Nikon D5

Nikon D5

オリンピックイヤーと共に進化を続けるNikon D1桁シリーズもしかしたら東京オリンピック前に発表されるD6にはサプライズはないかもしれない。そう思ってしまうくらい、D5は完成度の高いカメラです。

デジタル一眼レフカメラ / Nikon / プロ
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Nikon D1桁シリーズとは


NikonのカメララインナップはCanonの1→5→6→7→80のように数字が若いほど上位機種という形にはなっておらず、D1桁シリーズがフラッグシップ機、次にハイアマチュア向けのD3桁シリーズ、その次にアマチュア向けのD4桁シリーズとなっています。

過去にはD2桁シリーズがDXフォーマット・APS-Cサイズとなっていたこともあり、桁数とモデルのランクがリンクしていないため、Nikonユーザーでない人には若干わかりにくいかもしれません。ただフラッグシップ機であるD1桁シリーズは別格なので、他社一眼レフユーザーにも認知度が高いことでしょう。
 
そんなNikon D1桁シリーズですが、シドニーオリンピック前年の1999年にD1が発表され、Nikonデジタル一眼レフフラッグシップ機の歴史がスタートしました。D1の画素数は266万画素、シドニーオリンピックでのデジタルカメラシェアは35%程度でした。それから16年、リオオリンピック同年に発表されたD5は2082万画素で、ほぼ全てのカメラマンがデジタルカメラを使用する時代に。
 
Nikon D1桁シリーズはオリンピック毎にモデルチェンジをしていますが、D3やD4はその間にもD3S、D4Sといったマイナーチェンジを行っています。デジタル一眼レフが急速に進化する過程で、4年のスパンでは時代の変化に取り残されてしまうということから、アップデートが入ったのではないかと考えられます。

しかしD5はアップデートされることなく東京オリンピックを迎えようとしており、これはD5がいかに完成度の高いカメラであるかということの証明であると言えます。

Nikon D5


Nikon D5

スポーツ撮影ではAFも連写も、撮影者の言い訳を許さない性能


デジタルカメラの完成形Nikon D5。Canon EOS-1D X MarkIIとの比較


Nikon D5のスペックを見ていく上で、ライバルとなるCanon EOS-1D X MarkIIとの比較は欠かせません。

互いを比較しながらスペックを見ていきましょう。画素数は両者同じ2000万画素クラス。大きく差が出てくるのがISO感度で、D5は常用ISO102400と、1D X MarkIIを大きく引き離しています。この高感度センサーによって、AF測距も1D X MarkIIより1段暗い-4EVまで可能となっています。

Nikon D5

ずば抜けた暗所耐性。夜景撮影はノイズを気にすることなく撮影可能

AF測距点もカタログの数字上5Dの方が多くなっていますが、これはカバーする測距範囲的には大差ないと言えます。連写速度はAF追従でD5が12コマ/秒、1D X MarkIIが14コマ/秒と1D X MarkIIが2コマリードしていますが、12コマもあればスポーツ撮影でも決定機を逃すということはほとんどないでしょう。

Nikon D5
AF速度と高速連写は航空祭の撮影で大きな武器となります

ここまで比較してきましたが、Nikon D5もCanon EOS-1D X MarkIIもフラッグシップ機として両社の技術を集結させているだけに、かなり高いレベルで拮抗していますね。ISO感度も数字的には大きな差がありますが、1段階の差であり、数字ほどは大きな差はありません。
 
ただ、この両者を大きく分けたのがバッテリーライフです。1D X MarkIIが一回の充電で1210枚撮影可能であるのに対して、D5は3780枚という驚異の数字となっています。これはカタログスペックでの比較で、実際には1D X MarkIIは2000枚以上撮影できますが、それでもD5の枚数は驚異的といえます。バッテリー容量には大差ないので、D5の節電性能が高いということになりますね。1D X MarkIIでも十分撮影できるので通常の撮影では問題なさそうですが、電源が限られる環境や、バッテリー交換しにくい環境での撮影では使い勝手が大きく変わってきそうです。

Nikon D5

夜間の飛行機撮影ではISO感度・暗所AF・AF精度・追従性を考えると、D5以外の選択肢は考えられない


画素数は十分か?高画素機D850との比較


2000万という画素数は今やAPS-Cのエントリー機でも採用されている画素数で、ハイエンドモデルとしてはちょっと物足りない気もしますが、これは妥当なのでしょうか。

