Nikon D780

Nikon D780

Nikon D750の発売から6年、2020年1月に後継機となるNikon D780(ニコン D780)が発売されました。一眼カメラといえばミラーレスの話題ばかりが目立ちますが、一眼レフ好きにとっては寂しい思いもありました。そんな中で、新しいフルサイズ一眼の発売。期待感もありますが、今更一眼レフという懸念もあります。D780にはこのタイミングで一眼レフを買うだけの価値が込められているのでしょうか。

デジタル一眼レフ / Nikon / ミドル
新品:
191,840円〜(42)
中古:
184,000円〜(51)

ミラーレスが肌に合わない人への最適解


Nikon D780の外観
出典:flickr(@Henry Söderlund)

Nikon D780 / AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G
出典:flickr(@Henry Söderlund)

Nikon D780
出典:flickr(@Sebastian Goralik)

一眼レフからミラーレスに買い換えないんですか?似たように電化製品の買い替えを脅迫するかのような状況、数年前にありましたよね。

ガラケーからスマホに買い換えないんですか?スマホが普及した現状で、使い勝手の悪いガラケーを使い続けるメリットはさほどありませんが、発展途上のミラーレスを鑑みれば一眼レフを使い続けるメリットはまだまだあります。

そんなユーザーのためにNikonが発売したフルサイズ一眼がD780です。D780はNikonのフルサイズ一眼レフではD6、D850のプロ向けに続く、アマチュア向けの一眼レフです。

Nikonはプロ向け上位モデルに丸形ファインダーを採用していますがD750、D780は角型ファインダーを採用しています。その他の大きな違いとしては、画素数の違いや、記録メディアの違いがあります。D780はSDXC UHS-IIでD850はXQD・CFexpress対応という違いがあります。しかし、どちらもダブルスロットなので使い勝手としては遜色ありません

D780はD850に比べると一回り小さいカメラですが、ボタンの配置はほぼ一緒で、違いはストロボのターミナルの有無ぐらいです。上位譲りの操作系でサクサクと撮影を進められることがNikonのカメラの特徴です。

また、D750からの進化点としては、内蔵フラッシュが廃止されたり、ボタンの配置がD850近いものに変更されています。中身としてはD5譲りの映像エンジンEXPEED 6と、Z 6譲りの像面位相差AFが可能で高感度に強い裏面照射型CMOSで性能が底上げがされています。

画素数はファイルサイズ的に扱いやすい約2450万画素を大きな変化はありませんが、ISO感度、ライブビュー撮影時の機能、動画機能で大きな進化が見られます。より上位機種に近く、ライブビューの瞳AFなどミラーレスにも親和性の高いカメラとなっています。

D750のシャッター耐用数は15万回ということで、そろそろ買い替えを考えている人にとって、D750からよりブラッシュアップされたD780は最適なカメラと言えます。

Nikon D780 / AI AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D

マクロレンズも定評のあるNikonですが、旧レンズでも自在に使えるのは一眼レフの強みです

Nikon D780 / AF-S NIKKOR 85mm f/1.4G

D780はライブビューで瞳AFが使えるのでポートレートのハードルが下がります

Nikon D780 / AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR

暗所AFは良好でかなり暗くてもしっかり合焦してくれます

Nikon D780 / AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED

最新の裏面照射型CMOSでノイズ耐性も高くなっています

Nikon D780 / AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR

D780に新たに採用されたクリエイティブピクチャーコントロールが定評のNikonの風景写真をさらに引き立てます


Z 6IIとの比較


さて、D750からの買い替えを考えるのであればZ 6IIではダメなのでしょうか。Nikonは2020年11月にZマウントミラーレス第2世代となるZ 6IIを発売しました。

Zマウントカメラの先行きが不安定だったZ 6に比べると、より洗練されたZ 6IIは一眼レフからの移行も違和感なく可能で、さらにボディ内手ブレ補正や、ミラーレスならではの高速連写やAF機能などを使うことができます。

