
Canon EOS 5D Mark III
Canon EFマウント
2012/03/22発売
Canon EOS 5D Mark IIIは、約2,230万画素の35mmフルサイズCMOSセンサーを搭載したEFマウントのデジタル一眼レフカメラです。前モデルEOS 5D Mark IIから画素数を大きく増やすのではなく、61点AF、最高約6コマ/秒の連写、視野率約100%のファインダー、CF/SDデュアルカードスロットなど撮影機能を大幅に強化。5Dシリーズを「フルサイズで高画質を得るカメラ」から、より幅広い撮影状況に対応できる一眼レフへ発展させたモデルです。
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著者: ONE SCENE 編集部
画素数よりも、撮影性能を大きく進化させた5D
Canon EOS 5D Mark IIIは、2012年に発売された35mmフルサイズのデジタル一眼レフカメラです。約2,230万画素のCMOSセンサーと映像エンジンDIGIC 5+を搭載し、キヤノンEFマウントを採用しています。
前モデルEOS 5D Mark IIの有効画素数は約2,110万画素。Mark IIIでは約2,230万画素となりましたが、世代交代の中心は単純な高画素化ではありませんでした。
大きく変わったのが、AF、連写、ファインダーといった撮影そのものに関わる性能です。Mark IIのAFは9点+アシスト6点、連写は最高約3.9コマ/秒でしたが、Mark IIIでは61点AFと最高約6コマ/秒の高速連続撮影を採用。ファインダーの視野率も約98%から約100%になりました。
高画質なフルサイズ機という5Dシリーズの基本を維持しながら、被写体を捉え、追い、連続して撮影する能力まで大きく引き上げたことが、EOS 5D Mark IIIを理解するうえで重要なポイントです。
61点AFによって広がった撮影領域
EOS 5D Mark IIIは、61点の測距点を持つ「61点高密度レティクルAF」を搭載しています。このうちクロス測距点は最大41点で、使用するレンズによって利用できる測距点数やクロス測距点数が変化します。
測距エリアも、スポット1点AF、1点AF、領域拡大AF、ゾーンAF、61点自動選択AFから選択できます。さらにAIサーボAFには、被写体追従特性や速度変化への追従性、測距点の乗り移り特性を調整する機能が用意されています。
これはMark IIとの違いが特に大きい部分です。Mark IIの9点AFに対して測距点が広範囲かつ細かく配置され、最高約6コマ/秒の連写も組み合わされました。
そのため5D Mark IIIは、風景や静物、ポートレートのように一枚を狙う撮影だけでなく、人物や動物、イベントなど被写体の位置が変化する撮影にも対応しやすい構成になっています。
約2,230万画素と常用ISO25600
撮像素子は約36×24mmの35mmフルサイズCMOSセンサー。有効画素数は約2,230万画素で、静止画の最大記録サイズは5,760×3,840ピクセルです。
常用ISO感度はISO100〜25600。さらにLのISO50相当、H1のISO51200相当、H2のISO102400相当まで拡張できます。Mark IIの常用ISO100〜6400から、設定可能な常用感度域も広がりました。
シャッター速度は最高1/8000秒から30秒まで対応し、バルブ撮影も可能です。フルサイズセンサー、1/8000秒シャッター、常用ISO25600という組み合わせにより、明るい屋外から光量の少ない場面まで撮影条件に応じた設定を組みやすくなっています。
一方で、ボディ内手ブレ補正は搭載されていません。手ブレ補正が必要な場合は、ISを搭載したEFレンズを選ぶことが基本になります。
光学ファインダーを使って撮るための一眼レフ
EOS 5D Mark IIIのファインダーは、ペンタプリズムを使用した光学式です。視野率は上下左右とも約100%、倍率は約0.71倍。撮影画像に記録される範囲をファインダーでほぼそのまま確認できます。
背面には3.2型・約104万ドットの固定式液晶モニターを搭載しています。チルトやバリアングル機構、タッチ操作には対応していません。
ライブビュー撮影も可能ですが、ライブビュー時のAFはコントラスト検出方式のライブモード/顔優先ライブモード、または一眼レフ用AFセンサーを利用するクイックモードです。後のミラーレスカメラのように、撮像面で高速な位相差AFを行う世代ではありません。
そのため、このカメラの撮影性能を最も素直に活かせるのは、光学ファインダーを覗き、61点AFを使って撮影するスタイルです。ミラーレスとは撮影体験そのものが異なる部分でもあります。
CFとSDを同時に使えるデュアルカードスロット
記録媒体はCFカードとSD/SDHC/SDXCカードに対応し、それぞれ1枚ずつ装着できるデュアルカードスロットを備えています。
2枚のカードは、容量を使い切ったらもう一方へ切り替える「カード自動切り換え」、画像の種類による「振り分け」、2枚へ同じ画像を書き込む「同一書き込み」などに利用できます。
中古で購入するときには、この構成を知っておくことも大切です。SDカード2枚ではなく、CFカード+SDカードという世代の異なる2種類のメディアを使用するカメラだからです。
また、無線LAN、Bluetooth、GPSは本体に内蔵されていません。GPSレシーバーGP-E2やワイヤレスファイルトランスミッターWFT-E7など、必要な機能を外部アクセサリーで追加する設計です。
動画はFull HDまで。ファームウェアでHDMI出力も強化された
