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Canon EOS R5 Mark II

Canon EOS R5 Mark II

Canon RFマウント
2024/08/30発売

EOS R1と共に発表されたEOS R5 Mark II。一眼レフの1Dシリーズと5Dシリーズは別々のタイミングで発表されていましたが、R1とR5 Mark IIは同時に発表となりました。そこにはどんな意図があるのでしょう。フルサイズミラーレスにおける「5」はどんなポジションのカメラなのか、その性能と共にみていきましょう。

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著者: enoF

万能機としての究極系

Canonの「5」は一眼レフのEOS 5Dシリーズから、高画素機として、高画素写真が求められる様々なプロの撮影現場に対応できる万能機として発売されてきました。2024年に発表された新たな「5」、EOS R5 Mark IIもまた、高画素万能機としてCanonの最新技術が詰め込まれたプロ機となっています。

EOS R5 Mark IIの大きな特徴としては、初代EOS R5であった「もっさり感」の解消です。近年のフルサイズミラーレスは、AFが瞳AFや人物、動物、乗り物追従AFという高度なシステムになったことや、動画の最高画質が8Kとなったりと、一眼レフ時代との様々な違いで、高性能にはなったものの、その制御が複雑になったため動作が遅くなり、「もっさり感」を感じてしまうということがあります。さらにファインダーが液晶となったことで光学ファインダーとの見え方の違いだったりといったもっさり感もあります。

EOS R5 Mark IIは同時に発売されたEOS R1と同じく、「DIGIC Accelerator」という映像解析に特化した新たな映像エンジンを搭載し、DIGIC Xと役割分担することでAFをはじめ、様々なカメラの映像処理を高速化。また、新開発の裏面照射積層フルサイズCMOSセンサーによって、ストロボ同調速度が初代R5の1/250秒から電子先幕で1/320秒まで向上しています。

ボタン配置などの操作系は従来のEOS Rシリーズを基本的に継承していますが、外観で一際目をひくのが大きなEVF。倍率約0.76倍、視野率約100%で有機EL液晶は最高120fps、約576万ドットというハイスペックなファインダーに加え、視線入力機能が搭載されたことで、かなり大きな接眼部となっています。

視線入力はR3からかなり進化しており、多少の慣れは必要なものの、キャリブレーション等をしっかり行えば十分実用的で、ボタン操作なしにAFポイントを素早く変更することができます。

初代R5で感じる様々な「もっさり感」が大きく改善されています。

R1と比較して見えてくるバランスの重要性

EOS R5 Mark IIはEOS R1とは全く用途の違うカメラです。R1が報道やスポーツ撮影などのリアルを撮影する現場で使われることに対して、EOS R5 Mark IIは広告撮影や、モデル撮影、芸術写真、スナップなど、多様な現場で、カメラマンの創造性を写真に実現するといった役割が求められます。

そんな用途が異なるカメラですが、あえて比較することで、昨今のフルサイズミラーレスに求められる「バランス」というものが見えてきます。

製品
価格

新品: 652,732円

中古: 675,800円

新品: 1,089,000円

センサーサイズフルサイズ(36mm×24mm)フルサイズ(約36.0×24.0mm)
有効画素数4,500万画素2,420万画素
連続撮影速度最高約30.0コマ/秒最高約40.0コマ/秒
4K対応
手ブレ補正機構
防塵・防滴
撮影可能枚数(ファインダー)250枚510枚
重量656g920g
発売日2024/08/302024/11/20
表は左右にスクロールできます

EOS R5 Mark IIはメカシャッターで12コマ/秒、電子シャッターは初代R5の20コマ/秒から30コマ/秒へとアップしていて、この点はEOS R1とかなり近い性能となっています。AFもDIGIC XとDIGIC Acceleratorをどちらも搭載していることからR5 Mark IIとR1で大きな差はありません。

違いとなるのは、画素数と、ボディ形状。

こうしてみると画素数でEOS R1を大きく上回るEOS R5 Mark IIは「R1の代用として使えるのでは?」という考えも生まれてきます。

しかし、「連続撮影」というポイントでいうと、EOS R5 Mark IIはやはり4500万画素と高画素データを扱うので、炎天下での長時間撮影では熱によって撮影が止まったり、カードの容量がいっぱいになったりと代用としては難しくなります。EOS R1は信頼性、堅牢性の高さが際立っており、屋外での長時間撮影では他のカメラとは安心感が違います。

