製品解説
スペック
手軽にAPS-Cセンサーを持ち運んで綺麗な写真を撮るカメラ
綺麗な写真を撮りたい人全てがカメラマニアになりたいわけではありません。
確かに綺麗な写真を突き詰めれば、フルサイズセンサーの一眼レフやミラーレスに行き着くわけですが、APS-Cセンサーサイズでも、スマホやコンパクトデジタルカメラとは比べるまでもない明るいレンズで作られる主題となる被写体の描写や背景ボケは十分綺麗な写真を生み出してくれます。
デジタルカメラはイメージセンサーが大きくなればそれだけ多くの光を受光できるので画質は良くなりますが、スマホカメラのイメージセンサーはAPS-Cの10%以下の面積しかありません。ちなみにフルサイズはAPS-Cの3倍以上あります。
スマホの画質はかなり向上して、デジタル一眼に迫る画質とも言われたりしますが、物理的にイメージセンサーの面積に大きく開きがある以上、デジタル一眼にスマホカメラが匹敵することはありません。そんなAPS-Cセンサーが搭載されていて、シャッターボタンさえ付いているカメラであれば写真初心者にとっては今までとは見違えるような写真が撮影できることに感動すら覚えます。
もちろんカメラに詳しくなれば、ファインダーがあった方が屋外でも見やすく動体を追いやすいとか、レフ機の方が1日撮影してもバッテリーが余裕とか、そういった要求も出てきますが、とりあえずは最低限綺麗な写真が撮れるカメラが手頃な価格で欲しいと考えると行き着くカメラはEOS M100です。
EOS M100はボディのみでは5万円前後の価格で購入可能で、約2420万画素のAPS-Cセンサーを搭載したミラーレス一眼です。見た目はデジタル一眼とは思えないほどコンパクトで、装着するレンズに依ってはコンパクトデジタルカメラと見間違えるほどです。一眼レフの様に持ち歩くことで周囲に「写真が趣味です」とアピールするような大げさ感もありません。
しかし、同世代のCanonデジタル一眼と同じクラスのイメージセンサーと映像エンジンが搭載されているので、基本的な画質はデジタル一眼クオリティです。
最小限のボタンで最低限の操作性
EOS M100はまさにAPS-Cイメージセンサーにシャッターボタンが搭載されたという表現がぴったりなほどシンプルなカメラです。
一眼レフは複雑なカメラの設定をファインダーを覗いたまま素早く変更出来るようにボタンが細かくたくさん配置されています。一方で、ミラーレスはカメラの大きさがレフ機よりも小さい分、かなりボタン数は少なくなりますが、それでも最低限のセレクターなど10数個のボタン類が配置されています。
M100は、もちろんシャッターボタン以外にも電源ボタン、電子ダイヤルなどいくつかボタンはありますが、必要最低限といった数になっています。もちろん一眼レフカメラの様に素早く設定変更しながら撮影するということは難しくなりますが、その分設定オートでもシーンインテリジェントオート機能があるので、カメラが自動判別でベストな設定を選択してくれます。
また、設定を変更したい場合は、背面液晶をタッチ操作で変更でき、変更もクリエイティブアシスト機能がAEやTvなどのカメラ用語ではなく、「ぼかす」「明るく」などという言葉でわかりやすく解説してくれていて、デジタル一眼ならではとも言えるボケ量の調節も簡単にすることができます。
M100はタッチパネルだけでほとんどの操作が完結でき、需要の多いスマホへの画像転送もBluetoothかNFCのタッチ通信で簡単にWi-Fi接続して転送させることもできるため、M100で撮った一眼カメラならではの高画質写真をすぐにスマホからSNSにアップすることも可能です。
ちなみにM100はボタンも最小限ですが、バッテリー容量も最小限で、一回の充電では撮影可能約300枚となっています。これはミラーレスの宿命とも言えるとことで、特にM100が少ないというわけではありませんが、購入前にチェックしておきたいポイントではあります。
できれば購入したいフェイスジャケット
デジタル一眼としての描画力を持ちながら、デジタル一眼らしからぬシンプルなEOS M100。当然ですが、小さすぎてちょっと大きなレンズを付けるとたちまち持ちにくくなります。この大きなレンズとの相性の悪さはM100に限らず、ほとんどのミラーレス一眼に当てはまりますが、エクステンショングリップや、フレームを装着するという解決方法もあります。
