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MINOLTA MC ROKKOR-PF 50mm F1.7
Minolta SR/MC/MDマウント
1966/01/01発売
これまで、当オールドレンズ解説のコーナーでは、国内のメーカーはもとより、東西ドイツのツアイスや、ソビエト連邦時代のレンズまで取り上げてきましたが、そのラインナップには一つの大きな「穴」が開いていました。意図的に編集を避けたのでは無いのですが、ロッコールの構造的な事情から、「デジカメ+オールドレンズ」といった楽しみ方に対するアプローチがやや遅れたことも有り、取り上げる機会が遅くなってしまいました。今回からは、その「穴」を埋めるべく、ミノルタの銘オールドレンズを紹介したいと思います。ミノルタオールドレンズの紹介編、まず一つ目のレンズはMC ROKKOR-PF 50mm F1.7です。
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緑のロッコールと呼ばれたミノルタオールドレンズ秀逸の一本
ミノルタのオールドレンズとデジカメ
導入部分にて「ロッコールの構造的な事情」と意味ありげに述べましたが、ミノルタのオールドレンズがオールドレンズブームに乗り遅れた最大の理由は、やはり、フランジバックの短さが影響しているのではとないでしょうか。
フランジバックとは、レンズの最後面からフィルム(撮影素子)面までの距離で、特に一眼レフの場合この距離間にファインダー用のリターンミラーを置く必要が有る事から、一定の距離が設けられているのですが、ミノルタMF機の場合、そのフランジバックが他社と比較して短かったのです。
このフランジバックが長い場合、マウントが違うレンズとカメラの橋渡しを担うアダプターも余裕を持って設計できるのですが、逆に元のカメラのフランジバックが短いレンズをフランジバックが長いカメラに装着しようとすると、カメラのフランジバックの差に加えてアダプターの長さまで加算され、レンズの持つ魅力を最大限に引き出す事が難しくなってしまいます。
その為、オールドロッコールはミラーレスカメラに取り付けて使われる事が多かったと思われますが、初期のミラーレス機には現在ほどパワーのあるカメラが少なかった上にアダプター自体も、ミラーレス機での使用を前提にしたとしても、ロッコール以外の他マウントと比較して薄型のアダプターが必要となり、その開発に時間を要する等々、環境が整わない時期が続きました。
現在では、薄型のアダプターやフルサイズにまで達する高性能なミラーレス機も登場していますが、デジカメ黎明期から現代までに費やした経年分に相応して、良質の個体が市場から減少する形となり、オールドレンズの代表格とも呼べる旭光学のタクマーに比較すると、取り上げられる機会自体が少なくなってしまったように感じられます。
しかし、それらの理由は決してロッコールを“使わない”という結論には結びつきません。むしろ、以前に比べてロッコールを“使える”環境が整った現在こそ、ロッコールの真価が発揮できる状況なのかも知れません。
次の章では、そんなロッコールの魅力に迫りたいと思います。
描写性能と「緑のロッコール」
ロッコールの特徴となるキーワードの一つに「緑のロッコール」というものがあります。
具体的には、オールドロッコールに施されているレンズコーティングによって反射する色が緑色に見える事からそう呼ばれるようになった模様です。
このロッコールに施されているコーティングは、アクロマチックコーティングと呼ばれる多層膜コーティングなのですが、この技術はレンズのカラー再現性能を向上させるミノルタの“売り”となる技術の一つでした。
コーティングの内容としては、“多層”とは言いつつも二層のコーティングで、後に登場する七層にも及ぶ旭光学のSMCコーティングから比べると少し貧弱に聞こえる気もします。
しかし、当時はまだまだシングルのモノコートレンズも多く、更に時代をさかのぼるとノンコーティングのレンズもそれなりに残っていた時代でした。また、他社のレンズコーティングではアンバー系のギラギラと反射するようなコーティングが行われていた時代に、この緑色のコーティングはユーザーの創作意欲すら沸き立たせてくれたのではと感じるほど美しいコーティングだったのです。
光学性能の評価にこのような書き手の感想を持ち出すのは不適切な切り口ですが、それでも書かずにいられない不思議な魅力を緑のロッコールは感じさせてくれます。
残念ながら、多くのレンズが経年変化でその美しさを失いつつあるのが実情かも知れませんが、保存状態の良い個体に出会ったら是非とも手に取ってみる事をお薦めします。
