Canon EOS 9000D

Canon EOS 9000D

カメラ入門者が限られた予算でデジタル一眼を購入するとき、主な選択肢はメーカーをどこにするかということぐらいで、メーカーを選んだ後はそのメーカーのエントリー機を購入するという流れになりますが、Canonには他メーカーよりも多くの選択肢があり、Canonの一眼レフを買うと決めたあとにも選ぶ楽しみがあります。そんな選択肢の一つとなっているのがEOS 9000Dです。

デジタル一眼レフ / Canon / エントリー
新品:
6,125円〜(208)
中古:
56,800円〜(107)

Canonにしか作れないEOS 9000D


EOS 9000DをはじめとするEOS 4桁Dというシリーズは、Canonにしか作れないシリーズといえます。これは技術的な問題ではなく、生産力やマーケティング面での問題です。

9000Dは、Canonのラインナップ的にEOS 80DとEOS Kissシリーズの中間に位置する機種ですが、80Dがミドルクラス、EOS Kissがエントリークラスということで、本来はそんな場所にラインナップは必要ありません。デジタル一眼初心者はEOS Kissシリーズを買えば良いし、EOS Kissに不満を感じたり、ある程度カメラを使いこなせるようになったりしたら80Dを買えば良いのです。

では、なぜCanonは9000Dを発売したのでしょう。それは、カメラ入門者の選択肢を増やすためです。一眼カメラはマーケティングにおいて、10万円前後がボリュームゾーン(最も商品が売れる価格帯)です。つまり、エントリー機からミドルクラス機が対象なのですが、Canonはそこに9000Dを投入することで、ボリュームゾーン機種の充実を図っているのです。

Canon EOS 9000D / EF-S18-135mm f/3.5-5.6 IS USM

Canon EOS 9000D / TAMRON 18-200mm F/3.5-6.3 DiII VC B018

Canon EOSシリーズ相関図(2020年10月時点)


EOS Kiss X9iとの比較


同じ9という数字がつけられたエントリー機、EOS Kiss X9iとEOS 9000Dですが、中身は同じ。違いは外観にあります。X9iは初心者ライクなボタン配置、最小限の操作で撮影できるようになっていて、大きさも持ちやすいようコンパクトに作られています。

一方、9000Dは上位機種と似た外観となっていて、9000Dの操作をマスターすれば、80Dや7D、フルサイズ機など、Canonのデジタル一眼を一通り違和感なく操作することができるでしょう。



親指AFと右肩液晶がポイント


ダイヤル位置の違いなど、X9iとの外観の違いは多々ありますが、大きな違いとなるのが、X9iには右肩液晶と親指AFボタンがないというところです。

右肩液晶は露出の情報を表示してくれる、上位機種にはお馴染みの液晶。一眼レフカメラは、右手人差し指付近に露出に関するボタンが多く配置されているので、そこに露出情報が表示されると操作がスムーズになります。

特にバリアングル液晶が搭載されている機種の場合、ファインダー撮影時は背面液晶を裏返しにしていることも多いので、右肩液晶はかなり便利な機能となるでしょう。

では、なぜ便利な液晶がX9iにないかというと、基本的に露出オートで撮影することを想定しているからだと考えられます。オートで撮影する場合は、露出の細かい数値をいちいち確認する必要はありません。最小限のボタンでコンパクトに作ることをコンセプトとするX9iには、右肩液晶は不要なのです。
 
親指AFボタンに関しては、使うかどうか好みが分かれるところですが、親指で操作がしやすい位置にボタンがあるということは、カメラを素早く操作する上で大きなメリットとなります。
 
X9iが”シャッターボタン一つで簡単に一眼レフ撮影を楽しむ”ということをコンセプトにしているのに対して、9000Dは”露出設定などを操作することで、デジタル一眼ならではの写真を撮る”ことを想定して作られているといえるでしょう


上位機種との違いは


EOS 9000Dの外観は上位機種譲りということで、コンパクトであること以外、上位機との見た目の違いは大きくありません。
カメラに詳しい人でなければ、プロ用カメラと思ってしまうこともあるかもしれません。EOS Kissはいかにもファミリー向けカメラという外観ですが、9000Dは一眼レフらしい外観で、カメラ好きの所有欲を満たしてくれることでしょう。
 
中身はEOS Kiss X9iとほぼ同じということで、全体的なスペックは上位機種に一歩及びません。しかし、9000DとX9iはAF測距点が45点と、8000DとX8iの19点から大きく進化しており、ライブ液晶のデュアルピクセルAFにも対応したことから、AFで上位機種から大きく後れを取るということがなくなりました。画素数も一般的な撮影では十分ともいえる約2420万画素で、大抵の撮影はこなしてくれます。
 
そして、なんといっても大きな強みとなるのが上位機種との価格差でしょう。カメラがないことには始まらない写真という趣味ですが、9000Dは最初の一台としてのハードルがかなり低くなっています。


こんなユーザーに最適なEOS 9000D


以上のことを踏まえると、9000Dのターゲット層が見えてきます。

  • 「一眼レフらしい見た目にこだわりたい人」
  • 「予算はできれば抑えたい」
  • 「露出設定などは自分でできるようになりたい」
  • 「将来的にはCanon上位機種を購入したい」

このように考えている人は、EOS Kissよりも9000Dを選んだ方が満足度は高くなりそうです。逆にもっと手軽に一眼レフ撮影を楽しみたい人や、将来的にも上位機種を求めない人であれば、EOS Kissで十分ということになります。

