Canon EOS 80D

Canon EOS 80D

2019年、突然テジタル一眼ランキングに再登場したCanon EOS 80D。2016年の発売から3年経過し、後継機となる90Dも発表されるタイミングでの再ランクインは、いかに80DというAPS-C一眼レフの完成度が高かったかということの裏付けでもあります。ミドルクラスでありながら3年経っても色褪せないEOS 80Dの魅力を見ていきましょう。

デジタル一眼レフ / Canon / ミドル
新品:
79,800円〜(36)
中古:
59,770円〜(82)

デジタル一眼を趣味の領域へと引き上げる名機


Canon EOS 80Dは、いわゆるEOS 2桁Dと呼ばれるシリーズのデジタル一眼レフ。
2桁Dは2003年のデジタル一眼黎明期にEOS 10Dが発売されましたが、数字を見て分かる通り、80Dは8代目のEOS 2桁Dとなります。2~3年といったペースで発売されることから、80D発売から3年後の2019年には噂通り90Dが発売されました。

Canonには人気のEOS Kissシリーズという初心者向けデジタル一眼シリーズがありますが、EOS 2桁Dはミドルクラスということで、EOS Kissシリーズからハイスペック機へ誘う役割があります。EOS Kissでデジタル一眼の楽しさを覚えたユーザーが、本格的な趣味とするためEOS 2桁Dを手にし、さらに高みを目指してハイスペック機を手にするという流れです。

そのためEOS 2桁Dは、プロ機と共通の機能やデザインを取り入れつつ、EOS Kissとの共通点もあり、価格と性能のバランスが良いカメラとなっています。

中でもEOS 80Dは、ちょうどデジタル一眼レフの新機能が出揃いスペック的にも天井が見え、開発競争が一段落したタイミングで発売されたことから、充実した性能となりました。このことが、3年経っても再ランクインする要因にもなっていると考えられます。

Canon EOS 80D / EF100mm F2.8L Macro IS USM


Canon EOS 80D / TAMRON 16-300mm F/3.5-6.3 Di II VC PZD MACRO


Canon EOS 80D



身内のライバルすら蹴落とす性能


EOS 80Dはミドルクラスということで、上下左右、身内にもライバル機が存在します。Canonのラインナップでいえば、7D Mark II、9000D、6D Mark IIは発売時期も近く、価格帯も似ていることから身内のライバルといえるでしょう。

Canon EOSシリーズ相関図(2020年10月時点)
 
EOS 7Dシリーズは、新発売の90Dが後継機を兼ねるという噂がされていることからも分かる通り、元々2桁Dと近い性能にあります。

7D Mark IIは、Canon唯一のAPS-C高速連写レフ機ということでプロの使用も想定され、デュアルカードスロットやボディの堅牢性などで80Dをリードしていますが、80Dより2年前の発売ということで、画素数やバリアングル液晶非搭載といった点で旧世代感があります。

また、APS-C高速連写機の魅力である超望遠撮影は、80Dの連写速度が7コマ/秒と、7D Mark IIの10コマ/秒に及びませんが、テレコン使用時に重要となる開放F8でのAF測距点は、D80が27点と多くなっています。

価格も合わせて考えると、APS-C高速連写機を求める場合でも、7D Mark IIだけではなく80Dも選択肢に入れても良いといえるでしょう。

Canon EOS 80D / SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporary


Canon EOS 80D / TAMRON 16-300mm F/3.5-6.3 Di II VC PZD B016


Canon EOS 80D


CanonにはEOS Kissと別に、上位機種を見据えたエントリー機としてEOS 4桁シリーズがあります。
EOS 9000Dは80Dの1年後に発売され、発売が後ということで映像エンジンが一世代新しいものとなっていますが、画素数は約2420万、45点のAF測距点やバリアングル液晶など、80Dに近い性能となっています。

しかし、この2機種を大きく分けるのがファインダーとバッテリー。9000Dはコストを抑えるためファインダーにペンタダハミラーを使っており、視野率は95%/倍率0.82倍ですが、対して80Dは上位機種と同様にペンタプリズムを使い、視野率100%/倍率0.95倍となっています。

ファインダーは撮影画像に直接影響ありませんが、レフ機では常に覗いて撮影するので、正確な構図作りや長時間の撮影では違いが出てきます。

Canon EOS 80D / Canon EOS 80D / TAMRON 16-300mm F/3.5-6.3 Di II VC PZD B016


また、バッテリーにも大きな違いがあります。
9000Dのバッテリーはエントリー機などで使われるLP-E17ですが、80DはLP-E6。LP-E6は撮影枚数でメリットをもたらす意外に、上位機種と同じバッテリーであるというメリットがあり、バッテリーがLP-E6の80Dは、将来的に上位機種を購入したときにサブ機として使いやすくなります。
 
6D Mark IIも80Dの1年後に発売され、しかもフルサイズ機ということで高感度、高画質。その点は80Dが及ぶべくもなく、さらに連写でも6.5コマ/秒と80Dに迫る性能です。

面白いのは両者がほぼ同じデザインという点。ボタン配置などはほぼ同じで、両者ともバリアングル液晶となっています。しかし、80DはAPS-C機ということで、画角やAF測距点のカバー率では望遠撮影や動体に強く、また、フルサイズ機と比較すると価格という点でもメリットが生まれてきます。
 
このように80Dは身内のライバル機と比較しても優れた点が多く、「Canonでとりあえず一眼レフを買うなら」と考えたとき、真っ先に名前が挙げられるカメラとなっています。


