製品解説
愛用者の作例(1)
スペック
60周年記念モデルとして開発されたプロ向け高級機
1.歴史
PENTAX初となるプロ仕様35mmカメラであるPENTAX LXは、PENTAXらしく小型軽量でありながらプロの使用に耐えうる質の高さを実現するため、約8年に及ぶ開発の末誕生したフラッグシップ機です。
同時期に発売されたNikon F3とCanonNewF-1とは常に比べられられてきたLXではありますが、その性能や操作性の質の高さから2001年までの約20年間という長期にわたって販売されプロだけでなく多くのユーザーを虜にしました。
PENTAXを開発した旭光学が創立60周年を記念して作られたカメラだったため、名前はローマ数字で60を意味する「LX」が使われました。80年代は防塵防滴に関しては他社は対策を始めた時代だったため、防塵防滴を備えたLXの登場は業界に衝撃を走らせ、現代の防塵防滴技術の礎となりました。
2.質の高い性能と多彩なアクセサリー
シャッターは軽くて丈夫なチタン製横走りを採用し、機械式と電子式のハイブリットシャッターが採用され、決定的瞬間を逃さず美しく捉えてくれるようになっています。
また、LXの特徴の一つにIDMシステムというダイレクト測光があります。これはレンズを通った光とシャッター幕で測光する技術で、光の変化に素早く対応できるようになり高い精度で自動露出を制御できるようになりました。
さらに、LXはアクセサリーも充実していて、ファインダーは8種類と自分の使いやすいスタイルに合わせて色々交換できます。それ以外にもシャッターボタンなど各部カスタマイズできるようになっています。
3.中古価格
オンラインショップでは、大体20,000円から50,000円の間の価格で販売されています。状態の良いもので80,000円台のものもありますので、根気強く自分の予算に見合ったものを探してみると良いかと思います。少し前までは、初期・前期・後期と製造時期によって価格が変わっていましたが、現在は製造時期に関わらずカメラの状態によって値段が大きく変わります。前期・後期ついての詳細は後ほどご紹介いたします。
また、LXは節々に限定モデルを発売しており、ゴールド、チタン、リミテッド、2000の4種類がありますが、これらはコレクター価格で取引されているため価格が跳ね上がります。
PENTAX LXを楽しむなら
防塵防滴・プロ仕様に作られたLXだからこそ、どんなところへも持って出かけて楽しんでいただきたいです。プロ仕様機としては珍しく570gと小型で軽量なボディなので、カバンに入れての持ち運びも簡単です。
そして、せっかく買ったカメラが汚れてしまうなどという心配をせずに、小雨の降る中でアジサイを撮ったり、砂浜で家族や友達と一緒にはしゃぎながらシャッターを切ったりと自分も目いっぱい楽しみながら写真を撮ることをおすすめします。
作例紹介
前期型と後期型
LXには製造時期によって、初期型、前期型、後期型の3つに分けられます。基本的な機能に変わりはありませんが、改良が重ねられた後期型が一番性能の信頼性が高く、中古市場でも人気です。
簡単な見分け方は、シャッターボタンの横にガードがあるもの、シャッター幕のドットパターンが細かいものは後期型と判別します。そして、裏蓋を開けてフィルム押さえの脇にローラーが付いていなければ初期型です。部品の在庫の関係で後期型のみ修理可能な事が多いので、不安な方は後期型の購入をおすすめします。
ユーザーレビュー
一度手に入れるとなかなか手放さない人が多いせいか、最近は状態の良いものが中古として売り出されることが少なく探すのが大変という意見が見られました。
他には、完成された性能と心地よい感触を評価する声が多く、少し重い巻き上げと乾いたシャッター音がフィルムカメラを使っているという気持ちを高めてくれるという方が多く見られました。また、ファインダーの視野が広いので、見やすく気持ちが良いという方も多かったです。
まとめ
PENTAX LXは小型軽量・防塵防滴・高い自動露出制御・豊富なアクセサリーを備え、PENTAX初となるプロ仕様35mmフィルムカメラとして、旭光学創立60周年の節目に発売されました。近年再注目されているため、状態の良い中古が少なくなってきていますが、20,000円台から購入することが可能です。
質の高い性能が人気の理由でもありますが、その心地よい操作性に虜になるユーザーも少なくありません。ぜひ、PENTAX LXを手にプロのフィルム写真の世界を体験してみてはいかがでしょうか。
PENTAX LX / SMC PENTAX 50mm F1.2
PENTAX LX / SMC PENTAX 50mm F1.2
PENTAX LX / SMC PENTAX 50mm F1.2
PENTAX LX / SMC PENTAX 50mm F1.2
