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SONY α6400(ILCE-6400)

SONY α6400(ILCE-6400)

SONY Eマウント
2019/02/22発売

α7シリーズの勢いとは裏腹に、完全に鳴りを潜めていた感のあるSONYのAPS-Cですが、2019年、2年半ぶりに新しいAPS-C「α6400」が発売されました。
久々のSONY APS-Cにはどのような新機能が搭載されているのでしょうか。6000系シリーズとの比較や選び方を交えながら解説します。

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著者: enoF

SONYとAPS-C

SONY α6400 / FE 35mm F1.8
SONY α6400 / FE 35mm F1.8出典: instagram(@rick_photo1226)
SONY α6400 / TAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD (Model B070)
SONY α6400 / TAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD (Model B070)出典: instagram(@rick_photo1226)
SONY α6400 / TAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD (Model B070)
SONY α6400 / TAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD (Model B070)出典: instagram(@rick_photo1226)
SONY α6400 / TAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD (Model B070)
SONY α6400 / TAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD (Model B070)出典: instagram(@rick_photo1226)
SONY α6400 / FE 35mm F1.8
SONY α6400 / FE 35mm F1.8出典: instagram(@rick_photo1226)

SONYの一眼カメラにおける主力はなんといってもα7シリーズ。多くのレフ機ユーザーのミラーレス化を促したα7III、プロも使うα7RIII、超高画素機となったα7RIVと、充実のラインナップです。一方、いまいち盛り上がりを見せていないのがAPS-Cのα6000シリーズ。

一眼カメラが一番売れる価格帯は10万円前後といわれていて、この価格帯はまさにAPS-Cカメラが主となるため、SONYが更にカメラシェアを広げるには、APS-Cラインナップの充実は避けて通れないでしょう。実際、一眼カメラの絶対王者CanonはAPS-Cラインナップを充実させることで、ミラーレス化で大きくカメラ業界編成がなされている中でも、その地位を揺るぎないものとしています。

しかし、一眼カメラ市場全体としてはスマートフォンカメラに押され気味で、特にその大きな煽りを受けているのがAPS-Cエントリークラス。そのためSONYは、純然たる入門者向け一眼カメラのエントリークラスAPS-Cではなく、高付加価値APS-Cでのシェア拡大を狙っており、その先鋒がフルサイズミラーレスに引けを取らない高機能を備えたα6400です。

ミラーレスの真価はボディの見えない部分に

α6400は2019年2月に発売されましたが、その後10月にα6100、11月にα6600が続けて発売されました。α6600がバッテリーサイズの分、若干大きくなっていますが、その他の見た目はほぼ同じです。写真機としての性能も、2420万という画素数、11コマ/秒の連写速度、瞳AFなどのAF性能、ISO感度に大きな差はありません。

では、どこに差があるのかというと、ボディの中に隠されたハードウェアです。

まず注目したい大きな違いは、α6600とその先代となるα6500にだけ、ボディ内手ブレ補正が搭載されているということ。α6400、6100にはボディ内手ブレ補正が搭載されていないので、レンズ内手ブレ補正を搭載したレンズが必要となります。

SONYのAPS-C専用レンズは手ブレ補正が内蔵されているものが多く、問題ありませんが、フルサイズ用レンズも使うという場合は注意が必要です。

その他の大きな違いといえば、α6600と6400はボディにマグネシウム合金が使われており、防塵防滴に配慮した設計になっているということ。アクティブな撮影をする場合は、α6600や6400の方が有利となります。これら以外にもファインダーやモニターの解像度など、ボディの見えない部分、いわゆるハードウェアに大きな差が見られます。

ボディ剛性やファインダー・モニターの解像度などは上位機種になるほど良くなっていきますが、瞳AFなどソフトウェアの機能面に関しては、発売時点で非搭載でも、ソフトウェアアップデートで次々追加されていきます。もちろん、機種によってアップデートの時期に差はありますが、これらの点は同一世代のα6000シリーズを比較する上で気にする必要はなさそうです。