一方で、スタジオ撮影など時間的余裕がある撮影で、高画素で撮りたい場合はEOS R5 Mark IIでじっくり撮影に挑むことが最適となります。

ハイスペック化が進むフルサイズミラーレスでは、全ての撮影に対応できる万能機というよりも、高画素や信頼性など、目的とする撮影に最適化されたバランスが性能評価する上で大切となります。

冷却性能

初代EOS R5の最大の問題点と言っても良いのが発熱問題でした。8K動画撮影はすぐに熱停止してしまい、静止画でも画質低下などの影響があり、長時間の撮影ではカメラをクーリングするために撮影をストップせざる追えない状況になっていました。

ファームアップ等で多少の改善は見られましたが、根本的な問題はカメラボディの密閉性の高さと熱伝導性の低さで、これはいかんともしがたい問題でした。その後、CINEMA EOSとして冷却ファン搭載のEOS R5Cが登場しましたが、これは初代R5をベースとして、そこに冷却ファンを内蔵させているので、冷却性能が向上する代わりに防塵防滴性が下がるというデメリットがありました。

そもそも、初代EOS R5の問題はそこまで冷却性能に重視された設計ではなく、外部的にファンを取り付けたり、カードスロットのカバーを開けるなどの対策をしても根本的な熱問題の解決はできませんでした。

EOS R5 Mark IIはこの熱問題を根本から解決した設計となっています。底面から側面にかけて冷却用の通風孔があり、初代R5で発熱がひどかったプロセッサ部分からカードスロットにかけて、より放熱しやすい構造となっています。

さらに拡張グリップには冷却ファンを搭載したモデルがあり、これを使って通風孔に風を送り込むことでさらに冷却性を高め、発熱をかなり抑えることができるようになりました。実際にクーリングファン CF-R20EPを装着することで8K30Pや4K60Pの連続撮影時間はかなり伸ばすことが可能となっています。

初代R5でネックとなっていた発熱問題を改善し、より万能機として扱い安くなっています。

ユーザーレビュー

■ ポジティブレビュー

  • メカシャッターがあるので、求める画質に合わせて電子シャッターと選択できる
  • 視線入力はサクサク動いてくれるので実用性十分
  • ペンタ部分のデザインがカッコイイ
  • 電源スイッチが右側に移動して使いやすくなった
  • 初代に比べて冷却性はかなり向上されている

全体的な動作のスピード感がかなり改善されていて、より撮影に集中できるカメラとなっています。

■ ネガティブレビュー

  • Canonにはローパスフィルターレスモデルを出してほしい
  • 若干ノイズが目立つようになったように感じる
  • もっと軽量なクーリングファンが欲しい
  • 普通のバリアングルではなく、チルトもできる方式が良かった
  • NikonのZfの様な似たスペックのレトロタイルなカメラにも期待したい

初代R5に比べると、読み込みスピードがアップした分、僅かですがノイズが出やすくなっている部分はあるようです。

まとめ

EOS R1と同時発表という、予想外のタイミングで発表されたEOS R5 Mark II。その性能は、EOS R1と共通であったり、高画素機であることを活かした差別化がなされています。

EOS R1が過酷な現場でも、素早く動く被写体の瞬間を撮影するという性能に特化している一方で、EOS R5 Mark IIは高画素での撮影を高画質であることはもちろんですが、高画素故に重くなるデータを快適に扱うことに特化させています。

EOS R5 Mark IIは高画素写真を必要とするプロが快適に撮影を継続でき、状況に依ってはスポーツ撮影などでもR1では撮れない高画素写真を撮影できるといった、高次元でバランスをとったカメラとなっています。

著者

enoF

enoF

大学在学中より、編集プロダクションに所属し、様々な雑誌の発行に携わる。 その後、フリーランスとなり、カメラやレンズ関連の記事をはじめ、パソコンやIT関連機器など様々なガジェットに関する記事を執筆するライターに。現在はWeb記事を中心として執筆活動中。

価格情報

Canon EOS R5 Mark II

ミラーレス一眼 > ハイアマチュア

Canon EOS R5 Mark II

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参考:この製品の大手他社の買取参考価格は約58,000円です。大手他社より約17,500円お得です。

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カテゴリミラーレス一眼
メーカーCanon
タイプハイアマチュアモデル
マウントCanon RFマウント

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