実際にNikonはD5発売から1年半後に4000万画素超えの高画素機D850を発売し、かなりの人気機種となっています。2000万画素が写真においてどのような数字であるかというと、プロカメラマンの撮影した写真は雑誌や新聞に掲載されますが、2000万画素の写真を雑誌に印刷する場合、最大でA3までの大きさに対応でき、新聞の場合は紙の質が落ちるため、最大でA1までとなっています。2000万画素あれば大抵の紙媒体に対応できるということになります。
 
更に大きな紙に印刷したいという場合、更に大きな画素数が必要かと思われるかもしれませんが、大きなポスターなどの印刷物は近づいて見ることはないので、画像は荒くして印刷します。画質を落とさずに大きなポスターを作ろうとすると、編集するパソコンへの負荷が大きくなり出力できなくなることもあるからです。このように実用面を考えても2000万画素は十分な画素数となります。

Nikon D5

白飛び無くカリフラワーの粒を写しているのは流石の描画力

もちろんD850の様に大きな画素数があった方がトリミングの自由度が上がり、更に大きな印刷が可能になります。しかしD850はRAWで撮影すると1枚で100MBものデータ量になるため、前述の様に画像データが大きすぎて扱い辛く、また画像が高精細なため、微妙なブレやレンズの性能限界による粗がかえって目立ってしまうというデメリットもあります。
 
更にNikon D800系の高画素機では、画素数が大きすぎるが故にシャッター機構の振動などによるカメラブレが目立つということがありました。そもそもイメージセンサーの大きさが変わらないのに画素数が増えるということは、1つ1つの画素に当たる光が小さくなるということで、画素数的には上限に近づいているということも言われています。

カメラブレに関してはD850でかなり改善されたとしていますが、同条件で撮影した場合は、D5で撮影する場合よりもシャッタースピードを上げて微ブレに対応する必要があったりもします。そういったメリット・デメリットから出された最適解がD5においては2000万画素ということなのです。
 
奇しくもCanon 1D X MarkIIも似たような画素数に落ち着いていて、それより大きな画素数となるとCanonは5D、NikonはD850に任せるという形になっています。デジカメ黎明期は画素数が評価を分けるポイントでしたが、今後は画素数とのバランスが重要な時代に突入したということがいえますね。
 
D5とD850を比較した場合、単純に高画素で価格も安いD850を選ぶのではなく、撮影目的やスタイルからバランスのとれた方を選ぶとよいでしょう。


Nikonの堅牢性


Nikon D1桁シリーズを語る上で忘れてはならないのはその堅牢性です。

「今度、砂漠と南極に行くんだけど、一眼レフはどれが良い?」なんて質問を受けたら、「Nikon D5」と即答します。もし単純に「海外旅行」であれば、Canonのサービス体制や取り扱い店舗の多さを考えてそちらを勧める可能性もありますが、未開の地であれば断然Nikonであり、D5です。
 
Nikonカメラの信頼性は高く、それはあのNASAでも採用されるほど。 その中でもD1桁シリーズは堅牢性が高く、D3が火炙りや氷漬けにされた動画は特に有名で、D5もまたユーザーオリジナルのエクストリーム耐久テストをいくつもクリアした様子が動画になっています。

そもそも、プロのカメラマンはあまりカメラを大切にしません。もちろん輸送時や保管時は大切に扱いますが、撮影時は画作りが最優先でありカメラは二の次で、水を被ろうが砂を被ろうが撮影は続行されます。そんなプロカメラマンの要求に応える頑丈さを実現しているのがD5なのです。
 
もちろんD850も高い堅牢性がありますが、バッテリーグリップまで一体となっていて高い防塵防滴性を誇るD5には一歩劣ります。バッテリーグリップの後付けはどうしても接続部にストレスが集まるので、アウトドア撮影が多い人にとっては一体型のD5が信頼性において勝るといえます。


D5に装着したいレンズ


D5に装着したいレンズはやはり望遠でしょう。連写速度と常用ISO感度の高さを考えると、望遠レンズでISO感度を気にせずシャッタースピードを上げて連写したくなります。また、夜間のネイチャー撮影でもISO感度を上げて、人間の目では捉えられないような自然を撮影してみたくなりますね。

Nikon D5

ISO 25600でも問題なく撮影できるのは大きな強み

・AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR

AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VRは大きく、重たいレンズですが、D5自体も同様なので、今更レンズの大きさが気になることはないでしょう。

