Canon EOS 90D

Canon EOS 90D

ミドルクラスらしい、万能性の高いスペックで人気となったEOS 80Dの後継機、EOS 90Dがついに発売されました。ここ数年ずっと噂になっていて、ユーザーとしてはかなり待たされた感のある90Dですが、待った甲斐ある性能の一眼レフとなっています。

デジタル一眼レフ / Canon / ミドル
新品:
118,500円〜(200)
中古:
120,890円〜(33)

Canon最後のAPS-Cレフ機か 


Canon EOS 90D
出典:flickr(@scott1346)

Canon EOS 90D / EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM
出典:flickr(@Mrs Airwolfhound)

Canon EOS 90D / EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM
出典:flickr(@Mrs Airwolfhound)

90DはあくまでミドルクラスAPS-C EOS 80Dの後継機であり、1Dxの後継機ではありません。ただ、もしEOS 90Dがフルサイズセンサーで、縦位置グリップが一体となったデザインであれば、「これが新しいEOS 1Dxです」と言われても、さしたる違和感はないかもしれません。

EOS 90Dはセンサーサイズを除けば、1Dxなどのプロ機にも迫る性能です。もちろん、カードスロットがシングルで、連写速度が10コマ/秒、動画が4K30pまでで60pには非対応ということで、1Dxのスペックとしては全然足りていないという意見もあるでしょう。

しかし、5Dシリーズと同等の高品位なシャッターボタンや、耐久12万回のシャッター、防塵防滴シーリングなど、プロカメラマンのハードな撮影にも耐える性能もあり、その高い完成度で、Canon最後のAPS-Cレフ機とも呼ばれています。
 
CanonのAPS-Cレフ機ラインナップには、7Dシリーズというトップ機種があります。7DシリーズはAPS-C機でありながら、高速連写機としてプロにも愛用者が多いシリーズでした。
それは、APS-C機はフルサイズよりも画角が狭い分、望遠レンズとの相性が良いから。

もちろん、フルサイズで撮った画像をトリミングして同じ画角にすれば、APS-Cで撮影した写真と同じ大きさに拡大された写真を得ることができますが、トリミングする分、画素数の低下はやむを得ません。

そのため、超望遠レンズを使うスポーツ撮影や航空機撮影などではあえて、APS-Cの高速連写機を選ぶプロがいるのです。そんな7Dシリーズですが、90Dが7D Mark IIと同等の高速連写機である上に、マルチセレクター搭載で操作性も同等ということで、後継機は発売されない可能性が高くなっています。
 
EOS 80Dはまさにミドルクラスという性能でしたが、EOS 90Dは単にEOS Kissなどからステップアップする人のためのAPS-C一眼レフというだけでなく、あえてAPS-C機を選ぶ人の選択肢となるカメラでもあるといえるでしょう。超望遠撮影を必要とするなら、APS-Cの3000万画素強で高速連写ができるというカメラの存在はとても貴重です。

Canon EOS 90D / EF100mm F2.8L Macro IS USM


Canon EOS 90D / EF50mm F1.8 STM


Canon EOS 90D / SIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM | Contemporary


Canon EOSシリーズ相関図(2020年10月時点)


AF追従性を飛躍的に向上させるEOS iTR AF


EOS 90Dには、一部上位機種にも搭載されていたEOS iTR AFが搭載されました。

顔検出AFや瞳AFなどはミラーレスの専売特許とも思われがちですが、EOS iTR AFは光学ファインダーでも顔検出AF撮影を可能とする機能。サーボAF時に顔を検出すると、高精度で追従することが可能となり、動き回る子供を追いかけながら撮影する場合などには大きな味方となってくれます。
 
また、約22万画素の新しいAEセンサーも搭載されており、EOS iTR AFと連動することで、顔検出時に適切な露出で撮影することができるようになっています。通常、顔検出機能などの検出追従AFはCMOSでの画像解析を必要としますが、この新しい高画素AEセンサーは、CMOSに光が当たっていないファインダー撮影時でも顔検出をするという離れ業を可能としています。
 
その他にもEOS初の流し撮りモードを搭載するなど、動体撮影を強力サポート。90DはAPS-C高速連写機ということで、望遠レンズと組み合わせた動体撮影に多様されることを想定した機能が満載となっています。プロでも使える連写性能を持つ90Dですが、こうしたサポート機能があることで、EOS Kissからステップアップしてすぐのユーザーでも、APS-C高速連写機の性能を十分に引き出すことが可能となっています。

Canon EOS 90D / SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporary


最強のミラーレス一眼レフ


ミラーレス一眼レフなんて言葉はありませんが、EOS 90Dのライブビュー撮影機能には、90Dが”Canon最強のミラーレス”と言いたくなるほどの性能があります。

デュアルピクセルCMOSによるAFが爆速であることは言うまでもなく、5861点という画面内ほとんどの点にフォーカスを合わせることができる測距点や、ミラーレスの醍醐味でもある瞳AFへの対応、MFピーキング、-5EVという暗さでも合焦可能なAF暗所耐性と、Canonミラーレス同等のライブビュー撮影性能。特筆すべきは連写性能で、ライブビューとメカシャッターで11コマ/秒、サーボAFでも7コマ/秒という高速連写が可能です。

EOS RやRPでサーボAFにすると連写が使い物にならない、という現象は何だったのかと思うほどの高性能で、ファインダーでもライブビューでも、高速連写で動く被写体を追いかけることが可能となりました。