EOS 5D Mark IIIは動画撮影にも対応し、最大1,920×1,080のFull HDを30p/25p/24pで記録できます。記録形式はMOV、映像圧縮はMPEG-4 AVC/H.264で、ALL-IとIPBを選択できます。
4K動画には対応していません。また、動画撮影時のAFも後世代のDual Pixel CMOS AFを搭載したEOSとは大きく異なります。
一方、外部マイク端子だけでなくヘッドフォン端子を備え、音声をモニタリングしながら収録できます。さらにファームウェアVer.1.2.1以降では、HDMIから非圧縮映像を出力する機能が追加されました。
EOS 5D Mark IIIは動画機能を備えた一眼レフですが、中古で動画用途を考えるなら「動画が撮れるか」だけでなく、4K非対応やライブビューAFの世代まで含めて判断したいカメラです。
使用できるのはEFレンズ。EF-Sレンズは装着できない
EOS 5D Mark IIIはキヤノンEFマウントを採用し、キヤノンのEFレンズを使用できます。有効撮影画角はレンズに表記された焦点距離と等倍です。
注意したいのがEF-Sレンズです。同じキヤノンの一眼レフ用レンズでも、APS-C機向けのEF-SレンズはEOS 5D Mark IIIでは使用できません。RFレンズとEF-Mレンズもマウントが異なるため使用できません。
つまり中古でレンズを揃える場合は、「キヤノン用」だけで判断せず、EFマウントのEFレンズであることを確認する必要があります。
キヤノンは公式サイトで、カメラごとに使用可能なレンズの種類を公開しています。手持ちのレンズとの互換性を確認する場合は、「デジタル一眼レフカメラ・ミラーレスカメラで使用可能なレンズの種類は?」または各レンズの使用説明書まで確認すると確実です。
5D Mark IIから変わったのは「撮るための性能」
EOS 5D Mark IIとMark IIIを比べると、センサーの有効画素数は約2,110万画素から約2,230万画素への変化にとどまります。
一方、AFは9点+アシスト6点から61点、連写は最高約3.9コマ/秒から最高約6コマ/秒、ファインダー視野率は約98%から約100%へ進化しました。記録媒体もMark IIのCFカード1枚から、Mark IIIではCF+SDのデュアルスロットになっています。
この違いを見ると、Mark IIIの世代交代が単なる画素数競争ではなかったことが分かります。フルサイズセンサーによる画質を軸にしながら、AF、連写、ファインダー、記録系を強化し、より幅広い撮影へ対応できるカメラへ作り替えられています。
その一方で、固定式液晶、ボディ内手ブレ補正非搭載、Wi-Fi/Bluetooth非搭載、4K動画非対応という世代上の特徴もあります。ここを現行ミラーレスと同じ感覚で考えないことが、中古でEOS 5D Mark IIIを選ぶうえでは重要です。
EFレンズと光学ファインダーを軸に選ぶ
EOS 5D Mark IIIを中古で選ぶ理由は、単に「フルサイズだから」だけではありません。約2,230万画素のフルサイズセンサーに、61点AF、最高約6コマ/秒、視野率約100%の光学ファインダー、CF/SDデュアルスロットを組み合わせた一眼レフとしての構成にあります。
特に、すでにEFレンズを持っている人や、背面モニターではなく光学ファインダーを中心に撮影したい人にとっては、システム全体を含めて検討する意味があります。
反対に、ボディ内手ブレ補正、瞳検出を含む撮像面AF、可動式モニター、4K動画、Wi-FiやBluetoothによるスマートフォン連携などを重視するなら、より後の世代まで比較した方が選びやすくなります。
EOS 5D Mark IIIは、5D Mark IIで確立されたフルサイズ機としての方向性に、AFや連写をはじめとする撮影性能を大きく加えたモデルです。「フルサイズ一眼レフで何を撮るか」だけでなく、「光学ファインダーとEFレンズを使ってどう撮るか」まで含めて選びたい一台です。
著者

ONE SCENE 編集部
カメラ・レンズの魅力や特徴を掘り下げ、スペックだけでは見えない個性や市場での評価まで丁寧に読み解くONE SCENE編集部。あなたに合った一台選びをお手伝いします。
販売中の中古商品
ECサイトの販売情報
\大手2社より10~20%高く買い取る製品多数!/
本体の買取額:49,350円(定額)
製品情報
| カテゴリ | デジタル一眼レフ |
|---|---|
| メーカー | Canon |
| タイプ | ハイアマチュアモデル |
| マウント | Canon EFマウント |
関連製品
| 製品 | ![]() Canon EOS 5D Mark III (本製品) | ||
|---|---|---|---|
| センサーサイズ | フルサイズ(36.0×24.0mm) | フルサイズ(36.0×24.0mm) | フルサイズ(36.0×24.0mm) |
| 有効画素数 | 2,230万画素 | 5,060万画素 | 3,040万画素 |
| 連続撮影速度 | 最高約6.0コマ/秒 | 最高約5.0コマ/秒 | 最高約7.0コマ/秒 |
| 防塵・防滴 | ○ | ○ | ○ |
| 撮影可能枚数(ファインダー) | 常温(+23℃)約950枚/低温(0℃)約850枚 | 常温(+23℃)約700枚/低温(0℃)約660枚 | 常温(+23℃)約900枚/低温(0℃)約850枚 |
| 重量 | 860g | 845g | 800g |
| 発売日 | 2012/03/22 | 2015/06/18 | 2016/09/08 |
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