SIGMA 35mm F2 DG DN｜Contemporary [ライカL用]

高品質＆高画質＆コンパクトを実現したミラーレス時代の標準レンズ

SIGMAの「Iシリーズ」とは、スマホカメラが発達する時代にあえてカメラやレンズを所有する価値を提案するシリーズ。高画質と常用性を両立したラインとコンパクトネスを追求したラインの2つを用意し、いずれもやりすぎなくらい高い品質でまとめ上げて、付加価値を高めているのも大きな特徴です。

今回紹介する35mm F2 DG DN｜Contemporaryは、高画質と常用製を両立すべく開発された1本ということになります。少々控えめなF2というスペックがまさに体を表していて、高級レンズ並みに収差を抑えながらも、コンパクトなサイズ感を実現。レンズ枚数も抑制できて軽量化にも繋がっています。

軽量コンパクトでいえば、コンパクトネスを追求した45mm F2.8 DG DN | Contemporaryや24mm F3.5 DG DN | Contemporaryよりもやや重いものの、同じ高画質と常用性を追求したタイプの中では最小＆最軽量。F値のことを考慮すれば、さらにF値が抑えられているコンパクトネスタイプにもかなり善戦しているといえるでしょう。

Iシリーズ共通仕様として金属製の外装が採用されているほか、一部にはヘアライン加工も施されているため、かなり満足感のある仕上がりに。フォーカスリングの動きも程よく抵抗があってなめらか。シビアなピント合わせにも対応しています。レンズキャップには通常のプラスチック製のものとは別にマグネット式のメタルキャップも用意されていているので、レンズキャップまで質感を統一させることが可能。別売りのメタルキャップホルダーを用意すれば、不用意に無くしてしまう心配も少なくなるでしょう。

広角レンズ＆標準レンズとして大いに活躍するスペック

35mという画角は一応広角レンズではあるものの、スマホ搭載のレンズが24〜28mm相当だったりするところからも、標準画角として捉えている人も少なくありません。広すぎず狭すぎずの画角はとくにスナップ撮影がしやすく、取り回しの良い35mm F2 DG DN｜Contemporaryはまさにスナップに最適格なレンズといっても差し支えないでしょう。

簡易防塵防滴構造で屋外使用もしやすく、最短距離は約27cmと比較的寄れるのでボケを活かすことも可能。円形絞りなので、点光源を活かした絵作りも積極的に狙っていけます。また、収差を高レベルで抑えているため、シビアな星景写真撮影や夜景撮りでも充分に活躍してくれます。

ユーザーレビュー

■ ポジティブレビュー

• SIGMAらしい、切れ味の良い描写力
• 質感と写りの良さを考えるとかなりお買い得
• ボディバランスが絶妙
• 外観の良さに惹かれるが、中身も本物
• 実感できる補正の良さ

トータルバランスとして非常に高評価を受けているレンズ。収差の補正については特に評価が高いので、夜景撮影をよく行う人にもオススメです。

■ ネガティブレビュー

• 最短距離だと描写に甘さが見られる
• 本体に対してフードが大きい
• Artシリーズと比べると劣ってみえる
• 発色が良すぎることがある

最短撮影で若干描写のほころびが見えるようなので、少々絞って対応する必要あり。

まとめ

描写性能の高さと品質の良さを両立している35mm F2 DG DN｜Contemporary。常用レンズとしてはもちろん、コンパクトさを活かしたサブレンズとしても運用しやすそうです。収差がしっかり抑えられているので、急に明度差のある環境下で写真が撮りたくなっても、柔軟に対応できそうです。まさにオールマイティな1本。初めての単焦点にもオススメできます。