Nikon Z 30

Nikon Z 30

Nikon、SONY、Canonが鎬を削るミラーレス市場で、今最も熱いのが動画分野かもしれません。フルミラでもスチール性能だけでなく、動画性能も大きく注目されるようになっています。そんな動画分野において、NikonはVlogなどの動画撮影に主眼をおいた新しいミラーレス一眼、Z 30を2022年に発売しました。Nikonが生み出した動画向け一眼はどの様なカメラとなっているのでしょうか。

ミラーレス一眼 / Nikon / ミドル
新品:
88,900円〜(103)
中古:
84,800円〜(10)

Nikonらしい動画機


近年注目されているのが、一眼カメラに対する動画機としてのニーズです。

ユーチューバーの多くが初期はスマホから撮影をはじめて、途中から一眼カメラを使った撮影に切り替えています。スマホには手軽さという大きなメリットがありますが、画質や長時間録画など撮影のクオリティをあげるには一眼カメラが次なる選択肢となります。

やはりセンサーサイズの大きな一眼カメラで撮影された映像は暗い部分から明るい部分まで階調豊かに撮影可能で、レンズを交換して様々な画角で撮影できることからスマホカメラでは出来ない映像表現が可能となります。

Nikonはそんなニーズに対応して、Z 30というVlog撮影に適したミラーレス一眼を発売しました。

Z fcと同じ2088万画素のAPS-Cセンサーを搭載したZマウントカメラで、従来のZシリーズから動画撮影向けにブラッシュアップされたカメラとなっています。

パッと見の印象としては、Z 50から電子ビューファインダー、EVFがスパッとカットされた様な外観となっていますが、細部を見ると、グリップはZ 50よりもより深く、握りやすくなっており、グリップと反対の上部角はカットされていて、より手に馴染む形状へと進化している点はさすがNikonと感じさせます。

正面から見ると、動画撮影時に便利なタリーランプ、RECランプが搭載されている一方、Nikonお馴染みのレンズ横ファンクションボタンは変わらず搭載されているなど、動画向けの操作系になっていますが、従来のNikonユーザーにも馴染みやすい配置となっています。

バリアングル液晶もNikonとしては特徴的です。Nikonは光軸とアイポイントを一直線にするためにチルト液晶を採用することが多いのですが、今回は動画機ということでバリアングルを採用していて、自撮りなどで自由なアングルで撮影しやすくなっています。

Z 30は従来のNikonにはなかった、「Vlog向け」という新しいジャンルの一眼ですが、従来のNikonユーザーにフィットするカメラであり、新規Nikonユーザーが他のNikon一眼へと展開しやすいカメラとなっています。
製品

Nikon Z 30

Nikon Z 50

Nikon Z fc

価格新品:88,900円〜
中古:84,800円〜
新品:107,460円〜
中古:74,980円〜
新品:116,800円〜
中古:92,000円〜
センサーサイズAPS-C(23.5×15.7mm)APS-C(23.5×15.7mm)APS-C(23.5×15.7mm)
有効画素数2,088万画素2,088万画素2,088万画素
連続撮影速度最高約11.0コマ/秒最高約11.0コマ/秒最高約11.0コマ/秒
4K対応
手ブレ補正---
防塵・防滴---
撮影可能枚数ライブビュー:330枚280枚310枚
重量350g395g390g
発売年月2022年08月2019年11月2021年07月
 

動画機としての最適解か


そんなNikon Z 30ですが、肝心の動画性能はどうなのでしょう。

Z 30は動画撮影時の最高画質は4K30pで35分程度の連続撮影ができます。フルHD 24p/25pでは最長125分の連続撮影が可能で、USB給電も可能なことからかなりの長時間録画が可能です。

動画機としては4K60pに対応していないところがやや不満点ですが、現状4K60p対応機種でも熱問題で十分な録画時間を確保できないことを考えれば、実用的な4K30pを最高画質にして価格を抑えコスパを高め、十分な画質と録画時間を確保したと言えそうです。

今後は冷却ファン搭載などで4K60pの長時間録画に対応したハイスペック一眼動画機も期待したいところですが、現状で手軽なVlog機として最適解となりそうです。
 

気になるSONY ZV-E10との比較は


Vlog向けミラーレス一眼としてはSONY ZV-E10が2021年に発売されており、Z 30とどちらを購入するか迷う人も多くいそうです。いずれも、バリアングル液晶、ステレオマイク搭載のAPS-C機で、EVFは省かれており似たような機能性となっています。

ただ、同じEVFなしでも、Nikonの方が一眼カメラらしいデザインで、グリップのホールド感などが良いというところにはNikonらしさが出ています。

動画スペック的にも4K30pが最高画質で同等です。違いは細部にあり、Nikonは連続録画時間がやや長く、4Kでもクロップされないというメリットがある一方、SONYはヘッドホン端子があり、log撮影もできるのでやや本格的な撮影が可能です。

その他の性能ではNikonはローリングシャッターに強く、SONYはAF追従が優秀といった違いがあります。しかし、全体としては性能として大きな違いはなく、一から選ぶとなると難しい選択となりそうです。

どちらかというと、Z 30とZV-E10の選択ではなく、他の一眼カメラとレンズの購入も視野に入れて、NikonとSONYどっちを選ぶかという選択になりそうです。
製品