このレンズにはテレコンが内蔵されており、焦点距離は最長で560mmまで延伸できますが、その場合、最大開放F4では撮影できません。しかしD5ならばISO感度が広いので、多少絞っても暗さを感じることはありません。また、テレコンを入れなければかなり明るいレンズなので、D5の高ISOと組み合わせれば、今までにない写真が撮れることは間違いないでしょう。

本体とレンズを合わせるとかなりの予算が必要となりますが、唯一無二の写真を撮るためには必要な出費ともいえます。


ネット上のレビュー


ポジティブレビュー

  • 大きいボディに小さい手でも、持ちにくいとか操作しにくいということはない
  • タッチパネルが意外と便利ということに気づいた
  • 高感度撮影では他社カメラの追随を許さない画質
  • デジタル一眼レフの完成形と思えるほどの出来
  • ボタンイルミネーションなど、細部まで使い勝手よく設計されている

フラッグシップ機ということもあり、機能面では文句なしの評価となっています。
縦グリップも標準装備の大きなボディですが、小さな手でも扱いやすいデザインというのは流石Nikonというところです。

ネガティブレビュー

  • 背面液晶はバリアングルとはいかないまでも、チルトは欲しかった
  • やっぱり重たい
  • ボタンが多すぎて慣れるまで大変
  • 画素数はもう少し欲しい
  • 思ったよりも中古買取価格が低く、資産としては…

ネガティブなレビューはほとんどありませんが、写真とは関係ないところではいくつか見受けられました。画素数に不満な意見もいくつかあります。
画素数に関しては、D6でどうなるかが注目のポイントです。



まとめ


オリンピックの歴史とは切っても切れないNikonカメラの歴史。

1959年にはじめて一眼レフを発売したNikonですが、国内での一眼レフカメラのシェアは、1964年の東京オリンピック前まで伸び悩んでいました。しかし、東京オリンピック前年のプレ五輪で、海外記者が使うNikon一眼レフの性能に衝撃を受けたカメラマンが続出し、東京オリンピックのカメラマン席はNikon一眼レフで埋め尽くされることに。

それをきっかけに一眼レフカメラのシェアを伸ばしたのです。そこから半世紀が経過した2020年東京オリンピック。D6のスペックも気になるところですが、既にデジタル一眼レフとして完成の域にあるといえるD5を、2大会連続で使うというカメラマンも少なくはないと考えられます。

そんなデジタルカメラの進化の終着点ともいえるカメラ、それがNikon D5なのです。
レンズマウント
レンズマウントNikon Fマウント
撮像素子
センサーサイズフルサイズ(35.9×23.9mm)
有効画素数2,082万画素
ダスト低減機能
映像エンジンEXPEED 5
画像記録
記録媒体

XQD-Type:XQDカード
CF-Type:CFカード

スロット数

ダブルスロット
XQD-Type:XQDカードx2
CF-Type:CFカードx2

記録画素数

・撮像範囲[FX(36×24)1.0×]の場合:
5568×3712ピクセル(サイズL)
4176×2784ピクセル(サイズM)
2784×1856ピクセル(サイズS)

画像ファイル

JPEG/RAW/TIFF

動画
4K対応
記録サイズ

3840×2160(4K UHD):30p
1920×1080:60p
1280×720:60p
1920×1080 クロップ:60p

記録形式

MOV

ライブビュー
フォーカスTTL位相差検出方式
シャッター
シャッター速度1/8000~30秒
連続撮影速度最高約12.0コマ/秒
露出制御
測光方式/測光分割数TTL開放測光方式
ISO感度100〜102,400
AF
測距点最大153点
ファインダー
視野率100%
倍率約0.72倍
ストロボ
内蔵ストロボ-
液晶モニター
サイズ3.2インチ 236万ドット
可動式
I/F
インターフェース

microUSB3.0、miniHDMI

無線LAN
Wi-Fi機能-
ネットワーク
NFC-
Bluetooth-
防塵・防滴
防塵・防滴
手ブレ
手ブレ補正機構-
GPS
GPS-
電源
撮影可能枚数(ファインダー)

3780コマ

撮影可能枚数(ライブビュー)

動画撮影可能時間

USB充電-
使用電池Li-ionリチャージャブルバッテリーEN-EL18b
サイズ・重量
サイズ160×158.5×92mm
重量1,235g
発売日
発売日2016年03月26日