Canon EOS 9000D / TAMRON 18-200mm F/3.5-6.3 DiII VC B018
 

Nikonとの違い


Canonと並ぶレフ機の雄Nikonですが、ラインナップの中でEOS 9000Dと類似する機種はありません。エントリー機としてはD5600がありますが、D5600は操作系が上位機種と大きく異なるため、ライトユーザー層向けのEOS Kissに近いカメラといえます。

このことからも9000Dは、エントリー層という1番数が多く多種多様なニーズが集まる市場において、ラインナップの隙間を埋め、全てのニーズに答えたいというCanonの姿勢が見えるカメラといえるでしょう。
 
 

おすすめレンズ「EF-S10-18mm f/4.5-5.6 IS STM」


EOS 9000Dでは、多くの人が標準レンズキットやダブルズームキットで一眼レフライフをスタートさせることと思います。付属するキットレンズは非常に優秀で、標準域や望遠域での撮影を十分に楽しむことができます。

ただ、せっかく一眼レフライフをスタートさせたのなら、広角撮影にも挑戦して欲しいところ。APS-C一眼レフはフルサイズと比較すると画角が狭いので、風景などを広角撮影すると、フルサイズよりも迫力のない写真になってしまうことがありますが、EF-S10-18mm f/4.5-5.6 IS STMは広角端が10mmということで、APS-Cでも超広角撮影を楽しむことができます。

ダブルズームキットとこのレンズを揃えれば、10mm~250mm、フルサイズ換算すると16mm~408mmという焦点距離がカバーできます。これだけの焦点距離がカバーできれば多種多様な撮影をすることができ、次に買うカメラがAPS-Cでもフルサイズでも、その経験を大いに活かすことができるでしょう。

Canon EOS 9000D / EF-S10-18mm f/4.5-5.6 IS STM
APS-Cでも10mmであれば超広角撮影ができます


ネット上のユーザーレビュー


ポジティブレビュー

  • 初心者には十分な機能
  • 手が小さくてもホールド感は問題なし
  • 操作の大半が直感的にできるので、迷うことがない
  • ライブビューでの撮影は上位機種に匹敵する性能だと思う
  • 上位機種っぽい外観なので、撮影スポットなどでも堂々とカメラを取り出せる

上位機種とのスペック差がかなり詰まっていることや、上位機種譲りの操作性に好評価が集まっています。
 
ネガティブレビュー

  • Bluetoothのスマホ連携は動作がもっさりとしていて使い勝手が悪い
  • バッテリー持ちは悪くないが、1日中撮影するとちょっと不安になる
  • エントリー機とミドルスペックに挟まれて、立ち位置が中途半端な機種
  • 電源ボタンが動画撮影切り替えも兼ねているから、電源を入れる度に動画撮影モードになって煩わしい
  • ピント精度が若干悪い気がする

上位機種に似ているとはいえエントリー機ということで、各所に不便を感じる点があるのは仕方のないことでしょう。
 

まとめ


EOS 9000DはEOS Kiss X9iと性能的に大きな違いがなく、存在意義に疑問を持つユーザーも多くいます。しかし、初めて高価な一眼レフを買う以上「エントリー機といっても妥協したくない」という人からしてみれば、9000Dという選択肢があることはとても大きなメリットとなります。

EOS 9000Dは、APS-C機売上で首位を独走するCanonならではのエントリーユーザーライクな1台といえるでしょう。
レンズマウント
レンズマウントCanon EFマウント
撮像素子
センサーサイズAPS-C(22.3×14.9mm)
有効画素数2,420万画素
ダスト低減機能
映像エンジンDIGIC 7
画像記録
記録媒体

SDカード
SDHCカード
SDXCカード

スロット数

シングルスロット

記録画素数

L(ラージ) :2400万(6000×4000)画素
M(ミドル) :約1060万(3984×2656)画素
S1(スモール1) :約590万(2976×1984)画素
S2(スモール2) :約380万(2400×1600)画素
RAW(ロウ) :2400万(6000×4000)画素

画像ファイル

JPEG/RAW

動画
4K対応-
記録サイズ

Full HD(1920x1080):59.94p
HD(1280x720):59.94p
VGA(640x480):29.97p

記録形式

MP4

ライブビュー
フォーカスデュアルピクセルCMOS AF方式
シャッター
シャッター速度1/4000秒〜30秒
連続撮影速度最高約6.0コマ/秒
露出制御
測光方式/測光分割数63分割TTL開放測光
ISO感度100〜25,600
AF
測距点最大45点
ファインダー
視野率95%
倍率約0.82倍
ストロボ
内蔵ストロボ
液晶モニター
サイズ3インチ 104万ドット
可動式バリアングル液晶
I/F
インターフェース

miniHDMI、USB2.0、AV出力

無線LAN
Wi-Fi機能
ネットワーク
NFC
Bluetooth
防塵・防滴
防塵・防滴-
手ブレ
手ブレ補正機構-
GPS
GPS-
電源
撮影可能枚数(ファインダー)

常温(+23℃)約600枚/低温(0℃)約550枚

撮影可能枚数(ライブビュー)

常温(+23℃)約270枚/低温(0℃)約230枚

動画撮影可能時間

常温(+23℃)約1時間55分/低温(0℃)約1時間50分

USB充電-
使用電池充電式リチウムイオン電池LP-E17
サイズ・重量
サイズ約131.0(幅)×99.9(高さ)×76.2(奥行)mm
重量493g
発売日
発売日2017年04月07日