SONY VLOGCAM ZV-E10 II（ZV-E10M2）

高品質で表現豊かな動画撮影が楽しめる

スマートフォンなどでのデータ共有や、YouTube、TikTokといった動画投稿サイトの影響で、幅広い層から関心を得ている動画。かつては、ハンディカムなどが主流だったのが、一眼レフなどのスチールカメラに搭載された動画機能、スマートフォンの動画機能へとシフトチェンジ。そのままスマートフォンの独壇場となるかと思いきや、需要の高まりとともにクオリティを追求しようとする動きが活発となり、スマートフォン以上の動画機能を持ちながら同じくらい手軽な「VLOG用カメラ」が注目されるようになりました。

SONYは当初、レンズ一体型のZV-1というモデルをリリースしていましたが、その後大型センサーを搭載したレンズ交換式のZV-E1をリリース。その下位モデルの2代目が、今回紹介するZV-E10 IIということとなります。

製品	SONY VLOGCAM ZV-E10 II（ZV-E10M2）	SONY VLOGCAM ZV-E10	SONY VLOGCAM ZV-E1
価格	新品: 117,311円 中古: 116,640円	新品: 84,900円 中古: 68,800円	新品: 266,400円 中古: 232,000円
センサーサイズ	APS-Cサイズ（23.3mm×15.5mm）	APS-Cサイズ（23.5 x 15.6mm）	フルサイズ（35.6mm×23.8mm）
有効画素数	2,600万画素	2,420万画素	1,210万画素
連続撮影速度	最高約11.0コマ/秒	最高約11.0コマ/秒	最高約10.0コマ/秒
4K対応	○	○	○
重量	292g	299g	399g
発売日	2024/08/02	2021/09/17	2023/04/21

表は左右にスクロールできます

センサーサイズはAPS-Cで、一般的なスマートフォンのものと比べて約13倍の大きさ。小型センサーでは得難い解像感やボケ表現を得ることができます。有効画素数は約2600万画素（静止画時）、裏面照射型のCMOSセンサーを採用しているので、暗いシチュエーションで感度が上がっても画質を維持しやすいですし、最新の画像処理エンジンBIONZ XRで最適な状態へと整えてくれます。

αシリーズと同じEマウントを採用しているため、APS-C用だけでなく、フルサイズセンサー用のGレンズやGマスターレンズの装着も可能。センサーサイズの差異で画角は変わってしまいますが、卓越したレンズ性能を活用した映像を楽しむことができます。AFはα7IV譲りの性能で、リアルタイム瞳AFやリアルタイムトラッキングを搭載。合わせたいところにピンが合ってくれるので撮影に集中しやすいです。

VLOG撮影に適した取り回しの良さと機能性

レンズ交換式のカメラでありながら、縦横の寸法だけでいうならスマートフォンよりも小さいです。グリップタイプのジンバルに付けても、おおよそスマートフォンと同じくらいのボリューム感。本格的な動画用カメラや一眼カメラを持ち出すよりも仰々しくなくいのに、匹敵する動画を撮ることができます。本体のみの重さも約377gと軽めなのも動画機としては嬉しい仕様。液晶モニターは、いろんなアングルや自撮りにも対応しやすいバリアングルタイプを採用。タッチパネル式で直感的な操作が可能です。

インテリジェント3カプセルマイクを搭載し、屋外でも風切音などのさまざまな環境音を軽減し録音可能。ウインドスクリーンと組み合わせればさらに効果を発揮してくれます。前機種と比べて電池の容量が増えていて、連続動画撮影時間は約125分→約195分へ。電子式の手ぶれ補正で安定した撮影を行えるなど、小さなボディの中に、至れり尽くせりな性能が詰め込まれています。

ユーザーレビュー

■ ポジティブレビュー

• 前機種とは別物といわれるほどの映りの進化
• バッテリーの保ちが良くなった
• 操作性に優れている
• 携帯性の良さ

前機種からセンサーと画像処理エンジンが更新されたことによる写りの良さを十分実感できるくらいの進化。バッテリーの保ちはZVシリーズでの共通の懸念事項だったようで、進化を評価する声が多々見られました。

■ ネガティブレビュー

• フラッシュの同調速度が遅い
• 熱に弱い

静止画撮影も可能なのですが、フラッシュの同調速度が1/30と限定的なので、カメラの性質上あまりないとは思いますが、ストロボなどでの撮影を考えている人は注意。熱の弱さは連続稼働時のみ。短期的な使用であれば概ね問題はないようです。

まとめ

レンズ交換式のZVシリーズの中ではエントリー機の位置づけですが、心臓部であるセンサーや画像処理エンジンのアップデートが加わっているので、ZV-E1の後継機がリリースされるまでは本格派VLOG機として活躍してくれるでしょう。これから動画を本格的に始めたいと思っている方の取っ掛かりの機種としても非常におすすめです。