PENTAX HD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AW

山に持っていきたくなる広角爆誕

山頂の美しい景色を高画質で撮影したい。

そう考えたとき、当然ですが一眼カメラを持っていきたくなります。レンズは風景撮影ということで広角、本数を減らしたいのでズームレンズ、画質を求めるなら明るいレンズとなります。

しかし、明るい広角ズームレンズと一眼カメラの撮影セットは1kg以上の重さになり、100g単位で荷物を軽量化したい登山においては大きなネックとなります。

そこで、考えられる選択肢は2つ。1つはミラーレス一眼を使うというもの。

ミラーレス一眼であれば、かなりの軽量化を図ることができます。もう一つはPENTAXのAPS-C一眼レフとHD PENTAX-DA★ 11-18mmF2.8ED DC AWを使うという選択肢です。

ミラーレスは軽量化に特化できる一方、EVF、もしくは背面液晶を見ながらの撮影となるので風景を液晶越しに見ながら撮影することになります。

一眼レフはミラーレスで重量面で不利はあるものの、風景を光学ファインダーを通して見ながら撮影出来るので、こちらを好むユーザーも多くいます。

PENTAXのAPS-C一眼レフであれば、フルサイズ一眼レフよりも重量増を抑えつつ、しかも、HD PENTAX-DA★ 11-18mmF2.8ED DC AWを使えば軽量かつF2.8通しの明るい高画質撮影セットにすることができます。

HD PENTAX-DA★ 11-18mmF2.8ED DC AWはAPS-C向けレンズで、広角端の焦点距離を抑えたことでF2.8通しでも、82mmの円形フィルターに対応した鏡筒サイズに抑え、重量も704gとF2.8通しの広角ズームとしては軽量になっています。

光学性能としては、周辺減光はデジタル補正が必要となりますが、シャープネスは四隅まで十分な性能があります。光学的には広角端でより最適化されるような設計がされているので、被写界深度が深いAPS-Cの特性を活かし、ある程度絞って撮影すれば四隅までしっかり解像されたパンフォーカス写真を生み出すことができます。

星空撮影に必要な機能を集約

HD PENTAX-D FA 15-30mmF2.8ED SDM WRは高い光学性能と広角ズームとしては軽量という2つの特徴だけでなく、他にも特徴的な機能があります。それはアウトドア撮影、さらには星空撮影にも最適な機能があるということです。

まずは「WR」の文字があることから分かる通り、防塵防滴仕様であるということ。WRが付くPENTAXのレンズは防塵防滴がしっかりしており、-10℃～40℃での動作保証があるので屋外撮影のおける信頼性は抜群となっています。

PENTAX APS-C一眼レフのK-3シリーズも防塵防滴がしっかりした信頼性の高いカメラなので、この2つの組み合わせは耐候性も高くアウトドア撮影では大きな武器となります。

星空撮影に適した機能としては、レンズヒーターが使いやすい鏡筒になっているという点があります。PENTAX-D FA 15-30mmF2.8は前玉部分にライン状のレンズヒーターを巻くための溝があり、金属製の鏡筒は熱伝導率も高く、レンズヒーターでレンズの温度をキープすることができます。夜間など冷たい外気温での撮影でもレンズの曇りを抑えることができます。

また、フォーカスクランプスイッチという独自機能でフォーカス位置を固定することができるので、不意にフォーカスリングを触ってピントがずれるといった、星空撮影や風景撮影で起こりがちな失敗を減らしてくれます。

様々な機能が野外での撮影をスムーズにさせてくれます。

HD PENTAX-D FA 15-30mmF2.8ED SDM WRとの比較は

PENTAXにはHD PENTAX-D FA 15-30mmF2.8ED SDM WRというフルサイズ用の広角ズームレンズがあります。PENTAX-D FA 15-30mmF2.8はフルサイズ換算で17-28mmということでスペック的には限りなく近いレンズとなります。

価格的にも大きな差はなく、比較ポイントとなるのはサイズと前玉となりそうです。サイズとしてはPENTAX-D FA 15-30mmF2.8が300gも軽く、一回りコンパクトなレンズとなります。

また、PENTAX-D FA 15-30mmF2.8は前玉が飛び出しているいわゆる出目金となっていることに対して、PENTAX-D FA 15-30mmF2.8は前玉が飛び出していないため、前玉フィルターが装着可能という違いもあります。

フルサイズ用と、APS-C用ということでカメラボディに合わせの購入とはなりますが、PENTAX APS-Cユーザーであればあえてフルサイズ用を買う必要はなさそうです。

ユーザーレビュー

■ ポジティブレビュー

• ロードマップにずっとあって、待ち焦がれたレンズ
• 絞りリングをちゃんと残してくれてることに好感
• ビルドクオリティが高くガタツキがまったくないのはさすが★レンズ
• 16-18mmならフルサイズでもケラレずに撮れる
• テープ固定でもピントリングは動いたりするので、クランプ機能は便利

ロードマップに以前より載っていたため待ちわびたPENTAXユーザーの声が多くみられました。

■ ネガティブレビュー

• APS-C用としては価格がやはりネック
• 広角側があと2-3mmあればより良かったかも
• 前玉はフィルターを装着できるがけっこう出目金なので保護フィルターなしのときは注意
• 広角端で四隅の流れが少し気になる
• 開放では周辺減光がかなり強め

全体的にネガティブレビューは少なく、価格と性能は納得のものがあるようです。

まとめ

HD PENTAX-DA★ 11-18mmF2.8ED DC AWは長年PENTAXのレンズ開発ロードマップに載っており、ペンタキシアンが待ちわびたレンズでした。

APS-Cという一眼レフとしては携帯性のカメラボディに、明るい広角ズームとしては比較的コンパクトに納めたPENTAX-DA★ 11-18mmF2.8の組み合わせは、旅行や登山などアウトドアに持っていきたくなります。

APS-C一眼レフの可能性を広げるレンズがPENTAX-DA★ 11-18mmF2.8です。