しかし、ミラーレスにはどうしても一眼レフを超えられない壁があります。それは電池のもちとファインダーです。D780はD750からさらに電池のもちが向上し、1回の充電で約2260コマの撮影が可能です。2〜3日の旅行においては電池の心配は不要です。

一方のZ 6IIは約340コマなので複数の電池を持ち歩く必要があります。ただし、D780は拡張バッテリーに対応していないということは抑えておく必要があります。

Z 6IIは縦位置グリップを拡張してバッテリー2つを挿入することができますが、D780は他機種と同じEN-EL15系が使えますが、バッテリー挿入位置が特殊な方向を向いているので縦位置グリップの発売の予定はありません。しかし、1バッテリーで2000枚以上の撮影が出来るので、長時間の動画撮影などでなければバッテリー不足の心配はないでしょう。

バッテリー関連でいえば、D780はNikon一眼レフとしては初めてUSB Type-Cに対応しUSB充電が可能となりましたが、給電はできません。この点はUSB給電が可能なZ 6IIに軍配があがります。

一方でミラーレスの代名詞といえる電子ビューファインダー・EVFはNikonのZマウントカメラは見やすくてかなり好評となっていますが、被写体が動いている場合はやはり違和感があります。Z 6IIは秒間60コマのEVFで動いている被写体でもかなりなめらかですが、それでも一眼レフの光学ファインダーに比べれば違和感があります

EVFも日進月歩で進化していますが、動いている被写体を追いかけながら撮影しているときにEVFではカクついて見えるという意見はまだまだあります。これは人によって合う合わないの問題なので、いかにミラーレスブームがあるといっても無理して使う必要はなく、そういった場合はD780は最適の選択肢です。

また、まだまだ選択肢の少ないZレンズとは違い、D780ならNikonの長い歴史で積み上げられた豊富なFマウントレンズを使えるというところもミラーレスにはないメリットです。たしかにFTZアダプターを使えば、一部のFマウントレンズをZ 6IIにつけることも可能ですが、旧タイプのFマウントレンズではAFが使えないこともあります。

D780では新旧問わず、すべてのFマウントレンズで瞳AF撮影が出来るというところも魅力となります。


Canon EOS 6D MarkIIとの比較


Canonの一眼レフとも比較しておきましょう。Canonの同ランクのフルサイズ一眼レフとしてはEOS 6D MarkIIがあります。しかし、EOS 6D MarkIIとD780はコンセプトが似て非なるカメラと言って良いでしょう。

どちらもアマチュア向けフルサイズ一眼レフという風に分類されますが、どちらかというと、EOS 6D MarkIIは一眼レフ入門者向け、D780は一眼レフライトユーザー向けの傾向が強くなります。

EOS 6Dは製造コストを抑え、入門者が購入しやすいように、操作系をシンプルにしたり、カードスロットはシングル、ボディは樹脂製にするなどの工夫が見られます。

一方でD780はマグネシウムボディなど、前述の通り上位機譲りの性能があり、一眼レフ熟練者でも不満なく撮影できます。

さらにEOS 6D MarkIIは2017年発売ということもあって、D780との価格差は5万円以上もあるので購入候補として同列に比較される対象というよりも、自分の目的や今持ってるレンズに合わせて購入するフルサイズ一眼レフの選択肢と考えたが良いでしょう。


D780だからこそ活きる旧レンズ AI AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D


ZマウントミラーレスでFTZアダプターを使ってFマウントレンズを使う場合、旧レンズではAFが使えずMFとなります。ミラーレスではピーキング表示機能があるのでMFでも大きな問題ではありませんが、AFが使えるに越したことはないですね。

D780でもライブビューでピーキング機能は使えますが、AI AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8Dの様な旧レンズでもAFが使えるのでサクサクと撮影できます。D780はNikonのFマウントレンズ新旧問わず、AF、瞳AF、MFとピーキングの組み合わせといった撮影が出来るという魅力があります。