Nikon Z 30

SONY VLOGCAM ZV-E10

価格新品:88,900円〜
中古:84,800円〜
新品:72,999円〜
中古:68,000円〜
センサーサイズAPS-C(23.5×15.7mm)APS-Cサイズ(23.5 x 15.6mm)
有効画素数2,088万画素2,420万画素
連続撮影速度最高約11.0コマ/秒最高約11.0コマ/秒
4K対応
手ブレ補正--
防塵・防滴--
撮影可能枚数ライブビュー:330枚440枚
重量350g299g
発売年月2022年08月2021年09月
 

豊富なオプションは魅力


Z 30はZマウントカメラということで、既存Zマウントレンズを使うことが可能です。発売されているレンズや発表されているロードマップに記載されている発売予定のレンズを含めると、様々な画角での撮影が可能です。

Zマウントは他社よりも大きな口径が魅力のマウントで、今後発売されるレンズにも期待が広がります。キットレンズとしてはNIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VRという小型軽量レンズがあり、このレンズ1本でも十分なVlog撮影が可能で、望遠撮影も撮りたいという場合にはNIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VRの望遠ズームキットも選択可能です。

また今回、Z 30はSmallRigとコラボしていて豊富なオプションパーツがあることが魅力です。SmallRigはリグをメインに動画撮影時にカメラを固定する器具を販売しているメーカーです。Z 30でのVlog撮影をより便利にしてくれるトライポッドグリップやマイク風防もSmallRig製品となっています。

また、リグも発売されていることから、他社のジンバルなどスタビライザーにも容易にしっかりと設置可能です。Z 30はボディ内手ぶれ補正が非搭載で、レンズ内手ぶれ補正VRや電子手ぶれ補正で対応する必要があります。

トライポッドと、それらを活用してある程度の手ぶれ補正効果を得ることができますが、本格的に動きながらのVlog撮影をするならジンバルやスタビライザーの導入も視野に入れておくと良いでしょう。

ニコンダイレクトでは数量限定ですが、ジンバルや外部マイクもセットになった動画撮影キットも販売されています。ちなみに初期ロットに同梱されているマイクファーは数量限定なので、販売数が終わったあとに購入する場合は1000円程度で別途購入が必要となります。
 

ユーザーレビュー


■ ポジティブレビュー
  • FXのサブ機として動画用に携帯するのに最適なカメラ
  • 防湿庫に眠るレンズを活用するために欲しくなる
  • リグを組めるので様々な撮影オプションを付け加えることができる
  • EVFなしでもNikonらしいデザインが好感
  • 多機能でも使いやすさが感じられるのがさすがNikon
「手に馴染む」というのがやはりNikonのカメラの特徴と感じさせるレビューが多くみられました。


■ ネガティブレビュー
  • Vlog撮影に適した広角APS-Cレンズが欲しい
  • あえて新たに購入するカメラとしては目立った機能がない
  • 良くも悪くもNikonのカメラ
  • 既存のカメラと差が少なく、開発費を抑えた感がみえる
  • 映像エンジンはEXPEED 7にしてほしかった
開発リソースやコストの制限はありますが、もう一歩踏み込んだ新製品が欲しかったという声が多く見られました。
 

まとめ


Nikon Zシリーズとして初のVlog向けカメラ、Z 30。

既存のニコンユーザーが動画撮影用のサブ機とて購入することはもちろんですが、スマホ動画から一眼動画へとステップするために初めてカメラを購入するユーザーに向けても最適なカメラとなっています。

4K動画が30pまでとなっている点や、手ぶれ補正がレンズ内か電子補正という点など、動画機としてはもうワンステップ欲しい部分もありますが、コストとパフォーマンスのバランスを考えると最適解の1つといえる性能となっています。

これから一眼動画をはじめる人、既にNikon機を持っていて、動画用サブ機が欲しい人には最良の選択肢となりうるカメラです。
レンズマウント
レンズマウントNikon Zマウント
撮像素子
センサーサイズAPS-C(23.5×15.7mm)
有効画素数2,088万画素
ダスト低減機能-
映像エンジンEXPEED 6
画像記録
記録媒体

SDカード
SDHCカード
SDXCカード

スロット数

シングルスロット

記録画素数

・撮像範囲[DX(24×16)]の場合:
5568×3712ピクセル(サイズL:20.7M)
4176×2784ピクセル(サイズM:11.6M)
2784×1856ピクセル(サイズS:5.2M)

画像ファイル

JPEG/RAW(NEF)

動画
4K対応
記録サイズ

3840×2160(4K UHD):30p
1920×1080:120p
1920×1080 スロー:30p

記録形式

MOV/MP4

ライブビュー
フォーカスハイブリッドAF(位相差AF/コントラストAF)
シャッター
シャッター速度1/4000~30秒
連続撮影速度最高約11.0コマ/秒
露出制御
測光方式/測光分割数撮像素子によるTTL測光方式
ISO感度100〜51,200
AF
測距点最大209点
ファインダー
視野率
倍率
ストロボ
内蔵ストロボ-
液晶モニター
サイズ3インチ 104万ドット
可動式バリアングル液晶
I/F
インターフェース

USB Type-C、HDMIマイクロ

無線LAN
Wi-Fi機能
ネットワーク
NFC-
Bluetooth
防塵・防滴
防塵・防滴-
手ブレ
手ブレ補正機構-
GPS
GPS-
電源
撮影可能枚数(ファインダー)

ライブビュー:330枚

撮影可能枚数(ライブビュー)

ライブビュー:330枚

動画撮影可能時間

USB充電
使用電池Li-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL25
サイズ・重量
サイズ128x73.5x59.5mm
重量350g
発売日
発売日2022年08月05日