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MIR-1B 37mm F2.8

MIR-1B 37mm F2.8

M42マウント
1954/01/01発売

突然ですが、ロングセラーレンズと聞かれて、どのようなレンズが浮かびますか?回答は様々と寄せられるでしょうが、多くの方はNikon AI Nikkor 50mm f/1.4Sを挙げられるのではと思います。AI Nikkor 50mm f/1.4Sは1981年の発売から2020年現在まで、40年近くに渡ってNikonのレンズラインナップの一角を占め続ける優秀なレンズですが、オールドレンズの中にはそれを超える50年間も基本設計のまま製造され続けたレンズが存在します。社会主義経済市場下での登場という点や、大きなモデルチェンジや製造母体の変更も受けていますので、Nikkorとは一線を引いた上でのロングセラーとすべきですが、その自身の歴史の間には「万国博覧会グランプリ受賞」という栄誉にも輝いています。今回は50年という歴史と37mmという焦点距離が特徴の「MIR-1B 37mmF2.8」を取り上げ、その魅力に迫ります。

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1954年から2004年までの50年間製造され続けたロシアレンズ

ZenitB/MIR-1B37mmF2.8
ZenitB/MIR-1B37mmF2.8出典: flickr(@ Gundars)
FujifilmSP-2000/MIR-1B37mmF2.8
FujifilmSP-2000/MIR-1B37mmF2.8出典: flickr(@ karl sinfield)
SONYα6300ILCE-6300/MIR-1B37mmF2.8
SONYα6300ILCE-6300/MIR-1B37mmF2.8出典: flickr(@ audeav)

1.MIR-1Bについて

1-a  MIR-1の誕生

MIR-1Bの前身モデルであるMIR-1は1954年にソビエト連邦の光学工場の一つであるGOIにより開発されました。少し余談ですが、GOIはその後LOOMP(レニングラード光学器械工業企業体連合)の一員という形態を経てLOMO(レニングラード光学器械連合)となり、有名なコンパクトカメラである「LC-A」を1983年に発売しています。

5群6枚のレンズ構成を持つMIR-1は、同じく5群6枚のCarl Zeiss Jena Flektogon 35mm F2.8をベースに設計された為、一般には「Flektogonコピー」等と呼ばれますが、構成されるレンズ個々の曲率には明らかな差異が存在します。しかし、ZENITの製造元であるKMZ公開の資料にはFlektogonの光学設計に基づいて開発されたという内容の記述が見られ、少なくともFlektogonを参考として設計されたと言えるでしょう。

一方、MIR-1は登場から4年後、1958年にベルギーのブリュッセルで開かれた「EXPO1958」に於いて、「Руссар МР-2」「Таир-3」「Таир-11」「МТО-500」「МТО-1000」というレンズと共に「グランプリ受賞」という栄誉が与えられましたが、このグランプリ受賞に関するKMZの資料には「国内設計のオリジナル交換レンズ」として受賞した旨が記されています。

「オリジナルかコピーか」。戦後期のソ連レンズには必ずと言って良いほど付いて回る論点ですが、ここではこれ以上の判断は避け、ユーザーや当記事の読者の方にその判断を委ねたいと思います。

1-b MIR-1からMIR-1Bへ

GOIにより開発されたMIR-1ですが、1964年にはZOMZ(ザゴルスク光学機械工場)へ生産が移管され、更に1992年にはVOMZ(ヴォログダ光学機械工場)へと移管されます。このVOMZ製モデルから名称をMIR-1Bと改めました。

これを境としてMIR-1を前期型、MIR-1Bを後期型とする事が出来ますが、変更点は鏡筒の材質やデザイン面が主でMIR-1Bの光学系はMIR-1から変更されていません。

この変更時にMIR-1では200gほどだった重量がMIR-1Bでは185gにまで軽量化されました。

また、オリジナルとされるCarl Zeiss Jenaの Flektogonは、その進化過程で発売当初の開放F値はF2.8からF2.4へ変更され、レンズのマルチコート化も図られましたが、MIR-1は後継のMIR-1Bに於いても開放F値は2.8のまま変更されず、マルチコートも施され無いまま2004年まで製造されました。

1-  c “MIR-1B”の名称に関する「噂」について

ネット上で“MIR-1B”と検索すると”MIR-1V“や” MIR-1Sh“という記述や、キリル文字で表記された”Мир-1В“、“Мир-1Ш”のレンズ画像等も見つかります。これらのMIR-1B及びその他の表記に関して、少し気になる「噂」が存在しますので、簡単に紹介しておきたいと思います。

その噂とは、「VOMZ製MIR-1には輸出モデルと(ソ連)国内モデルが存在し、英字表記は輸出モデル、キリル文字表記は国内モデルとなる。国内モデルは輸出モデルに比べて品質が劣る」といった内容です。表記に沿って各モデルを整理すると

MIR-1B         輸出モデル

Мир-1В     国内モデル

Мир-1Ш     国内モデル(一説には教育機関支給用)

となるでしょう。

気になるのはMIR-1VとMIR-1Shの名称を持つモデルですが、キリル文字の「V」は英字の「B」に、同様に「Ш」の文字は「Sh」と変換されますので、MIR-1VはМир-1Вと、MIR-1ShはМир-1Шの別表記と扱っても差し支えありません。