Nikon 旧レンズを持っている場合や、これから購入予定の場合など、Fマウントレンズを活用するのであれば、D780を持っていると撮影の幅が広がります。


ユーザーレビュー


■ ポジティブレビュー

  • D800からの買い替えで大満足できるカメラ
  • D750よりもバッファが増えた印象で連写もしやすくなった
  • 瞳AFが面白く、被写体追従してくれるので撮影しやすい
  • クリエイティブピクチャーコントロールで雰囲気のある写真にすることができる
  • D750の後継というよりも、ワンランク上のカメラに感じる

D750から買い替えたユーザーが多く、D780の進化はかなり高評価となっています

■ ネガティブレビュー

  • 15万くらいまで価格が下がったら「買い」なカメラ
  • D750からの買い替えでは大きな驚きはない
  • ライブビューを使うとバッテリーもちの向上は意外と体感できない
  • 夜間のノイズは思っていたよりも多い
  • どうせならサブセレクターもつけてD850と同じ操作系にしてほしかった

やはりこのタイミングでどの程度一眼レフに投資するかという問題で、設定価格は若干高めに感じるユーザーの声が多くありました


まとめ


今、このタイミングでカメラを趣味としてはじめようという人には一眼レフをおすすめすることはないでしょう。一眼カメラはミラーレスの時代へと変化しているからです。

しかし、今まで一眼レフを使ってきた人にとってはEVFの見え方は慣れないという人もいるでしょう。またせっかく集めたレフ機用レンズの活用を考えると、まだまだ一眼レフのニーズはあります。

NikonはD780をこのタイミングで投入することで、少なくともあと5年は問題なく一眼レフを楽しめると示してくれました。流れにのってフルミラを購入しても良いですが、慣れ親しんだ一眼レフを今しばらく楽しむのも面白いですね。
レンズマウント
レンズマウントNikon Fマウント
撮像素子
センサーサイズフルサイズ(35.9×23.9mm)
有効画素数2,450万画素
ダスト低減機能
映像エンジンEXPEED 6
画像記録
記録媒体

SDHCカード
SDカード
SDXCカード

スロット数

ダブルスロット
SDカード×2

記録画素数

・撮像範囲[FX(36×24)]の場合:
6048×4024ピクセル(サイズL:24.3M)
4528×3016ピクセル(サイズM:13.7M)
3024×2016ピクセル(サイズS:6.1M)

画像ファイル

JPEG/RAW(NEF)

動画
4K対応
記録サイズ

3840×2160(4K UHD):30p
1920×1080:120p
1920×1080 スロー:30p

記録形式

MOV/MP4

ライブビュー
フォーカス・ファインダー撮影時:アドバンストマルチCAM3500IIオートフォーカスセンサーモジュールによるTTL位相差検出方式(フォーカスポイント51点(うち、15点はクロスタイプセンサー、11点はF8対応)、AF微調節可能) ・ライブビュー撮影時:撮像素子によるハイブリッドAF(位相差AF/コントラストAF、AF微調節可能)
シャッター
シャッター速度1/8000~30秒
連続撮影速度最高約7.0コマ/秒
露出制御
測光方式/測光分割数・ファインダー撮影時:180Kピクセル(約180,000ピクセル)RGBセンサーによるTTL調光制御 ・ライブビュー撮影時:撮像素子によるTTL調光制御
ISO感度100〜51,200
AF
測距点最大273点
ファインダー
視野率100%
倍率約0.7倍
ストロボ
内蔵ストロボ-
液晶モニター
サイズ3.2インチ 236万ドット
可動式チルト式液晶
I/F
インターフェース

USB Type-C、miniHDMI

無線LAN
Wi-Fi機能
ネットワーク
NFC-
Bluetooth
防塵・防滴
防塵・防滴
手ブレ
手ブレ補正機構-
GPS
GPS-
電源
撮影可能枚数(ファインダー)

2260コマ

撮影可能枚数(ライブビュー)

動画撮影可能時間

95分

USB充電-
使用電池Li-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL15b
サイズ・重量
サイズ143.5x115.5x76mm
重量755g
発売日
発売日2020年01月24日