを28mm相当に固定し、レンズ交換機構を持たないことで、大型センサーとレンズを持ち歩きやすいサイズのひとつの撮影道具としてまとめたことにあります。

センサーを大型化しながら、GRとしての携帯性は失わない。この両立が、2013年のGRを理解するうえで重要なポイントです。

APS-Cに合わせて新しくなった18.3mm F2.8 GR LENS

レンズもGR DIGITAL IVからそのまま引き継いだものではありません。APS-Cセンサーに合わせて新たに設計された5群7枚の18.3mm F2.8 GR LENSを搭載しています。

35mm判換算の画角は従来と同じ約28mm。つまり、センサーサイズや実焦点距離が変わっても、「28mmで撮る」というGRシリーズの基本は変わっていません。

レンズには9枚羽根の虹彩絞りを採用し、絞り値はF2.8〜F16。NDフィルターも内蔵しており、明るい環境で光量を抑えたい場合にもカメラ単体で対応できます。

GR DIGITAL IVのF1.9から数字上はF2.8になっていますが、両機ではセンサーサイズと実焦点距離そのものが異なります。F値だけを取り出して単純に優劣をつけるのではなく、GRではAPS-Cセンサーを前提に撮像系全体が新しく設計されたと考える方が適切です。

APS-Cになっても、速写性はGRの中心にある

センサーを大型化しても、GRが重視したのは画質だけではありませんでした。

リコー公称のAF合焦時間は最短約0.2秒、起動時間は約1秒。連続撮影は最高約4コマ/秒に対応しています。大型センサーを搭載しながら、持ち歩いて必要な瞬間に撮るためのレスポンスも重視されています。

さらにGR DIGITALシリーズから続くスナップフォーカスも搭載しています。設定した距離へピントを固定して撮影でき、フルプレススナップを利用すれば、シャッターボタンを一気に押し込んでAFを待たずに撮影することもできます。

AFを使って素早くピントを合わせることも、あらかじめ決めた距離でAFを待たずに撮ることもできる。APS-C化によって撮像系を大きく変えながら、この速写性を残したところにGRらしさがあります。

28mmを基本に、35mm相当でも撮れる

レンズ自体は28mm相当の単焦点で、光学ズームはありません。一方、クロップ機能を利用すると35mm判換算35mm相当の画角でも撮影できます。

これは焦点距離そのものを変える光学ズームではなく、センサーの使用範囲を狭めることで画角を変える機能です。そのため、クロップ時には使用できる記録画素数も小さくなります。

基本は28mmで撮りながら、もう少し狭い画角で構図を整理したいときには35mm相当へ切り替える。単焦点というカメラの性格を維持しながら、デジタルならではの方法で別の画角を用意しています。

なお、後継のGR IIでは35mmに加えて47mm相当のクロップも利用できるようになります。28mmを中心にしながら別の画角をどう補うかという点も、世代によって少しずつ変化しています。

小さくても、撮影者が自分で決められる

露出モードはプログラムAE、絞り優先AE、シャッター優先AE、マニュアル露出に加えて、シャッター&絞り優先AEのTAvモードを搭載しています。

TAvでは撮影者がシャッタースピードと絞りを決め、それに応じてカメラがISO感度を自動調整します。ISO感度はISO 100〜25600。シャッタースピードは1/4000秒から300秒に加えて、バルブとタイムにも対応しています。

RAWはDNG形式で記録でき、カメラ内RAW現像も可能です。フォーカスアシスト、二軸電子水準器、内蔵NDフィルターなど、撮影者が自分で設定を組み立てるための機能も備えています。

GRはレンズ一体型の小さなカメラですが、操作まで簡略化されたカメラではありません。露出、ピント、撮影距離といった要素を自分で決めながら、それを小さなボディで素早く扱えることもGRシリーズの特徴です。

GR DIGITAL IVから、残したものと変えたもの

GR DIGITAL IVからGRへの変更を見ると、この世代で何を優先したのかが分かります。

GR DIGITAL IVは有効約1,000万画素の1/1.7型CCDと28mm相当F1.9のレンズを搭載していました。GRでは有効約1,620万画素のAPS-C CMOSと28mm相当F2.8へ変更され、画像処理エンジンもGR ENGINE IVからGR ENGINE Vへ進化しています。

その一方で、GR DIGITAL IVに搭載されていた撮像素子シフト方式の手ブレ補正は、GRには搭載されていません。マクロ撮影距離もレンズ先端から約1cmだったIVに対し、GRでは約10cmです。

つまり、GRはGR DIGITAL IVのすべてをそのまま高性能化したモデルではありません。手ブレ補正や約1cmマクロといった機能を残すことよりも、APS-Cセンサーとそれに合わせた28mm単焦点レンズを小型ボディに収めることが優先されています。

一方で、28mmという画角、小型軽量なボディ、スナップフォーカスやフルプレススナップといった速写のための考え方は残されました。GR DIGITAL IVから何を残し、何を変えたのかを見ると、このカメラが単なる大型センサー化ではなかったことが分かります。

Wi-Fiを内蔵しない初代APS-C GR

GR本体にはWi-Fi、NFC、Bluetoothを搭載していません。

発売時にはWi-Fi機能を持つEye-Fiカードとの連携に対応していましたが、これはカメラ本体にWi-Fiを内蔵しているという意味ではありません。スマートフォンとの無線連携を重視する場合には、世代上の違いとして確認しておきたい部分です。

後継のGR IIでは、GRシリーズとして初めてWi-FiとNFCを本体に搭載しました。一方、センサーやレンズを見ると、GR IIも有効約1,620万画素のAPS-C CMOS、18.3mm F2.8のGR LENS、GR ENGINE Vという基本構成を受け継いでいます。

そのため、GRとGR IIの違いは、GR DIGITAL IVからGRへの変化ほど大きくありません。スマートフォン連携を必要としないのであれば、初代GRの基本的な撮影性能そのものを検討する意味があります。

APS-C GRの出発点を選ぶ

RICOH GRを中古で選ぶ理由は、単にGR IIやGR IIIより古いモデルだからというところにはありません。

GR DIGITAL IVまでの1/1.7型CCDからAPS-C CMOSへ移行し、それに合わせて18.3mm F2.8のレンズを新設計。それでも28mm単焦点、速写性、小型ボディというGRの考え方は維持されました。

もちろん世代上の制約もあります。手ブレ補正はなく、Wi-FiやBluetoothも内蔵していません。背面モニターは固定式で、タッチ操作にも対応していません。GR DIGITAL IVにあった約1cmマクロも失われています。

一方で、約245gのボディにAPS-Cセンサー、28mm F2.8、内蔵NDフィルター、内蔵フラッシュ、RAW、フルプレススナップをまとめた構成は、このGRならではのものです。

小型センサー時代のGR DIGITALで培われた「持ち歩き、28mmで素早く撮る」という考え方を残しながら、撮像系をAPS-Cへ作り替える。その後のGR IIへつながる基本形を作ったモデルとして見ると、初代APS-C GRの位置づけがはっきりします。

著者

ONE SCENE 編集部

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カテゴリコンパクトデジタルカメラ
メーカーRICOH
タイプハイエンド
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