
Canon EF50mm F1.8 STM
Canon EFマウント
2015/05/21発売
CANON EF50mm F1.8 II発売から25年という長き時を経てリニューアル。EF50mm F1.8 STMも長く愛されるレンズとなるのでしょうか。撒き餌とも揶揄されるこのレンズの実力を見ていきましょう。
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出品するレンズを評価する基準となるレンズ



新しくレンズを買うとき、どうやってそのレンズを評価しますか?既にたくさんのレンズを持っていれば相対評価や積み重ねた経験から判断できます。
では、キットレンズや標準ズームしか持ってない初心者はどうすれば良いのでしょう。広角や望遠といった焦点距離の評価はまだ標準ズームの画角からなんとなく判断できますが、そこまで明るくない標準ズームでは、明るさの判断は難しくなります。
そこでEF50mm F1.8の単焦点レンズです。
破格の値段で手に入ることから「撒き餌レンズ」などと揶揄されることもありますが、しっかりとしたレンズの判断基準を持つためには、この撒き餌には食いつかない訳にはいきません。このレンズを手にする最大のメリットはやはりコスパの良さです。撒き餌レンズなので安いのは当然と言えば当然ですが、その価格はフルサイズ用レンズとしては群を抜いていて、APS-Cレンズと比較しても最安値クラスのレンズです。
「とりあえず」で購入できる価格となっています。コスパの良さはユーザー数の豊富さにも繋がります。多くのユーザーがこのレンズでの作例を公開しているので、レンズの使い方を参考にすることも出来ます。そんな多くのユーザーのレンズに対する評価のほとんどが高評価で、コストだけでなくパフォーマンスも問題ないことの証となっています。
25年後のリニューアルの理由とは
EF50mm F1.8 IIは1990年12月発売。つまり、デジタル一眼が発売される前からEF50mm F1.8 IIは販売されていて、デジタルが普及してからも発売され続けたレンズです。手ブレ補正もなく、レンズは5群6枚で構成された非常にシンプルなレンズですが、1万円を切る圧倒的な低価格かつ、F1.8の明るいレンズでありながら軽量コンパクトという使い勝手の良さで長く愛されました。
EF50mm F1.8 STMはAFモーターをSTM、ステッピングモーターに変更することでAF性能を向上させてリニューアルされました。レンズ構成は同じですが、レンズコーティングの変更と最短撮影距離も短縮されていることから新設計のレンズです。
写りに関してはEF50mm F1.8 IIの頃から「神レンズ」という評価も出るほどでしたが、その写りの評価をほぼ継承している形です。EF50mm F1.8 STMはテクノロジーの進化に合わせ、AF駆動や収差や反射などのレンズ性能を向上させた「正常進化」といえるレンズになっています。
EF50mm F1.8 STMの使い方とは
F1.8によって生み出される描画は「撒き餌」と言えども、標準ズームとは比較になりません。単焦点レンズはなんと言っても、大きなボケとピント面のシャープな描画が魅力です。
まずは、F1.8がどのくらいの被写界深度で、どのくらいのボケを生み出すのかということをこのレンズで体感してみると良いでしょう。初めてデジタル一眼で撮影したときに、その描画力に驚いたときと似たような驚きを得ることができます。
F1.8という明るさを初めて体験すると、何でもかんでも開放で撮影したくなります。しかし、単焦点レンズは少し絞った方がキレの良い写真を得ることができます。EF50mm F1.8 STMもF4ぐらいまで絞ったほうが写真のキレは良くなります。こういったことも体感してみないとわからないことなので、EF50mm F1.8 STMで様々な絞りで撮ってみるということは大切です。
単純に開放で撮影したときの描画、少し絞ってシャープさをあげた描画、標準ズームと同じF値での描画などを比較することで、単焦点レンズの有用性も見えてきます。
作例紹介

フルサイズでは標準域ど真ん中なので風景撮影でも大活躍

最短撮影距離も短いので物撮りでも使えます

逆光でのフレアやゴーストはこういった感じです

単焦点ならではの大きなボケは一眼らしい画作りをしてくれます
おすすめはポートレート
EF50mmはAPS-C機に装着すると、フルサイズ換算で81mmとなります。85mmの単焦点と言えば、フルサイズではポートレートによく使われる焦点距離です。
望遠よりなので歪みも少なく、大きなボケで人物を綺麗に写すことができます。また、適度に被写体との距離を置けることで自然な表情を捉えることもできます。もちろんAPS-Cに50mmの組み合わせではフルサイズと85mmほどのボケや描画力は得られませんが、ポートレートの練習をするにはもってこいです。

明るいレンズでは被写界深度が浅いのでピント位置が重要になります
愛用者のコメント

Canon EF50mm f1.8 STMは、カメラを始めてすぐに購入しました。価格も安く、また一眼レフらしい背景がボケる事の楽しさを体験できました。


ユーザーレビュー
■ ポジティブレビュー
- STMになってAFが静かになった
- 写真の基本を勉強することができるレンズ
- 小さくて軽くてレフ機でも手軽に撮影できる
- 先代よりも安っぽさはなくなった
- 少し絞ることで、高価格帯の単焦点と見紛う描画
先代レンズからのユーザーにもAFモーターの進化などが好意的に受け入れられています。
■ ネガティブレビュー
- APS-Cだと80mmで中途半端な画角で単焦点なので使いにくい
- ハズレ個体がいくつかある様で、ピント精度が悪い
- 別売りフードはフォーカスリングを使うときに干渉して使いにくい
- 開放のまま撮影すると眠たい写真になってしまう
単焦点ということで細部の描画にまで目を凝らすと、大口径の高級レンズとは大きな差が出てしまうということでしょう。
まとめ
次に高級なレンズを買わせるための撒き餌とも言われるEF50mm F1.8 STMですが、その実、低価格でも高い描画力のある高コスパレンズでもあります。
他のレンズを選ぶための基準として手元に置いておけば、不用意に高級レンズを買い漁ってしまうことも減らせるので、レンズ沼に誘う様な撒き餌というよりも、レンズ選びの指標となる羅針盤と言うこともできます。
レンズ選びに迷ったら、やっぱりこのレンズからスタートするべきでしょう。
価格情報

単焦点レンズ > 標準
Canon EF50mm F1.8 STM
製品情報
カテゴリ | 単焦点レンズ |
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メーカー | Canon |
タイプ | 標準 |
マウント | Canon EFマウント |
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