一世代前の上位機種、α6500との比較は

さて、同一世代のα6000シリーズであれば、ハードウェアの機能性とコストを比較して選べば良いのですが、一世代前の上位機種であるα6500との比較はどうでしょう。

製品
価格

新品: 107,800円

中古: 78,074円

新品: 88,268円

中古: 69,800円

センサーサイズAPS-C(23.5×15.6mm)APS-Cサイズ(23.5 x 15.6mm)
有効画素数2,420万画素2,420万画素
連続撮影速度最高約11.0コマ/秒最高約11.0コマ/秒
4K対応
防塵・防滴
撮影可能枚数(ファインダー)360枚310枚
重量359g410g
発売日2019/02/222016/12/02
表は左右にスクロールできます

価格的には、後継機が発売されたことによるα6500の値下がりもあり、ほぼ同一価格帯となっています。しかし、画像処理エンジンの世代が違うので、画質やAF、ISO感度など、撮影に関する部分では最新のα6400の方が上回っています。

一方、α6500は上位機種ということで、ボディ内手ブレ補正搭載という優位性が。α6600とα6400にはバッテリー容量というかなり重要な違いがあることに対して、α6500は6400と同じバッテリーなので、比較ポイントは”撮影性能”か”ボディ内手ブレ補正”か、ということになります。

APS-Cレンズを使うだけであれば手ブレ補正を気にする必要はないので、現状他社レンズを持っていたりフルサイズレンズも使う場合はα6500、初めての一眼カメラであればα6400、といった感じで選べば問題ないでしょう。

作例紹介

SONY α6400 / E 55-210mm F4.5-6.3 OSS
SONY α6400 / E 55-210mm F4.5-6.3 OSS

ガラスに反射した景色という難しい被写体にも、しっかりとピントが合っています。

SONY α6400 / E 50mm F1.8 OSS
SONY α6400 / E 50mm F1.8 OSS

APS-Cでも開放F1.8なら被写界深度も浅く、シャープな描写となります。

SONY α6400 / E 18-135mm F3.5-5.6 OSS
SONY α6400 / E 18-135mm F3.5-5.6 OSS

コンパクトなミラーレス一眼はどこにでも持ち歩けるので、シャッターチャンスを逃しません。

動画機としての可能性を秘めるα6400

α6400にはAPS-C写真機として申し分ない機能性がありますが、動画機としての可能性も大いに感じさせます。

そもそもデジタル一眼での動画撮影は、シャッター幕を開けた状態、イメージセンサーに常に光を当てた状態で撮影する必要があり、レフ機のファインダーは使えません。そのため、ミラーレスもレフ機も、動画撮影においての使い勝手は同じといえます。そして、一眼動画撮影がメインなら光学ファインダーは不要なので、α6400のようなコンパクト機にメリットが出てきます。

α6400は動画撮影時も”リアルタイムトラッキング”という機能によって、動く被写体に対するAF追従性能が高くなりますが、その他にも動画撮影向きとされる機能があります。

まずは、180度展開のチルト液晶。コンパクトなカメラの場合、バリアングルよりもチルト液晶が採用されることが多くなりますが、チルト液晶は自撮りには向いていないというデメリットがあります。しかし、α6400のチルト液晶は180度展開できるため、もちろん一部はボディに隠れてしまいますが、自撮りに使うことも可能です。

更に、USB給電ができるという点も動画撮影時の強い味方に。長時間の動画撮影ではバッテリー残量が気になるところですが、電源が確保できていればUSBで給電しながら撮影できるので、バッテリー残量を気にする必要はありません。

ここまではα6100にも搭載されている機能ですが、α6400ではS-Logを使った動画撮影も可能で、カラーグレーディングでイメージ通りの色調整をしたり、ダイナミックレンジをより深くすることもできます。これは映画撮影などに使われる方法で、映像カメラのシェアが高いSONYならではの技術といえるでしょう。