今となっては残念な、動画機としての80D


80D発売当初に最も注目を集めたのが動画機能でした。
バリアングル液晶にデュアルピクセルAFの組み合わせは、一眼レフ動画を初心者でも手軽に、また、失敗も少なく撮影できるようにしてくれました。

80Dが一眼レフ動画を広めた機種といっても過言ではないでしょう。しかし、4K動画がマストとなった今のデジタル一眼動画では、フルHD60pまでしか撮影できないのは残念としか言いようがありません。写真機としては大きな欠点のない80Dだけに、動画の記録サイズには不満を感じてしまいますね。

画素数競争は一段落したデジタル一眼ですが、今後は動画記録サイズ競争が激化してきそうです。とはいえ、4K対応の大きなテレビで動画を見ない限りはフルHDでも問題なく、そもそも写真機としての評価には影響ありません。


おすすめレンズ「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM & EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM」


EOS 80Dを使うときに強くおすすめしたいのが、ダブルズームキットで付属する2本のキットレンズ。キットレンズとしては18-135mmという、1本で広角から中望遠まで撮影できる便利ズームがありますが、80Dで使うなら断然ダブルズームキットの2本です。

なぜなら一眼レフでの撮影は、レンズ交換をしてこそ楽しみが広がるから。80Dを購入したのなら、まずは2本のキットレンズを使いこなしてみましょう。そしてキットレンズに飽きてきたら、超望遠レンズやマクロレンズ、超広角レンズ、単焦点レンズなどを買い足して、撮影の楽しみを広げていくと良いでしょう。

Canon EOS 80D / EF-S55-250mm f/4-5.6 IS STM

55-250mmでは遠くの被写体を引き寄せる以外に、クローズアップ撮影も可能

Canon EOS 80D / EF-S18-55mm f/3.5-5.6 IS STM

18-55mmはキットレンズとは思えない描画力があり、80Dでその性能を引き出したいところ


ネット上のユーザーレビュー


・ポジティブレビュー

  • Canonらしい発色の良い画質
  • シャッター回数16万回まで耐えてくれたので満足の耐久性
  • AFはファインダーでもライブビューでも十分な速度がある
  • エントリー機とは一味違うシャッターフィールに満足
  • 別売りでバッテリーグリップもあるので、本格撮影にも使える

ミドルスペックとは思えない、充実の機能に満足するユーザーが多いようです。

・ネガティブレビュー

  • 解像感が物足りない
  • ダイヤルが2つしかないので、露出操作するときにダイヤルが足りない
  • 連写時にすぐにバッファ切れを起こしてしまうので連写が続かない
  • ISO感度が高くなるとノイズが目立ってしまう
  • AF精度はNikon同クラスに比べると今ひとつ

やはり上位機種やフルサイズ機と比較してしまうとワンランク落ちてしまった点は否めず、物足りなさを感じるユーザーもいるようです。80Dに不満があるなら、ハイアマチュア機やプロ機へさらなるステップアップをするレベルにあるということでしょう。


まとめ


EOS 80Dはミドルスペック一眼レフとして、高次元でバランスのとれた1台です。かつてのミドルスペックは今ひとつ機能不足で、撮影ジャンルによっては得手不得手がはっきりと出てしまうことがありました。しかし80Dには目立った苦手ジャンルはなく、一通りの撮影をこなすことができます。

一眼レフ撮影の楽しさを教えてくれて、自分が目指す撮影ジャンル探しを手伝ってくれる―
80Dはそんなカメラといえるでしょう。
レンズマウント
レンズマウントCanon EFマウント
撮像素子
センサーサイズAPS-C(22.3×14.9mm)
有効画素数2,420万画素
ダスト低減機能
映像エンジンDIGIC 6
画像記録
記録媒体

SDカード
SDHCカード
SDXCカード

スロット数

シングルスロット

記録画素数

L(ラージ):2400万(6000×4000)画素
M(ミドル):約1060万(3984×2656)画素
S1(スモール1):約590万(2976×1984)画素
S2(スモール2):約250万(1920×1280)画素
S3(スモール3):約35万(720×480)画素
RAW(ロウ):2400万(6000×4000)画素
M-RAW:1350万(4500×3000)画素
S-RAW:600万(3000×2000)画素

画像ファイル

JPEG/RAW

動画
4K対応-
記録サイズ

Full HD(1920×1080):59.94p
HD(1280×720):59.94p

記録形式

MOV/MP4

ライブビュー
フォーカスデュアルピクセルCMOS AF方式
シャッター
シャッター速度1/8000秒〜30秒
連続撮影速度最高約7.0コマ/秒
露出制御
測光方式/測光分割数63分割TTL開放測光
ISO感度100〜16,000
AF
測距点最大45点
ファインダー
視野率100%
倍率約0.95倍
ストロボ
内蔵ストロボ
液晶モニター
サイズ3インチ 104万ドット
可動式バリアングル液晶
I/F
インターフェース

miniHDMI、USB2.0

無線LAN
Wi-Fi機能
ネットワーク
NFC
Bluetooth-
防塵・防滴
防塵・防滴
手ブレ
手ブレ補正機構-
GPS
GPS-
電源
撮影可能枚数(ファインダー)

常温(+23℃)約960枚/低温(0℃)約860枚
※ストロボ50%使用時

撮影可能枚数(ライブビュー)

常温(+23℃)約300 枚/低温(0℃)約270枚
※ストロボ50%使用時

動画撮影可能時間

常温(+23℃)合計約1時間50分/低温(0℃)合計約1時間40分

USB充電-
使用電池充電式リチウムイオン電池LP-E6N
サイズ・重量
サイズ約139.0(幅)×105.2(高さ)×78.5(奥行)mm
重量650g
発売日
発売日2016年03月25日