LYRIPAPAさんのストーリー
レンズマウント | |
---|---|
型式 | 35mmフォーカルプレーンシャッター式一眼レフ |
レンズマウント | PENTAX Kマウント |
ファインダー | |
視野率 | |
倍率 | |
ミラー | |
露出制御 | |
測光方式 | TTL中央重点全面測光 |
測光範囲 | |
露出モード/撮影モード | マニュアル
|
ISO感度 | |
多重露光 | - |
シャッター | |
シャッター速度 | 1/2000〜125秒 |
巻き上げ・連写速度 | |
レリーズ機能 | |
セルフタイマー | ○ |
AF | |
AF方式 | |
測距点 | |
電源 | |
使用電池 | LR44x2またはSR44x2 |
サイズ・重量 | |
サイズ | 144.5 x 90.5 x 50mm |
重量 | 570g |
発売日 | |
発売日 | 1980年06月01日 |
製品情報
- カテゴリ
- フィルム一眼レフ
- メーカー
- PENTAX
- タイプ
- MF機(電子式シャッター)
- マウント
- PENTAX Kマウント
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PENTAX LX | PENTAX 645 | PENTAX Super A | PENTAX ME | PENTAX 67 | PENTAX 67II | |
価格 | 新品:1,320,000円〜 中古:12,783円〜 | 中古:12,480円〜 | 中古:16,696円〜 | 中古:3,190円〜 | 中古:66,800円〜 | 中古:303,110円〜 |
レンズマウント | PENTAX Kマウント | PENTAX 645マウント | その他 | PENTAX Kマウント | PENTAX 67マウント | PENTAX 67マウント |
露出モード | マニュアル 絞り優先AE | プログラムAE 絞り優先AE シャッター優先AE | プログラムAE/絞り優先AE/シャッター速度優先/マニュアル/TTLオートストロボ/外光オートストロボ | マニュアル | 絞り優先AE、マニュアル | |
シャッター速度 | 1/2000〜125秒 | 1/1000〜15秒 | 1/2000〜15秒 | 1/1000〜8秒 | 1/1000〜1秒 | 1/1000〜30秒 |
重量 | 570g | 1,320g | 490g | 460g | 1,290g | 1,660g |
発売年 | 1980年 | 1984年 | 1983年 | 1976年 | 1969年 | 1998年 |
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PENTAX LX | Nikon EM | Nikon FE10 | Nikon FA | OLYMPUS OM-4 / OM-4Ti | CONTAX RTS / RTS II / RTS III | MINOLTA X-700 | |
価格 | 新品:1,320,000円〜 中古:12,783円〜 | 新品:6,500円〜 中古:10,000円〜 | 中古:9,980円〜 | 中古:16,000円〜 | 中古:9,240円〜 | 中古:8,980円〜 | 中古:8,132円〜 |
レンズマウント | PENTAX Kマウント | Nikon Fマウント | Nikon Fマウント | Nikon Fマウント | OMマウント | Yashica/CONTAXマウント | Minolta SR/MC/MDマウント |
露出モード | マニュアル 絞り優先AE | 絞り優先AE | 絞り優先AE、マニュアル | プログラムAE、シャッター速度優先AE、絞り優先AE、マニュアル | 絞り優先AE | 絞り優先AE マニュアル | 絞り優先AE プログラムAE マニュアル |
シャッター速度 | 1/2000〜125秒 | 1/1000〜1秒 | 1/2000〜1秒 | 1/4000〜8秒 | 1/2000〜1秒 | 1/2000〜4秒 | 1/1000〜4秒 |
重量 | 570g | 460g | 400g | 625g | 540g | ||
発売年 | 1980年 | 1980年 | 1997年 | 1983年 | 1984年 | 1975年 | 1981年 |
35㎜フィルムカメラは最初に買ったNikon FE2をはじめ、Nikon FM3A、Pentax LXの3台を、装填するフィルムの種類を変えて使い分けしています。全部マニュアルフォーカスのカメラなのですが、35㎜の場合は露出を計る手間をなくしてなるべく機敏良く撮りたいので、露出計内蔵の絞り優先AEができるものにしています