Nikon F6

Nikon F6

2004年、既に時代の流れはデジタルに流れ浸透していく中、Nikon F5を大幅に進化させ登場したNikon F6。F5からボディは小型化され、AFポイントを11点に増やすなど操作性は向上、また連写機能はバッテリーパック使用で8コマ/秒まで高められました。その後時代の変化もあり、F6がNikon最後のフィルム一眼レフとなりました。そんなF6の魅力を歴史や作例を交えながら解説します。

フィルム一眼レフカメラ / Nikon / AF機
新品:
277,000円〜(11)
中古:
82,980円〜(50)

今なお販売され続けるNikon最後のフィルム一眼レフカメラ


プロ用一眼レフカメラの金字塔「F5」がNikonより発売された1996年から8年後の2004年。デジタルカメラが私たちの生活にいくぶん浸透し始めた時期に「F6」は発売されました。

1959年発売の初代「F」から続く、最後のフィルム一眼レフカメラ「F6」。2020年2月現在、未だNikonから発売されている唯一のフィルムカメラです。

Nikon F6
出典:flickr(@Louis Liu)

Nikon F6
出典:flickr(@Glenn Beltz)

Nikon F6
出典:flickr(@Glenn Beltz)

Nikon F6
出典:flickr(@dabing626)
 
ずっしりと重厚感を抱かせる作りだった「F5」と比べると、「F6」は約400グラム軽量化され、取り回しはぐっと良くなっています。単焦点レンズを装着すれば、片手で難なく撮影出来るサイズとなりました。
 
オートフォーカス(以下AF)は「F5」から更に進化し、測距点は5点から11点に増加。現在のデジタルカメラと遜色ないレベルのスピードと精度を両立させています。
 
見た目は「F3」から続くジアウジアーロデザイン。「D2」と共通設計された外観はデジタルカメラとほぼ変わりません。
普段デジタルを使っている方も、違和感なく「F6」の操作を行えるでしょう。
 
外観の特徴として、初代「F」から受け継がれているフィルム巻き戻しクランクは健在。バッテリーが切れた場合でも安全にフィルムを取り出せる作りに、Nikonの拘りや心遣いを感じます。
 
また、「F6」を使用しているカメラマンが口を揃えていうのが「音がいい」ということ。シャッターはもちろん、フィルムの巻上げや裏ぶたを閉める瞬間の空気が抜ける音まで、徹底的に拘った動作音は「上質」の一言。
 
ともすれば実用性を担保に軽視されがちなフラッグシップモデルの「操作感」。気持のいい「音」や「操作感」というのは、写真を撮る上で決して軽視できない要素であるのはカメラを好きな人であれば頷けるはず。「F6」のシャッター音だけで所有する価値があると断言するファンも居るほどです。
 
「F5」のプロ機としての佇まいやサイズに躊躇してしまう方にも、「F6」はおすすめ出来る1台です。


対応マウントとおすすめのレンズ

 
「F6」のファインダーは固定式となり、「F5」まで続いた交換式のファインダーは廃止されました。ファインダーが固定式となったことで高い防塵防滴性能を獲得した上、視野率100%のファインダーは明るく、ピントを掴みやすい高精度なもの。このファインダーを目当てに「F6」を購入した人も多く、マニュアルフォーカス(以下MF)レンズを使用しても難なくピント合わせが可能です。
 
ただ、絞りが電子制御されるレンズが使えることを考えると、比較的新しい年代のレンズを使用するのも良いかもしれません。
 
万能カメラのため、特定のレンズをおすすめするのは難しいですが、そんな中でも私がおすすめしたいのは、ナノクリスタルコートを採用したAF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G EDです。60mmという使いやすい画角は、幅広いシーンで無理なく運用できます。
 
高速のAFを備え、いつでもMFに移行できる操作性は、花などのマクロ撮影時に遺憾なく発揮されます。「空気まで写す」と評される妥協のないレンズですが、中古市場では4万円前後から購入することが出来ます。現代の、鋭い解像度を有するレンズでフィルム写真を撮るのも「F6」を使う醍醐味と言えるかもしれません。


作例紹介


Nikon F6
出典:flickr(@Tristan Loper)

Nikon F6
出典:flickr(@Tristan Loper)

Nikon F6

出典:flickr(@Tristan Loper)

Nikon F6
出典:flickr(@Adam Singer)

Nikon F6
出典:flickr(@Louis Liu)


中古市場の流通状況や相場


新品では約40万円と高価な「F6」ですが、中古では8万円~10万円前後で購入することが出来ます。2004年発売であることを考えると、これまでの「F機」と比べて値段が張るのは致し方ないことでしょう。比較的綺麗な個体が多いのも特徴です。流通量も多く、ネット上で探せばすぐにヒットします。
 
 

まとめ

 
「F5」で完成されたフィルム一眼レフカメラとしての性能を引き継ぎ、現在も生産され続けているNikon唯一の現行フィルムカメラです。2018年5月にCanonが「EOS-1V」の生産を終了したことを考えると、「F6」もそろそろ、と感じてしまいます。
 
「なぜF6なのか」を問いかけてくるカメラです。もっと軽く、安価なフィルムカメラはすぐに見つかります。フィルムらしいデジタルカメラの「Df」も存在します。
 
その中でなぜ「F6」を使うのか。現行のデジタルカメラを凌駕するクリアなファインダーや、徹底的に追求された「動作音」など、「フラッグシップモデル」の誇りが詰まった1台です。これから先、新しいフィルムカメラがNikonから発売される可能性がほぼゼロであることを考えると「F6」が担う役割の大きさを感じます。
 
半世紀続く「F」の終着駅、完成されたフィルム一眼レフカメラ「F6」。フィルムがまだ手に入る今こそ、使うべき1台です。 
レンズマウント
型式

モーター内蔵電子制御式35mmフィルムAF一眼レフ

レンズマウントNikon Fマウント
ファインダー
視野率100%
倍率約0.74倍
ミラークイックリターン式
露出制御
測光方式TTL開放測光方式
測光範囲

EV0〜20(ISO100、F1.4)

露出モード/撮影モード

P:プログラムオート(プログラムシフト可能)、 S:シャッター優先オート、 A:絞り優先オート、 M:マニュアル

ISO感度

6〜6400

多重露光
シャッター
シャッター速度1/8000〜30秒
巻き上げ・連写速度
レリーズ機能
セルフタイマー
AF
AF方式TTL位相差検出方式、マルチCAM2000オートフォーカスモジュールにより検出
測距点11点
電源
使用電池CR123A x2個、専用バッテリー
サイズ・重量
サイズ約157mm(幅)×119mm(高さ)×78.5mm(奥行)
重量975g
発売日
発売日2004年10月01日