当時の常識を覆し、デジタル一眼にもその遺伝子が引き継がれている名機
小型でスタイリッシュなデザインが女性を中心に人気の高いOLYMPUS OM-1。
OM-1の誕生秘話や技術者・米谷美久氏のこだわりに始まり、その魅力や基本的な使い方、中古購入時の注意に関することなどをご紹介いたします。
1.M-1とOM-1
当初OLYMPUS OM-1は「M-1」の名前で発売を予定されており、M-1と刻印されたボディが製造されていました。
しかし、ドイツでお披露目された際にライカ社からライカ製品にMを象徴とするカメラがあることから、「Mは困る」と言われたため、急遽OLYMPUSの「O」を付けた「OM-1」という名前になりました。そのため、最初の頃に製造された約5000台は変更が間に合わず、ボディに「M-1」と刻印されています。
2.一眼レフの三悪を追放
1960年代の一眼レフが台頭し始めた頃、一眼レフカメラは「重い、大きい、シャッター音がうるさい」の三つが三悪と言われていました。そこで、少しでもカメラマンの負担を減らしたいという思いから、技術者の米谷美久氏はこの三悪を徹底的に排除するための設計を行い、小型で軽量、シャッター音の軽減に成功しました。
3.小型化と操作性を重視した設計
見事小型化に成功したOLYMPUS OM-1ですが、各操作パーツは逆に操作しやすいようにボディに対してできる限り大きく設計されています。当初小型すぎて操作しにくいのではと懸念されていたようですが、この設計によって手の大きい外国人でも問題なく操作できるようになっています。
また、手ブレの原因であるシャッターを切る際に発生するミラーショックを軽減するために、ミラー部分にエアーダンパーを搭載し、ミラーが動く際のショックを和らげ、シャッター音も静かになりました。
4.使い方
使い方は一般的なフィルムカメラと一緒です。まず電池とフィルムを入れた後、フィルムのISOを設定し、露出計をONにします。次は絞りとシャッタースピードをレンズ周りのダイヤルで設定します。
そしてピントを合わせてシャッターを切り、撮影します。フィルムが終わったら巻き戻しを行い、フィルムを取り出せば終わりです。
5.中古購入の注意点
大体1万円から3万円弱で購入することができるので、他の一眼レフよりも低価格で入手することができます。数多く中古市場に出回っているので、色々と見比べることが可能です。
注意する点は、露出計を使用したい方は電池が必要というところです。OLYMPUS OM-1は電池が特殊なので、購入前しっかりと準備しておく必要があります。OM-1には露出計を使用する為にMR-9という水銀電池が使用されています。現在水銀電池は製造中止になっているので、互換性のあるアルカリ電池または、変圧も行う電池アダプターとアダプターに対応する電池を使用する必要があります。
作例紹介
マウントとおすすめレンズ
OLYMPUS OM-1は、OMマウントのレンズが対応しています。
中でもおすすめなのが、「F.ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8」です。小型軽量化されたOMシリーズの為に作られた小型なZuikoレンズの1つで、ボディとセットで販売されていた標準レンズです。癖がなくクリアな写りで、発色もよいので、どうしても使いたいレンズが無い限り使ってみていただきたいレンズです。
OLYMPUS F.ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8
愛用者のコメント
わたしは今、OLYMPUS OM-1・OLYMPUS PEN EE-3・RICOH AUTOHALF・KONICA C35EFを主に使用しています。
OM-1は、メインで使っているカメラになります。比較的他のフィルム一眼より軽めなので、持ち歩きやすいです。見た目も可愛いですし、なによりおじいちゃんが使用していたカメラなので、とても大切に使用しています。わたし的に、柔らかくスッキリとした写りをすると思っています。
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ユーザーレビュー
小型でスタイリッシュ、しかも軽いという声が多く寄せられていました。手ブレがしにくい設計になっているので、一眼レフだけれど扱いやすいとの事もあり、初心者からプロまで幅広く人気を集めていました。
中古価格が他の一眼レフに比べて低いので、入手しやすいとの声も見られました。
まとめ
一眼レフの小型軽量化に成功したOLYMPUS OM-1。スタイリッシュな見た目と操作性の良さから女性ユーザーを中心に今なお人気が絶えないカメラです。小さなボディに色々なこだわりがぎゅっと詰まっており、その完成度の高さから初心者のみならずプロからも絶大な支持を得ています。
中古価格も比較的低いので、ぜひフィルムカメラを始めてみたいという方にもおすすめの一台です。
OLYMPUS OM-1 / OM-SYSTEM F.ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8