また、シャッター方式もメカシャッター、電子先幕、電子シャッターと、ミラーレスさながらの多様さ。今後のCanonミラーレスへの期待感を膨らませるほどのライブビュー撮影性能が、一眼レフであるEOS 90Dにはあります。


おすすめレンズはとりあえず旅レンズ「TAMRON18-400mm F/3.5-6.3 Di II VC HLD」


EOS 90DはAPS-C高速連写機ということで、やはり、お似合いのレンズは望遠レンズでしょう。

特に400mmの超望遠はフルサイズ換算すると645mmなので、フルサイズに600mmを装着したよりも大きく、遠くの被写体を撮影することが可能。もちろん、90Dに600mmや800mmといった超超望遠レンズを組み合わせて、フルサイズでは撮影できない写真に挑戦しても良いですが、そうなると手持ち撮影ができないので、三脚や一脚が必要となります。まずは、手持ち撮影可能な400mmから挑戦すると良いでしょう。
 
「TAMRON 18-400mm F/3.5-6.3 Di II VC HLD」は、テレ端が400mmの超望遠でありながら、ワイ端18mmの超高倍率ズーム、いわゆる旅レンズといわれる便利ズームレンズです。APS-C専用レンズなので、テレ端400mmでも超コンパクト。手ブレ補正も内蔵なので、手持ち撮影可能です。

TAMRONのレンズ内手ブレ補正は、AFを作動させた瞬間にガコッと被写体のブレを止めてくれるので、社外レンズでも不安はありません。高倍率ズームなので若干AFにもっさり感はありますが、1本のレンズで広角から超望遠まで撮影できるというのは、90Dを買ったばかりでレンズがまだ揃っていないというユーザーにとっては大きなメリットとなります。


ネット上のユーザーレビュー


ポジティブレビュー

  • 待望のマルチセレクターで操作性が良好
  • ファインダー撮影はもちろん、ミラーレスライクに使えるのも便利
  • バッテリーはお馴染みのLP-E6Nなので他のCanon一眼にも使えるし、持ちも申し分なし
  • 80Dよりも透明感を感じる高画質になった感じ
  • 80Dよりも軽くなり、携帯性は若干向上

80Dからの飛躍的な性能アップが、高評価に繋がっていますね。

ネガティブレビュー

  • 連写速度は上々だけど、バッファが足りずに連写が止まってしまう
  • AFセンサーに進歩が見られず期待外れ
  • 7D MarkIIの後継機がないなら、カードスロットはダブルにしてほしかった
  • ペンタ部分のデザインが80Dと変わってしまい、ちょっとイマイチ
  • ノイズ耐性や連写、転送などで、画素数アップによる逆効果を感じる

画素数アップには諸刃の剣という一面があり、中級機にはオーバースペックだという声もありました。


まとめ


EOS 7D Mark IIの後継機が発売されるかどうか、Canonは「ユーザーのリクエスト次第」とお茶を濁していますが、EOS 90Dには80Dだけではなく、7Dの後継機ともなりうる性能があることは間違いありません。

既に80Dを持っていると、次はフルサイズと意気込む人もいるかもしれませんが、APS-Cの画角や高速連写を必要とするのであれば、90Dは80Dからの買い替えでも十分に満足感を得られるカメラとなっています。

ミラーレス化の大波が押し寄せ、一眼レフは終末期、90DはCanon APS-Cレフ機の集大成ともいえる性能となっていますが、同時にレフ機の未来に一筋の光を灯すカメラにもなっています。
レンズマウント
レンズマウントCanon EFマウント
撮像素子
センサーサイズAPS-C(22.3×14.8mm)
有効画素数3,250万画素
ダスト低減機能
映像エンジンDIGIC 8
画像記録
記録媒体

SDカード
SDHCカード
SDXCカード

スロット数

シングルスロット

記録画素数

L(ラージ):約3230万(6960×4640)画素
M(ミドル):約1540万(4800×3200)画素
S1(スモール1):約810万(3472×2320)画素
S2(スモール2):約380万(2400×1600)画素
RAW(ロウ)/C-RAW :約3230万(6960×4640)画素

画像ファイル

JPEG/RAW

動画
4K対応
記録サイズ

4K(3840×2160):29.97p
Full HD(1920x1080):59.94p
HD(1280x720):59.94p

記録形式

MP4

ライブビュー
フォーカスデュアルピクセルCMOS AF方式
シャッター
シャッター速度1/8000秒〜30秒
連続撮影速度最高約10.0コマ/秒
露出制御
測光方式/測光分割数ファインダー撮影:216分割TTL開放測光/ライブビュー撮影:384分割TTL開放測光
ISO感度100〜25,600
AF
測距点最大45点
ファインダー
視野率100%
倍率約0.95倍
ストロボ
内蔵ストロボ
液晶モニター
サイズ3インチ 104万ドット
可動式バリアングル液晶
I/F
インターフェース

miniHDMI、microUSB2.0

無線LAN
Wi-Fi機能
ネットワーク
NFC-
Bluetooth
防塵・防滴
防塵・防滴
手ブレ
手ブレ補正機構-
GPS
GPS-
電源
撮影可能枚数(ファインダー)

常温(+23℃)約1860枚/低温(0℃)約1850枚

撮影可能枚数(ライブビュー)

常温(+23℃)約510枚/低温(0℃) 約500枚

動画撮影可能時間

常温(+23℃)約3時間30分

USB充電-
使用電池充電式リチウムイオン電池LP-E6N/LP-E6
サイズ・重量
サイズ約140.7(幅)×104.8(高さ)×76.8(奥行)mm
重量619g
発売日
発売日2019年09月20日