
Canon EF50mm F1.8 II
Canon EFマウント
Canon EF50mm F1.8 IIは、50mmの標準画角とF1.8の明るさを、全長41mm・130gの小型軽量ボディにまとめたEFマウント用単焦点レンズです。5群6枚のシンプルなガウスタイプを採用し、1990年から約25年間販売されたロングセラーモデル。機能を絞り込むことで、大口径単焦点ならではの浅い被写界深度と明るさを手軽に使える一本として成立しています。
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著者: ONE SCENE 編集部
50mm F1.8の基本を、わずか130gまでシンプルにした標準レンズ
Canon EF50mm F1.8 IIは、1990年12月に発売されたEFマウント用の標準単焦点レンズです。
焦点距離は50mm、開放F値はF1.8。フルサイズEOSでは標準レンズとして使え、APS-CのEOSでは35mm判換算約80mm相当の中望遠画角になります。
レンズ構成は5群6枚のガウスタイプ。最大径68.2mm、全長41mm、重量はわずか130gです。
そして発売時価格は12,000円でした。
特殊な機能を数多く搭載するのではなく、50mm F1.8という大口径単焦点レンズの基本をシンプルな構造へまとめ、小さく、軽く、手に取りやすくする。EF50mm F1.8 IIは、その割り切りを徹底したレンズです。
結果として1990年から約25年間販売され、2015年に後継EF50mm F1.8 STMが発表された時点でも、キヤノンが全世界で月産7万本以上と公表するロングセラーになっていました。
特徴① F1.8で、ズームレンズとは違う撮り方を知る
このレンズを特徴づけるのは、50mmという焦点距離以上にF1.8という明るさです。
絞りをF1.8まで開ければ被写界深度を浅くでき、背景との距離を取ることで被写体と背景を分離した構図を作れます。暗い場所では絞りを開けて光を多く取り込めるため、シャッター速度やISO感度にも余裕を持たせやすくなります。
ズーム機構はありません。
構図を変えるには撮影者自身が前後へ動き、被写体との距離を決めます。絞りを変えれば、ピントの合う範囲や背景の見え方も変化します。
キヤノン自身もEF50mm F1.8 IIを、単焦点ならではのボケやファインダーの明るさを体験できる「単焦点レンズ入門用」と位置づけていました。
高価な特殊レンズだからF1.8を使えるのではなく、できるだけシンプルな50mmを通して大口径単焦点の撮り方そのものへ触れられる。それがこのレンズの大きな役割でした。
特徴② 5群6枚のガウスタイプを41mm・130gに凝縮
光学系には5群6枚のガウスタイプを採用しています。
複雑なズーム機構や手ブレ補正機構を持たない単焦点レンズだからこそ、鏡筒は全長41mmまで短く、重量も130gに抑えられています。
EOSボディへ装着してもレンズ側の重量負担が小さく、F1.8のレンズを日常的に持ち歩けるサイズです。
一方、その軽さを実現するための割り切りもあります。
EF50mm F1.8 IIは樹脂製のマウントを採用し、後継EF50mm F1.8 STMのような金属マウントではありません。手ブレ補正や防塵・防滴も備えていません。
最短撮影距離も45cm、最大撮影倍率は0.15倍なので、被写体へ大きく寄って撮ることを得意とするレンズでもありません。
機能や近接性能を増やすのではなく、50mm F1.8を小さく軽く成立させる。そのシンプルさが130gという重量につながっています。
特徴③ フルサイズでは標準、APS-Cでは約80mm相当の中望遠
EF50mm F1.8 IIはフルサイズに対応したEFレンズなので、装着するEOSのセンサーサイズによって使い方が変わります。
フルサイズEOSでは50mm。極端な広角や望遠ではない標準域として、日常のスナップや人物、身の回りの被写体などに使えます。
APS-CのEOSでは、35mm判換算で約80mm相当になります。
画角が狭くなることで、フルサイズ使用時よりも人物など一つの被写体を切り取りやすい中望遠レンズとして使えます。F1.8の浅い被写界深度と組み合わせれば、ポートレート用途とも相性のよい焦点域です。
同じ50mm F1.8でも、フルサイズでは標準、APS-Cでは中望遠。
EF-S専用レンズではないため、APS-CのEOSからフルサイズEOSへ移行しても同じレンズを使えることも、EF50mm F1.8 IIのシンプルな使いやすさにつながっています。
EF50mm F1.8 STMとの違い|光学系を継承し、使い勝手を25年分アップデート
EF50mm F1.8 IIの後継として2015年に登場したのがEF50mm F1.8 STMです。
| 製品 | ||
|---|---|---|
| 焦点距離 | 50mm | 50mm |
| F値 | F1.8〜22.0 | F1.8〜22.0 |
| 最短撮影距離 | 45.0cm | 35.0cm |
| 絞り羽根枚数 | 5枚 | 7枚 |
| 重量 | 130g | 160g |
興味深いのは、後継モデルでも5群6枚という定評ある光学設計が継承されたことです。
一方、レンズとしての使い勝手は大きく更新されました。
AF駆動にはSTMを採用し、従来より静かで滑らかなAFを実現。ワンショットAF時には、AF後にそのままピントを微調整できるフルタイムマニュアルにも対応しました。
絞り羽根は5枚から7枚の円形絞りへ変更。最短撮影距離も45cmから35cmへ短縮され、最大撮影倍率は0.15倍から0.21倍へ向上しています。
コーティングもデジタルカメラに適したものへ変更され、マウントは樹脂製から金属製になりました。
その代わり重量は130gから160gへ増えています。
つまりSTMへのモデルチェンジは、50mm F1.8という光学的な基本思想を捨てて新しいレンズへ作り替えたものではありません。
約25年間使われた5群6枚の基本設計を継承しながら、AF、絞り、近接性能、コーティング、鏡筒といった実際の使い勝手を現代化したものです。
だからこそEF50mm F1.8 IIを見ると、このシリーズで長く残されたものと、後に改善されたものの両方がよく分かります。
どんな撮影に向く?|50mm F1.8という単焦点の基本をシンプルに使う
EF50mm F1.8 IIが向いているのは、機能の多さではなく、小さな50mm F1.8をシンプルに使いたい場合です。
フルサイズEOSなら標準単焦点として、APS-C EOSなら約80mm相当の中望遠として使えます。130gなので、ズームレンズと一緒に持ち歩く追加の一本としても重量負担は大きくありません。
一方、実用性だけを比較するなら、後継EF50mm F1.8 STMの方が改善された部分は多くあります。
STMによるAF、フルタイムMF、7枚円形絞り、35cmまでの近接性能、金属マウントなどを重視するなら、STMとの比較は欠かせません。
それでもEF50mm F1.8 IIには、このレンズならではの分かりやすさがあります。
5群6枚、50mm、F1.8、130g。必要なものだけを残して徹底的にシンプルにすることで、大口径単焦点を特別なレンズではなく、EFユーザーが手に取れる身近な一本にした。
約25年という販売期間は、その考え方がフィルムEOSからデジタルEOSの時代まで通用したことを示しています。
著者

ONE SCENE 編集部
カメラ・レンズの魅力や特徴を掘り下げ、スペックだけでは見えない個性や市場での評価まで丁寧に読み解くONE SCENE編集部。あなたに合った一台選びをお手伝いします。
販売中の中古商品
ECサイトの販売情報
\大手2社より10~20%高く買い取る製品多数!/
本体の買取額:3,600円(定額)
製品情報
| カテゴリ | 単焦点レンズ |
|---|---|
| メーカー | Canon |
| タイプ | 標準 |
| マウント | Canon EFマウント |












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