Canon EOS Kiss X10

Canon EOS Kiss X10

2019年は平成と令和が切り替わる年。“平成最後”や”令和最初”がなにかと話題になりますが、そんな中、平成最後の一眼レフとなったのがEOS Kiss X10です。EOS Kiss X10は平成を締めくくる性能となっているのでしょうか。

デジタル一眼レフ / Canon / エントリー
新品:
8,900円〜(334)
中古:
69,999円〜(12)

平成最後の一眼レフでEOS Kissは完結


意図的か偶然かはわかりませんが、EOS Kiss X10は平成最後の一眼レフとなりました。元々、EOS Kissシリーズは4月に発売されるので、2019年4月に発売されたのは計画通りといえます。ただ、25日という月末まで発売日を遅らせたのには故意的なものを感じます。
 
平成最後が意図的かどうか真意は不明ですが、X10は平成最後だけではなく、EOS Kiss 最後の一眼レフとなる可能性があります。
なぜなら、「10」だから。

Nikonとは違って上手に型番管理しているCanonですが、EOS Kiss X2桁で型番被りが発生してしまいました。EOS Kiss X2桁はKissシリーズの中で、最もお手頃価格な一眼レフシリーズの型番だったのですが、EOS Kiss X1桁が9まできてしまったため、ついに2桁に突入してしまったのです。EOS Kiss X2桁は50からスタートしたので、X10からしばらく2桁を使っても即型番が被るということはありませんが、2桁という点では被っています。
 
型番に使える数字が減ったから製造をやめるということは、Canonに限ってないと思いますが、ミラーレス化の大波が来ている中で、10という数字が1つの区切りとなる可能性は大いにあり、次代EOS Kissは全機種ミラーレス化、もしくは現在「X1桁・X1桁i・X2桁」と分けられているレフ機の1本化という流れは想像に難くありません。

X10は最後のKissレフ機、もしくは新たなKissレフ機シリーズのスタート地点となるでしょう。

Canon EOS Kiss X10 / EF50mm F1.8 STM

Canon EOS Kiss X10 / EF70-300mm F4-5.6 IS USM

Canon EOS Kiss X10 / EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STM

Canon EOSシリーズ相関図(2020年10月時点)


EOS Kiss X10は完成された性能なのか


X10には、最後のKissレフ機として完成された性能があるのでしょうか。

画素数は一眼レフの定番ともいえる約2400万画素です。APS-Cというセンサーサイズには、コストや画質、実用面で考えても、最良の画素数が2400万画素ということでしょう。EOS Kiss X9と比較すると、スペック上は10万画素ほど減っていますが、これはイメージセンサーが刷新された際の誤差ともいえる数字で、スペックダウンというほどのものではありません。
 
ボディはX9とほぼ同じ大きさですが、若干ダイエットしてCanon一眼レフ史上最軽量を実現しました。EOS Kissシリーズは、初めてデジタル一眼を手にする人、その中でもライトユーザーをターゲットとしているので、一眼レフの重さを感じさせないということはとても重要です。X10のサイズ感であれば、軽量コンパクトという理由でミラーレスを選ぶという必要性は感じさせません。
 
また、ミラーレスに関連する機能でいうと、ライブビューでの顔認識と瞳AFにも対応しています。ライブビューでの撮影機会が多いライトユーザー、しかも子供を撮影する機会が多いファミリー層であれば、この瞳AFが使えるということは大きなメリットとなりそうです。お父さんは真剣にファインダー撮影、お母さんは手軽にライブビュー撮影などという使い方もイメージさせる機能ですね。
 
ファミリー層向けとしてはコストダウンも至上命題となりますが、AFセンサーの測距点を9点と簡素化することでその点に貢献しています。既に一眼レフを使い慣れている人からすると、9点という測距点には大いに不満を感じます。しかし、X9から測距点を増やしてないところを見ると、9点あればEOS Kissのユーザー層からは大きな不満は出ないということかもしれません。
 
動画性能に目を向けてみると、24pでクロップされますが4K動画にも対応したことで、一眼レフとして一通りの要件を満たしています。X10が一眼レフとして完成されたものかといわれると、AF測距点や連写コマ速、動画性能などでスペック不足を感じますが、エントリー機・ファミリー機という面で見ると、ボディサイズ・過不足ない画素数・機能・手の届く価格と、バランスが取れたカメラであるといえます。

Canon EOS Kiss X10 / TAMRON SP 60mm f/2 Di II Macro G005

Canon EOS Kiss X10


初心者を惑わせる充実のラインナップ


EOS Kiss X10が発売されたことで、EOS Kissシリーズには5台のデジタル一眼が並びました。さらにEOS 9000DやEOS Mシリーズなどのエントリー機も含めると、初心者でもデジタル一眼が選び放題といえます。

そんな中でEOS Kiss X10は、EOS Kiss X9と同じコンパクト一眼レフという分類になります。X9と比較すると、映像エンジンが一世代違うので少し画質が良くなっていますが、大きさや基本性能については、初心者には見分けがつかないほどの僅かな差しかありません。
 