M100の場合は、Canon純正のフェイスジャケットがおすすめです。フェイスジャケットはM100用にCanonが用意したカメラカバーで、M100を自分好みにコーディネートすることができます。それと同時にグリップ部分にも若干厚みが出るのでホールド感も向上します。
せっかくデジタル一眼らしからぬ外観のM100を購入したのなら、フェイスジャケットで自分好みの外観に仕上げてみてはどうでしょう。
おすすめレンズEF-M22mm F2 STM
とにかく最小限の機能でコンパクトなEOS M100に最適なのはEF-M22mm F2 STMでしょう。
EF-M15-45mmという標準キットレンズも十分コンパクトなのですが、ズームなしの単焦点レンズEF-M22mmさらに小さく、M100に装着するともはやコンパクトデジタルカメラの様です。それでいて、標準レンズよりも明るい単焦点レンズはコンデジでは作れない大きなボケを生み出して被写体をシャープに描き出します。
明るいレンズで被写界深度が浅くなるとピント精度が気になりますが、デュアルピクセルCMOSに依る上位機種と同精度のAFは狙った場所にしっかりとピントを合わせてくれます。後から追加購入するよりもお得に購入できるダブルレンズキットでの購入がおすすめです。
作例紹介
ユーザーレビュー
■ ポジティブレビュー
- クリエイティブフィルターでイメージ通りの撮影ができる
- EOS-Mから圧倒的にフォーカススピードが進化
- カメラの大きさの割に背面液晶はけっこう大きくて見やすい
- 1時間100枚程度の撮影であればバッテリーはほとんど減らず、意外ともちそう
- 手ブレ補正はけっこうよく効いてくれる
エントリー機で価格も抑えられていることからこそ、基本性能が必要かつ十分に揃っていることが高レビューにつながっています。
■ ネガティブレビュー
- ジョグダイヤルがないので、プレビューの送りが面倒くさい
- 単に一眼レフをコンパクトにしたいと思って購入すると違いに戸惑う
- タッチ操作が苦手なので、ボタンが少ないのが不便
- カバンから取り出すときにボタンを誤プッシュしてしまうことがある
- SDカードの蓋が開けにくい
一眼レフや上位ミラーレスのサブ機として考えると外部レリーズやオートブラケットなど省略された機能に不満を感じることも多くなる様です。
まとめ
もし、既に他のデジタル一眼カメラを使ったことがあるのなら、単にコンパクト一眼としてEOS M100を購入すると操作性の違いに扱いにくいと感じるかもしれません。
はじめての一眼カメラがEOS M100であれば、スマホやコンデジとは違う一眼ならではの大きなイメージセンサーが描き出す画質に十分満足できることでしょう。持ち運びに関しても、数十万もする一眼レフを持ち出すような大げさ感はなく、いつでも鞄に入れておけるので、カメラがタンスの肥やしになってしまうようなこともありません。また、上位モデルの一眼カメラの様に複雑な操作を勉強せずに手軽に撮影することもできます。
手軽に末永く使えるカメラがEOS M100です。
レンズマウント | |
---|---|
レンズマウント | Canon EF-Mマウント |
撮像素子 | |
センサーサイズ | APS-C(22.3×14.9mm) |
有効画素数 | 2,420万画素 |
ダスト低減機能 | ○ |
映像エンジン | DIGIC 7 |
画像記録 | |
記録媒体 | SDカード
|
スロット数 | シングルスロット |
記録画素数 | L : 6000 x 4000
|
画像ファイル | JPEG/RAW |
動画 | |
4K対応 | - |
記録サイズ | [FHD] : 1920 x 1080
|
記録形式 | MP4 |
ライブビュー | |
フォーカス | |
シャッター | |
シャッター速度 | 1/4000~30秒 |
連続撮影速度 | 最高約6.1コマ/秒 |
露出制御 | |
測光方式/測光分割数 | 撮像素子によるリアルタイム測光、評価測光、部分測光、中央部重点平均測光、スポット測光 |
ISO感度 | 100〜25,600 |
AF | |
測距点 | 最大49点 |
ファインダー | |
視野率 | |
倍率 | |
ストロボ | |
内蔵ストロボ | ○ |
液晶モニター | |
サイズ | 3インチ 104万ドット |
可動式 | チルト式液晶 |
I/F | |
インターフェース | HDMIマイクロ、USB2.0 |
無線LAN | |
Wi-Fi機能 | ○ |