また、後になって産まれた技術と比較して「あの頃は…」と断じてしまうのは簡単ですが、オールドレンズの場合、そこで話を終えてしまうとレンズの真の魅力に辿り着けないままになってしまいます。
MC ROKKOR-PF 50mm F1.7に施されているアクロマチックコーティングをオールドレンズ的な視点で考えてみると、ややクラシカルな発色で落ち着いた感じのカラー撮影が楽しめるだけでは無く、逆光時等はその後のレンズコーティングが切り捨ててきたフレアも楽しめるレンズ奥の深い魅力を演出してくれます。
順光以外の条件を特に苦手としている訳ではない事が伺える作例。影の伸びる方向から、左側より日光が当たっている事が判るが、逆光の影響で画面が崩れているような感は伺えない。
背後の木々にうっすらとではあるが、オールドレンズを思わせるフレアが懸かっている点にも注目。
ユーザーレビュー
ロッコールの特徴であるクラシカルな色調を好意的に捉える声が多く聞かれます。
オールドレンズとしては、落ち着いた雰囲気ながらもコントラストはしっかりしているので、フィルムカメラで撮影しているユーザーの方は、入手を検討してみるのも一考です。
使用するフィルムや光源にも依りますが、2000年代以降の風景が1970年代の色調で再現された作品などが楽しめるのではないでしょうか。
被写体のオリジナルのカラーとの比較無しでは断言出来ない部分も有るが、いかにもな“フィルムの赤”を感じさせてくれる作例。
現代の景色を古い色調で再現される感覚を掴める作例。曇天の競馬場での撮影だが、実際の当地で見れる景色はもう少し鮮やかな感もあり、例えばこの作品が古いアルバムに収められていても違和感は少ないのではないだろうか。写っている競走馬やレース記録等から、2014年6月東京競馬場での撮影である事が推察できるが、一見すると昭和時代の一コマにも思える。
中古市場
オークションでは、2,000円前後の低価格帯から出品が見られますが、コンディションを考慮していくと、5,000円以上の出品が検討対象になるといった感じでしょうか。
専門店では、もう少し価格が上がる様子ですが、しっかりとした個体を入手する目的で予算を高めに設定するのであれば、試写やアフターサービスがしっかりした店舗で選びたいものです。
また、コンディションに拘って探す時間をかけるよりも、オークションで低単価の個体を入手し、思い切って分解清掃にチャレンジしてみるのも面白いかも知れません。
作例紹介
まとめ
ここまで、MC ROKKOR-PF 50mm F1.7の解説を進めてきましたが、如何だったでしょうか。
もし機会が有れば、フレアやゴーストで有名なスーパータクマ―シリーズと比較するのも面白いかも知れません。タクマー特有の自己主張を激しく押し出すようなフレアに比べると、ロッコールのそれは微妙な「含み」を持たせた独特な世界観を示してくれます。
MC ROKKOR-PF 50mm F1.7のカラーバランスはややクラシカルなイメージかも知れませんが、決して色再現性が弱いレンズでは在りません。
歴史的な経緯から、製品の自社開発力に長けたミノルタが生んだ銘レンズ、同時代のニッコールやタクマーとは違った描写に心ひかれる方は決して少なく無い筈です。
様々なレンズに触れる事によって、レンズ選びを焦点距離やボケ具合だけでは無く、例えば、「この風景にはロッコールのフレアを…」とか、「タクマーのゴーストを画面に取り込むと面白い絵が出来そう…」等と発想できるようになると、きっと写真を撮る事がもっと楽しくなるでしょう。
ただ、撮影時に機材が増えるのだけは困りもので、重くなるからこのレンズは置いて行こうとはならない事だけは願ってやみませんが…
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製品情報
カテゴリ | オールドレンズ |
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メーカー | MINOLTA |
タイプ | 標準 |
マウント | Minolta SR/MC/MDマウント |
関連製品
製品 | MINOLTA MC ROKKOR-PF 50mm F1.7 (本製品) | ||
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価格 | |||
焦点距離 | 50mm | 58mm | 50mm |
F値 | F1.7〜16.0 | F1.4〜16.0 | F1.4〜16.0 |
最短撮影距離 | 55.0cm | 60.0cm | 45.0cm |
絞り羽根枚数 | 6枚 | 6枚 | 6枚 |
重量 | 229g | 276g | 220g |
発売日 | 1966/01/01 | 1966/01/01 | 1977/01/01 |