Canon EOS-1N

Canon EOS-1N

プロ用AFフィルム一眼レフとして成功したCanon EOS-1の登場から5年経った1994年に発売されたEOS-1N。AF測距点が中央1点から5点に進化し、AF機として使い勝手が大幅に向上しました。EFマウントであることから現代の最新レンズと組み合わせ、フィルムの質感・色合いに中判カメラのような解像感を楽しむ方も増えています。そんなEOS-1Nについて作例や中古相場などを交えながら解説します。

フィルム一眼レフカメラ / Canon / AF機
中古:
10,800円〜(85)

初心者でも簡単に扱えるプロ仕様カメラ EOS-1N 


EOS-1N誕生の経緯

Canon EOS-1Nは1994年の11月に当時の最上位モデルとして発売されたオートフォーカス搭載の35mmシステム一眼レフカメラ。1989年に発売されたEOS-1に改良を加えた製品となっています。開発時に多くのプロカメラマンの意見が取り込まれ、より高いレベルでの需要に応えられる製品となりました。

Canon EOS-1N
出典:flickr(@Kevin Dooley)

Canon EOS-1N
出典:flickr(@Kevin Dooley)

Canon EOS-1N / EF 100-300mm F4.5-5.6 USM
出典:flickr(@Max Chang)

Canon EOS-1N / EF 100-300mm F4.5-5.6 USM
出典:flickr(@Max Chang)
 
現在のデジタルカメラまで続いているEOSシリーズは、Canonの1987年のEOS650から始まるオートフォーカス一眼レフカメラシリーズです。CanonはEOSシリーズを製造するにあたり、旧来のFDマウントから大口径の完全電子方式のEFマウントを新しく開発しました。CanonのEFマウントは幅広い年代のカメラでの互換性が非常に高いです。1NもこのEFマウントが採用されているので年代が全く異なるレンズも使うことができます。
 
EOS-1Nは、操作方法やボタンの配置などにEOS-1から大きな変更点はなく、技術的なアップグレードとなっています。またデザインもEOS-1シリーズの特徴である、全体的に丸みを帯びたものになっています。変更が加えられていないということは、EOS-1、初代フラッグシップ機の時点で操作性などが大成していたということがわかります。

変更が加えられた点として挙げられるのは耐久性です。シャッターの耐久テストは10万回クリアしており、EOS-1の5万回から2倍も多い結果となっています。他にも故障を防ぐため、多くの工夫がなされています。長期間で使用でき、持ち運びなども考慮された流石はプロ仕様といった感じです。
 
しかしバリバリのプロ仕様のカメラであると同時に、フィルムカメラ初心者でも使いやすい造りになっています。オートフォーカスなので簡単に綺麗な写真を撮ることができる。特にEOS1系のオートフォーカスは動体に対して素晴らしい性能を発揮するので、より多くの被写体を捉えることができます。また、先述の通りEFマウントなので多くのレンズが流通しており、中にはすでにCanonのカメラをお持ちでレンズを使いまわせるということもあるかもしれません。


EOS-1Nの主な特徴

 
露出補正が背面にあるサブ電子ダイヤルでワンタッチ操作できるなどのEOS-1で重宝された機構はそのままに。EOS-1シリーズの人気の理由の一つに挙げられるのがシャッター音です。1Nは特にいい音だと評判で様々な疑似シャッター音などとしてサンプリングされているほどだそうです。
 
ファインダーが倍率0.72倍、視野率がなんとほぼ100%であり、思ったままに写真を撮ることができる。また当時はあまり見られなかった視度補正機構が搭載されています。
 
EOS-1Nはバッテリーパックを搭載したEOS-1N DP、秒間6コマの連写を可能にするユニットを取り付けたHS、さらに早い秒間10コマの連写ができるRSといったモデルが発売されています。新しい製品としてではなく、あくまで「EOS-1N」という形にこだわったのはそれだけ愛されていたということだと思います。そんなこともあってか、EOS-1Nは後継機であり性能は上回っているはずのEOS-3やEOS-1Vより好んで用いた人も少なくなかったようです。


作例紹介


Canon EOS-1N
出典:flickr(@Jessie Jacobson)

Canon EOS-1N
出典:flickr(@Alexis O’Connor)

Canon EOS-1N
出典:flickr(@Jessie Jacobson)

Canon EOS-1N
出典:flickr(@Jessie Jacobson)

Canon EOS-1N
出典:flickr(@Pobo Shine)


EOS-1Nのおすすめレンズ

 
EOS-1のレンズは現在でも多く流通しているEFマウント対応となっています。
 
基本的には撮りたい被写体によってレンズは変わってきます。ただEOS1シリーズは透過率の低いハーフミラーが使用されており、オートフォーカスセンサーに取り込まれる光の量が少なくなっています。なので、オートフォーカス性能を最大限活かすためには、F値が小さい明るいレンズが向いていると言えます。
 
EF135mmとの組み合わせは、当時からよく使用されていてとても綺麗なボケ感が出ます。 色々な特性のレンズを合わせて試してみるのもフィルムカメラの醍醐味ですよね。 また、EOS-1N発売から25年経った今だからこそ、当時から大きく進化したEFマウントレンズを組み合わせるのも面白いと思います。


流通状況と価格相場

 
発売当時は フラッグシップモデルとして23万円という高値がついていましたが、今はヤフオク等中古市場で比較的安く手に入れることができます。価格は1万円から1万5千円ほど。耐久性にも優れたプロ仕様モデルであることを考えるとかなり安価であることがわかると思います。
 
数も多く流通していて探すのには苦労しないと思います。
 

まとめ

 
以上CanonのEOS-1Nについて紹介しました。EOS-1の魅力を受け継ぎ、さらに改良が加えられたプロが認める性能を持ちます。それでも比較的手に入れやすい上、フィルムカメラを今から始めたいという初心者の方でも簡単に、長く使っていける製品です。
 
ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
レンズマウント
型式

35mmフォーカルプレーンシャッター式マルチモードAF一眼レフカメラ

レンズマウントCanon EFマウント
ファインダー
視野率100%
倍率約0.72倍
ミラー
露出制御
測光方式画面16分割評価測光、部分測光、ファインスポット測光、中央重点平均測光
測光範囲

EV0〜20

露出モード/撮影モード

プログラムAE、シャッター速度優先AE、絞り優先AE、深度優先AE、インテリジェントプログラムAE、マニュアル

ISO感度

6〜6400

多重露光
シャッター
シャッター速度1/8000〜30秒
巻き上げ・連写速度最高約6.0コマ/秒
レリーズ機能
セルフタイマー
AF
AF方式TTL位相差検出方式
測距点5点
電源
使用電池リチウム電池2CR5×1個
サイズ・重量
サイズ161×112×72mm
重量855g
発売日
発売日1994年11月01日