このように、実は動画撮影向きのデジタル一眼、α6400。家族撮影などで写真だけでなく動画も、と考えるなら最適なカメラの1つといえます。

おすすめレンズ「E 18-135mm F3.5-5.6 OSS」

α6400のようにシンプルなカメラを持ち歩くのであれば、レンズもあれこれ持ち歩くよりシンプルに1本で済ませたくなりますね。そんなニーズに応えてくれるレンズが「E 18-135mm F3.5-5.6 OSS」です。

18-135mmという焦点距離はAPS-Cのレンズにて、もはや定番となってきました。いわゆる旅レンズというジャンルのレンズで、これ一本だけで旅に出ても、広角から望遠までそつなくこなせるという便利ズームレンズです。もちろん、キットレンズとして購入可能。α6400の場合は「高倍率ズームレンズキット」でボディと合わせて購入することができます。

SONY α6400 / E 18-135mm F3.5-5.6 OSS
SONY α6400 / E 18-135mm F3.5-5.6 OSS

テレ端が135mmのレンズで撮影したとは思えない風景写真です。

ユーザーレビュー

■ ポジティブレビュー

  • シンプルでスッキリなデザインに好感が持てる
  • α6300と比べるとかなりAFが良くなり、様々なシーンで信頼してAFが使える
  • 全体的にフラットなデザインなので、バッグにすっぽり入る
  • 小指は余るがホールド感は悪くない
  • リアルタイムトラッキングAFは、動く被写体の撮影でかなりの恩恵がある

ミラーレスのメリットを十分に引き出した大きさと機能性に高評価が集まっています。

■ ネガティブレビュー

  • 動画撮影時に熱暴走します
  • ローリングシャッターが目立つので手持ちはきつい
  • やはりSONYの一眼はホワイトバランスにズレを感じる
  • 操作ダイヤルがもう1つ欲しくなる操作性
  • EVFがいまいち進化しておらず、相変わらずカクカク感がある

やはりSONYのミラーレスにはα7のような他社を圧倒する性能を求めてしまい、その期待感が細かい部分の完成度不足に対するネガティブレビューに繋がっているようです。

まとめ

久々に登場したSONYのAPS-C「α6400」には、フルサイズミラーレスで培った、動物にまで対応する瞳AFや、リアルタイムトラッキングなどの技術がふんだんに盛り込まれています。外見には一世代前のα6000シリーズから大きな進化は見られませんが、性能はISO感度やAF速度などが大きく進化し、ハード面でもEVFの解像度やバッテリーの持ちなどが進化しています。

SONYのミラーレス、特にα6000シリーズは、世代間やグレード毎に見た目ではわからない性能の違いがあるので、購入時にはそういった面に目を向ける必要があるでしょう。

著者

enoF

enoF

大学在学中より、編集プロダクションに所属し、様々な雑誌の発行に携わる。 その後、フリーランスとなり、カメラやレンズ関連の記事をはじめ、パソコンやIT関連機器など様々なガジェットに関する記事を執筆するライターに。現在はWeb記事を中心として執筆活動中。

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製品情報

カテゴリミラーレス一眼
メーカーSONY
タイプエントリーモデル
マウントSONY Eマウント

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中古: 68,800円

センサーサイズAPS-C(23.5×15.6mm)APS-Cサイズ(23.5 x 15.6mm)APS-Cサイズ(23.5 x 15.6mm)APS-Cサイズ(23.5 x 15.6mm)
有効画素数2,420万画素2,420万画素2,430万画素2,420万画素
連続撮影速度最高約11.0コマ/秒最高約11.0コマ/秒最高約11.0コマ/秒最高約11.0コマ/秒
撮影可能枚数(ファインダー)360枚380枚310枚440
重量359g352g285g299g
発売日2019/02/222019/10/252014/03/142021/09/17
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