PENTAX SPF

PENTAX SPF

世界的ベストセラーとなったPENTAX SPの改良版として1973年に登場したPENTAX SPF。デジタル一眼レフのように使える開放測光が搭載されていることやフィルムカメラ初心者にも使いやすいということで、Instagramを中心に人気の機種です。そんなPENTAX SPFの特徴や中古価格、作例をご紹介いたします。

フィルム一眼レフ / PENTAX / MF機(機械式シャッター)
中古:
7,000円〜(6)

世界的ベストセラーPENTAX SPの改良版


PENTAX SPFの外観
出典:flickr(@ Clive Richardson)

PENTAX SPF / SMC Takumar 50mm F1.4
出典:flickr(@ Sai Mr.)

PENTAX SPF / SMC Takumar 50mm F1.4
出典:flickr(@ Sai Mr.)

PENTAX SPF / SMC Takumar 50mm F1.4
出典:flickr(@ Sai Mr.)

PENTAX SPF / SMC Takumar 50mm F1.4
出典:flickr(@ Sai Mr.)

世界で400万台というベストセラーとなったPENTAX SPは一時世界的に品薄になり、来日したビートルズが日本で買っていったという逸話も残るほどの伝説的カメラです。

丈夫でいて機動力もあり、何よりもTTL露出計をカメラに内蔵した初のモデルという事で人気を博しました。SP発売後も改良が重ねられ、いくつかの派生モデルが誕生し、1973年SP改良版モデルの一つとしてSPFが発売されました。


前機種PENTAX SPとの違い

 
ボディのデザインとしては、上部にホットシューと呼ばれるフラッシュなどを外付けするための機構が追加された以外にあまり違いはありません。
 
SPとSPFの一番の大きな違いは、SPFは開放測光に対応したということです。開放測光は現代のデジタル一眼レフカメラに使われている機構で、測光時に絞りを調節してもファインダーが暗くせずに露出を測ってくれます。当時開放測光と絞り込み測光ではどちらが優れているのかという議論がなされていましたが、その後のカメラの進化では、開放測光が当たり前になっています。
 
開放測光は、レンズ側から絞り値をボディに伝える必要があるため、PENTAXはそれまでのM42マウントにそのための機能を加えたSMC(Super Multi Coated)Takumarというレンズ群にモデルチェンジしています。そのため、開放測光はSMC Takumarレンズでのみ使える機構なので、レンズを選ぶ際は注意が必要です。


使い方と露出計

 
使い方は基本的なマニュアルカメラと同じです。フィルムを装填して、シャッタースピードダイヤルのASAと書かれた窓の中の数字を、装填したフィルムのISO感度の数字に設定します。その後ファインダー内の右側の露出計のバーの位置を確認して、シャッタースピードやレンズの絞りを調整します。
 
調整が終わったら、レンズのリングを回してピントを調整してシャッターを押します。一枚撮るごとにフィルムを巻き上げて、最後まで撮り終えたらボディの底にあるボタンを押してフィルムを巻き上げ、取り出します。
 
露出計はレンズキャップを外すと自動でONになるので、キャップを外した状態のままにすると電池がどんどん減っていってしまうので、長時間撮影しない時はキャップを必ず閉めましょう。

 

中古市場

 
ボディはシルバーとブラックがありますが、カラーよりもボディの状態によって価格が大きく変わる傾向にあります。オンラインショップではボディのみの場合は10,000円前後、レンズセットで10,000円から40,000円の間で販売されています。

まれに、「PENTAX SPOTMATIC F」と記載されているものもありますが、SPの部分を省略せずに明記しているだけでSPFと同じカメラです。

70年代のカメラなので劣化していることが多いので、多少高くてもカメラ専門店でオーバーホールされた個体を選ぶことをおすすめします。また、SPFにはMR-9という水銀電池が必要なのですが、現在水銀電池は製造中止になっているので、MR-9用の電池アダプターも一緒に購入するようにしましょう。