ネットワーク | |
NFC | ○ |
Bluetooth | ○ |
防塵・防滴 | |
防塵・防滴 | - |
手ブレ | |
手ブレ補正機構 | - |
GPS | |
GPS | - |
電源 | |
撮影可能枚数(ファインダー) | |
撮影可能枚数(ライブビュー) | 常温(23℃)約295枚 |
動画撮影可能時間 | 常温(23℃)約1時間20分 |
USB充電 | - |
使用電池 | 充電式リチウムイオン電池LP-E12 |
サイズ・重量 | |
サイズ | 108.2(幅)×67.1(高さ)×35.1(奥行)mm |
重量 | 266g |
発売日 | |
発売日 | 2017年10月05日 |
製品情報
- カテゴリ
- ミラーレス一眼
- メーカー
- Canon
- タイプ
- エントリーモデル
- マウント
- Canon EF-Mマウント
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価格 | 新品:19,953円〜 中古:24,500円〜 | 新品:77,999円〜 中古:36,799円〜 | 新品:75,800円〜 中古:40,800円〜 | 新品:63,333円〜 中古:50,800円〜 | 新品:76,000円〜 中古:61,800円〜 | 新品:86,498円〜 中古:67,352円〜 |
センサーサイズ | APS-C(22.3×14.9mm) | APS-C(22.3×14.9mm) | APS-C(22.3×14.9mm) | APS-C(22.3×14.9mm) | APS-C(22.3×14.9mm) | APS-C(22.3×14.8mm) |
有効画素数 | 2,420万画素 | 2,420万画素 | 2,420万画素 | 2,410万画素 | 2,410万画素 | 3,250万画素 |
連続撮影速度 | 最高約6.1コマ/秒 | 最高約9.0コマ/秒 | 最高約9.0コマ/秒 | 最高約10.0コマ/秒 | 最高約10.0コマ/秒 | 最高約14.0コマ/秒 |
4K対応 | - | - | - | ○ | ○ | ○ |
手ブレ補正 | - | ○ | - | - | ○ | - |
撮影可能枚数 | 常温(23℃)約295枚 | 常温(23℃)約295枚 | 常温(23℃)約235枚 | 常温(+23℃)約250枚/低温(0℃)約230枚 | 常温(23℃)約305枚 | |
重量 | 266g | 380g | 343g | 351g | 351g | 361g |
発売年月 | 2017年10月 | 2016年11月 | 2017年04月 | 2018年03月 | 2020年11月 | 2019年09月 |
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センサーサイズ | APS-C(22.3×14.9mm) | マイクロフォーサーズ(17.3 mm × 13.0 mm) | マイクロフォーサーズ(17.3 mm × 13.0 mm) | マイクロフォーサーズ(17.3 mm × 13.0 mm) | マイクロフォーサーズ(17.3 mm × 13.0 mm) | APS-Cサイズ(23.5 x 15.6mm) | APS-C(23.6mm×15.6mm) |
有効画素数 | 2,420万画素 | 1,605万画素 | 1,605万画素 | 1,605万画素 | 1,605万画素 | 2,430万画素 | 1,630万画素 |
連続撮影速度 | 最高約6.1コマ/秒 | 最高約8.5コマ/秒 | 最高約8.6コマ/秒 | 最高約8.5コマ/秒 | 最高約14.1コマ/秒 | 最高約11.0コマ/秒 | 最高約7.0コマ/秒 |
4K対応 | - | - | ○ | - | ○ | - | - |
手ブレ補正 | - | ○ | ○ | ○ | ○ | - | - |
撮影可能枚数 | 320枚 | 330枚 | 350枚 | 350枚 | 310枚 | 350枚 | |
重量 | 266g | 351g | 362g | 326g | 332g | 285g | 300g |
発売年月 | 2017年10月 | 2015年09月 | 2017年09月 | 2016年11月 | 2018年03月 | 2014年03月 | 2013年11月 |