OLYMPUS OM-1 / OM-SYSTEM F.ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8
OLYMPUS OM-1 / OM-SYSTEM F.ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8
OLYMPUS OM-1 / OM-SYSTEM F.ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8
OLYMPUS OM-1 / OM-SYSTEM F.ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8
今はOLYMPUS OM-1というフィルム一眼を使っています。このカメラを選んだのは、先述しましたがデジタルの頃からオリンパスを使っており、その後頂いたOM-10(フィルム)を使い、慣れて使い勝手が良いのと、とにかく見た目が好きだからです。
レンズは、ZUIKO AUTO-S50mm F1.2とZUIKO AUTO-W 38mm F2.8を使用しています。元々は38mmのみ使っており、風景を撮るにも人を撮るにも良い、ちょうど良いレンズですが、被写体にもっと寄りたい時や、写したいものがピンポイントだと、50mmは使いやすいですね。F1.2も大分こだわって、出来る限り開放で撮りたくて、私にとっては少し高値でしたが購入しました。
OLYMPUS OM-1 / ZUIKO AUTO-S 50mm F1.2
OLYMPUS OM-1 / ZUIKO AUTO-W 38mm F2.8
OLYMPUS OM-1 / ZUIKO AUTO-S 50mm F1.2
OLYMPUS OM-1 / ZUIKO AUTO-S 50mm F1.2
OLYMPUS OM-1 / ZUIKO AUTO-S 50mm F1.2
kanaさんのストーリー
レンズマウント | |
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型式 | 機械式35mmフィルム一眼レフカメラ |
レンズマウント | OMマウント |
ファインダー | |
視野率 | 97% |
倍率 | 約0.92倍 |
ミラー | |
露出制御 | |
測光方式 | TTL中央重点平均測光 |
測光範囲 | EV2〜EV17(50mmF1.4レンズ/ISO100) |
露出モード/撮影モード | マニュアル |
ISO感度 | 25〜1600 |
多重露光 | - |
シャッター | |
シャッター速度 | 1/1000〜1秒 |
巻き上げ・連写速度 | |
レリーズ機能 | |
セルフタイマー | ○ |
AF | |
AF方式 | |
測距点 | |
電源 | |
使用電池 | 水銀電池MR-9 x1 |
サイズ・重量 | |
サイズ | 136Wx83H×50Dmm |
重量 | 510g |
発売日 | |
発売日 | 1972年01月01日 |
製品情報
- カテゴリ
- フィルム一眼レフ
- メーカー
- OLYMPUS
- タイプ
- MF機(機械式シャッター)
- マウント
- OMマウント
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OLYMPUS OM-1 | Nikon F2 | PENTAX SPF | PENTAX SP | PENTAX MX | Nikon FM | Nikon FM10 | |
価格 | 中古:5,500円〜 | 新品:507,000円〜 中古:6,500円〜 | 中古:6,800円〜 | 中古:3,080円〜 | 中古:8,500円〜 | 中古:8,800円〜 | 中古:9,240円〜 |
レンズマウント | OMマウント | Nikon Fマウント | M42マウント | M42マウント | PENTAX Kマウント | Nikon Fマウント | Nikon Fマウント |
露出モード | マニュアル | マニュアル | マニュアル | マニュアル | |||
シャッター速度 | 1/1000〜1秒 | 1/2000〜1秒 | 1/1000〜1秒 | 1/1000〜1秒 | 1/1000〜1秒 | 1/1000〜1秒 | 1/2000〜1秒 |
重量 | 510g | 720g | 894g | 621g | 495g | 590g | 420g |
発売年 | 1972年 | 1971年 | 1973年 | 1964年 | 1976年 | 1977年 | 1995年 |
わたしは今、OLYMPUS OM-1・OLYMPUS PEN EE-3・RICOH AUTOHALF・KONICA C35EFを主に使用しています。
OM-1は、メインで使っているカメラになります。比較的他のフィルム一眼より軽めなので、持ち歩きやすいです。見た目も可愛いですし、なによりおじいちゃんが使用していたカメラなので、とても大切に使用しています。わたし的に、柔らかくスッキリとした写りをすると思っています。