しかし、輸出モデルと国内モデルにはレンズ正面銘板以外には特筆するべき違いは見られず、MIR-1Vでの撮影とされている作例を見てもしっかりと撮れている作品が多いため、検証にまでは至らないあくまでも「噂」に過ぎないのではというのが正直なところです。

しかし、ネット上では差異を強く主張する意見も一定数存在する模様で、当記事ではMIR-1Bに関する様々な意見の紹介例と位置づけ、これ以上の考察は避けたいと思います。

1-  d37mmという焦点距離

MIR-1Bの「37mm」という焦点距離、何やら“変な”焦点距離のように感じますよね。

しかし、他のカメラメーカーまで視野を広げるとPENTAXのSMC PENTAX 30mmF2.8(28mmと35mmもラインアップ)やNikonのAi Zoom Nikkor 43-86mm F3.5 等、“変な”焦点距離を持つレンズは意外と存在しています。

また、“変な”焦点距離では無いレンズでも、実測値は違うといった場合も多く、MIR-1Bの場合「37mmと言う事は、35mmに比べて…」等と厳密に捉えるのでは無く、「ほぼ35mmの準広角レンズ」と同様の使い方が出来ると考えて問題無いでしょう。

描写

1954年という基本設計の古さと、現代レンズではほぼ見当たらないモノコートレンズで有る点は考慮すべきですが、オールドレンズ感を残しつつ、しっかりとした描写が得られるレンズです。時には大きなゴーストやフレアも発生しますが、広角用として発売されている汎用フードでも使いやすい焦点距離なので、作品の仕上がりイメージに沿って一工夫すると思いがけない描写を示してくれる一本です。

CanonEOSKissX4(EOS550D)/MIR-137mmF2.8
CanonEOSKissX4(EOS550D)/MIR-137mmF2.8出典: flickr(@ Valen)

大胆にゴーストを活かした作例

絞り羽根も10枚と多めの構成となっておりますので、1~2絞り絞って使っても、角張ったボケとはなり難い点もMIR-1Bの魅力の一つと言えるでしょう。

Sonyα9ILCE-9/MIR-137mmF2.8
Sonyα9ILCE-9/MIR-137mmF2.8出典: flickr(@ Mike Maguire)

一絞り絞ったF3.5での作例。

Sonyα6300ILCE-6300/MIR-1B37mmF2.8
Sonyα6300ILCE-6300/MIR-1B37mmF2.8出典: flickr(@ audeav)

「前ピン」「後ピン」ともに自然な感じでボケており、レンズの基本性能の高さが感じられる

ネットユーザーの声

Flektogonの血統を感じさせてくれる描写に満足されているレビューが多く、安定した人気が感じられます。以前は「安いのに良く写る」といった声が多かったのですが、現在は相応の値付けとなっている事もあり、価格に対しての性能という視点からの意見では、少し厳しいレビューも見られました。

現在のMIR-1Bの相場では、確かに他メーカーのMFオールドレンズも視野に入りますので致し方ない部分も有りますが、「レトロフォーカス型の35mmで絞り羽根が10枚のレンズ」と条件を絞ると競合するレンズは少なくなり、価格面でもまだまだMIR-1Bの優位性は揺らぎませんので、この辺りをユーザーがどう捉えるかで評価は分かれるのでは無いでしょうか。

中古市場

近年まで生産されていたことも有り、以前は10,000円以下で良質の個体が手に入る格安レンズといった声も聞かれましたが、ここ数年、実勢価格は上昇気味です。オークションでは比較的安めの価格設定からの出品も見られますが、専門店では20,000円近くのプライシングが多い模様です。

MIR-1Bに限った話では無いですが、低価格の時期に欲しいと思ったユーザーに行き渡った後、市場での流動性は鈍化に転じ、それに応じて価格は上昇すると考えられますので、購入を検討されている方は、オークションや目当ての個体の在庫を注意深く見守る事が必要でしょう。

作例紹介

PentaxK-50/MIR-1SH37mmF2.8
PentaxK-50/MIR-1SH37mmF2.8出典: flickr(@ AH AP)
Sonyα230DSLR-A230/MIR-1V37mmF2.8
Sonyα230DSLR-A230/MIR-1V37mmF2.8出典: flickr(@ Jaroslav A. Polák)
PentaxK-50/MIR-1SH37mmF2.8
PentaxK-50/MIR-1SH37mmF2.8出典: flickr(@ AH AP)

まとめ

前身のMIR-1から数えて約半世紀もの間、生産され続けたMIR-1B。残念ながら2004年に製造終了となり、その歴史が閉じられてしまいました。

37mmでF2.8という開放F値やモノコートレンズで有った点など、確かに古さを感じるスペックでは有りましたが、普及価格帯のレンズにも関わらずFlektogonに由来する無理のない設計や、10枚絞りが採用され続けたと言う点では、特異とも呼べる存在だったのでは無いでしょうか。

「気軽に使える…」と言うにはやや値が上がってきている現状ですが、気軽に使ってもしっかりとした描写を返してくれるスペックをMIR-1Bというレンズは備えている事は、間違いないと思います。

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焦点距離37mm(公表実焦点距離37.38mm)55mm58mm52 mm(52.48 mm)
F値F2.8〜16.0F2.0〜16.0F2.0〜16.0F3.5〜16.0
発売日1954/01/011963/01/011936/01/011974/01/01
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