PENTAX SPFを楽しむなら


測光方式の優れたカメラなので、ぜひ露出計が正常に動く個体を購入して撮影を楽しんでみてください。

露出値がアナログなバーで表示されるので、デジタル的な表記よりも微妙な露出の傾きを知ることができます。なので、少しだけ露出オーバーにしてふんわりした雰囲気に仕上げたい時や、露出を若干マイナスに傾けてフィルムっぽい粒子感を強くしたりと微調整が簡単にできるので、ぜひフル活用して楽しんでみてください。


作例紹介


PENTAX SPF / SMC Takumar 50mm F1.4
出典:flickr(@ Sai Mr.)
逆光を上手に利用した作品。ふんわりした雰囲気とフィルムの粒子感の組み合わせが素晴らしいです。

PENTAX SPF / SMC Takumar 50mm F1.4
出典:flickr(@ Sai Mr.)
被写体と背景との境界線がうやむやで幻想的な一枚。露出をオーバー気味にするとこういった仕上がりも楽しめます。

PENTAX SPF / SMC Takumar 28mm F3.5
出典:flickr(@ daita saru)
長時間露光したグラデーションの美しい作品。SPFはシャッターを開いたままにできるので、星空や夜景などの長時間露光撮影にも可能です。

PENTAX SPF
出典:flickr(@ blgrssby)
シャープでありながらどこか柔らかさも感じます。

PENTAX SPF / SMC Takumar 55mm F1.8
出典:flickr(@ Thales Protázio)
ピントが絞ってあるので、ボケも大きく広々とした印象に仕上がっています。


愛用者のコメント


ストーリー:「一枚一枚、気持ちを込めて。 フィルムで日常を愛おしい瞬間に変えていく」にてPENTAX SPFの魅力について語っていただいたmaiさんのコメントをご紹介します。

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PENTAXはこの人みたいな写真撮りたい!って思った方が使っていたものを真似しました。あと初心者入門機にピッタリというのを見てこれだ!となりました。操作もわかりやすいですし、写りも素敵なところが魅力かなと思います。
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PENTAX SPF / Super-Takumar 55mm F1.8
出典:instagram(@mai_camera_a)

PENTAX SPF / Super-Takumar 55mm F1.8
出典:instagram(@mai_camera_a)

PENTAX SPF / Super-Takumar 55mm F1.8
出典:instagram(@mai_camera_a)


ネット上のユーザーレビュー


露出計が故障していたという方が多かったです。カメラに慣れている方はそのまま使用してして、仕上がりがどうなるか楽しんでいる方も多かったです。またずっしり重く、動作音も小さくないのですが、そこが一眼レフカメラを使用しているという実感につながるという声も多かったです。
 

まとめ


世界的ベストセラーとなったSPの改良版として誕生したSPF。SPの良さはそのままに、開放測光などの新しい技術を搭載して1973年に発売されました。レンズキャップを外すと露出計が自動でONになる機構が搭載されており、SPよりも操作が簡単になっています。

中古価格は10,000円台からと安く、レンズもセットで販売されていることが多いので、フィルムカメラ初心者でも購入しやすいのもうれしいポイントです。メカニカルな動作音やずっしり堅牢なボディは、フィルム一眼レフで撮影しているという気分を盛り上げてくれます。

ぜひ、PENTAX SPFと共に、フィルムカメラの楽しさを体感してみてはいかがでしょうか。 
レンズマウント
型式

35mmフォーカルプレーンシャッター式一眼レフ

レンズマウントM42マウント
ファインダー
視野率
倍率約0.88倍
ミラー
露出制御
測光方式TTL開放測光方式
測光範囲

露出モード/撮影モード

ISO感度

多重露光-
シャッター
シャッター速度1/1000〜1秒
巻き上げ・連写速度
レリーズ機能
セルフタイマー-
AF
AF方式
測距点
電源
使用電池H-B水銀電池x1
サイズ・重量
サイズ143x93x91mm
重量894g
発売日
発売日1973年01月01日