一方で発売時期の差から、実売価格には1万円~2万円ほどの差があります。4K動画やライブビューでの瞳AFなどが目をつく違いとなりますが、そこに2万円弱の価値を感じるかどうかはユーザーの使い方に左右されそうです。
 
ただ、X9との価格差分の違いが確実に感じられるのが撮影可能枚数です。X10が1回の充電で撮影できる枚数は、X9より40%近くアップしているのですが、この違いは意外と大きく、1日中撮影する場合は予備バッテリーの要不要にも関わってきます。エントリー機を選ぶときはどうしても価格優先になりがちですが、こういった点にも注目してみる必要があるでしょう。


おすすめレンズ「EF50mm F1.8 STM」


いわゆる撒き餌レンズと呼ばれるEF50mm F1.8 STM旧モデルであるEF50mm F1.8 IIは世界で最も売れたレンズとして有名です。フルサイズ用レンズなので、APS-C機であるEOS Kiss X10の単焦点レンズとしてはやや使いにくい焦点距離ではあります。ただ、圧倒的なコストパフォーマンスの良さを考えれば、高価な一眼レフを買った直後の財政状況でも手を出しやすいレンズです。

F1.8という開放F値は大きなボケを生み出し、ボケを楽しむ一眼レフならではの撮影を味わうことができるでしょう。また、あえてフルサイズレンズを1本持っておくことで、次に買うカメラをフルサイズにするかAPS-Cにするかの判断材料の1つにすることもできます。

Canon EOS Kiss X2 / EF50mm F1.8 STM


ネット上のユーザーレビュー


ポジティブレビュー

  • 3色から選べるので、自分好みのカメラを手にすることができた
  • 子供でも使いこなせるくらいの使いやすさで、多機能な一眼レフでも安心
  • コンパクトでも内蔵フラッシュがあるので、暗いところでの撮影も安心
  • メカシャッターの感触が心地よく、レフ機を持った満足感を与えてくれる
  • 光学ファインダーなので、長時間ファインダーを覗いていても疲れず撮影できる

Canonの豊富なエントリー機種の中から、じっくり選んで購入したユーザーからの高評価が多く見られました
 
ネガティブレビュー

  • バッテリーを取り出すときに爪が引っかかって取りにくい
  • 他のエントリー機と比較すると新しいせいか、割高に感じる
  • 動画性能がいまいちなので、写真専用と割り切っている
  • AFエリアが狭い
  • グリップとレンズの間が狭すぎて指の収まりが悪い

他のレフ機と比べて圧倒的にコンパクトということで、グリップ感などは実機で確かめてから購入した方が良さそうです。
 

まとめ


EOS Kissシリーズの今後の展開については、Canonのみぞ知る、もしくはCanon自身も市場のニーズを伺っている最中かもしれません。

しかし、EOS Kiss X10を見ていると、EOS Kiss X9からのレフ機としての進化がマイナーチェンジレベルで、瞳AFや動画性能といったミラーレスに関連する機能のスペックアップに比重が置かれていることからも、一つの区切りとなる可能性を感じます。

レフ機のメカニカル感に憧れるエントリーユーザーは、今のうちにEOS Kiss X10を手にしてみるとよいのではないでしょうか。
レンズマウント
レンズマウントCanon EFマウント
撮像素子
センサーサイズAPS-C(22.3×14.9mm)
有効画素数2,410万画素
ダスト低減機能
映像エンジンDIGC 8
画像記録
記録媒体

SDカード
SDHCカード
SDXCカード

スロット数

シングルスロット

記録画素数

L(ラージ):2400万(6000×4000)画素
M(ミドル):約1060万(3984×2656)画素
S1(スモール1):約590万(2976×1984)画素
S2(スモール2):約380万(2400×1600)画素
RAW(ロウ):2400万(6000×4000)画素
C-RAW(ロウ):2400万(6000×4000)画素

画像ファイル

JPEG/RAW

動画
4K対応
記録サイズ

4K(3840×2160):25.00p
Full HD(1920×1080):59.94p
HD(1280×720):59.94p

記録形式

MP4

ライブビュー
フォーカスデュアルピクセルCMOS AF方式
シャッター
シャッター速度1/4000秒〜30秒
連続撮影速度最高約5.0コマ/秒
露出制御
測光方式/測光分割数63分割TTL開放測光
ISO感度100〜25,600
AF
測距点最大9点
ファインダー
視野率95%
倍率約0.87倍
ストロボ
内蔵ストロボ
液晶モニター
サイズ3インチ 104万ドット
可動式バリアングル液晶
I/F
インターフェース

miniHDMI、USB2.0、AV出力

無線LAN
Wi-Fi機能
ネットワーク
NFC-
Bluetooth
防塵・防滴
防塵・防滴-
手ブレ
手ブレ補正機構-
GPS
GPS-
電源
撮影可能枚数(ファインダー)

常温(+23℃)約1070枚

撮影可能枚数(ライブビュー)

常温(+23℃)約320枚

動画撮影可能時間

常温(+23℃)約2時間30分/低温(0℃)約2時間20分

USB充電-
使用電池充電式リチウムイオン電池LP-E17
サイズ・重量
サイズ約122.4(幅)×92.6(高さ)×69.8(奥行)mm
重量402g
発売日
発売日2019年04月25日