製品解説
スペック情報
Nikon初の本格AF一眼レフ
1.αショックに対抗したNikon初AF一眼
1985年、ミノルタから本格AF一眼レフα-7000が豊富なレンズ群と共に発売されました。重くて大きくAFが遅いといったイメージを払拭し、アクセサリーも充実したシステムAFカメラは爆発的大ヒット商品になり、のちにこの出来事は「αショック」と言われました。
これに対抗して発売されたのがF-501です。遅れをとってのスタートとなってしまいましたが、ボディ側でレンズを動かしピント調整させるなどの機構を取り入れ、その後の壮大なAFシステムの構築を見据えて作られたF-501は、現在のデジタル一眼へと繋がっていくNikon AF一眼の原点となりました。
2.多彩な撮影モードとアナログな操作感
AFモードは3つあり、シングル・コンティニュアス・マニュアルが選べます。
シングルはシャッターを半押しにしてピントが合うとそこで固定されますが、コンティニュアスの場合は半押しにしている間ピントを調整し続けるので、被写体が動いている時などに使います。
シングルはシャッターを半押しにしてピントが合うとそこで固定されますが、コンティニュアスの場合は半押しにしている間ピントを調整し続けるので、被写体が動いている時などに使います。
また、露出モードも絞り優先オート・プログラムオート・マニュアルの3つが選べます。
プログラムオートに関しては更に細分化されて、標準・高速・デュアルプログラムオートの3つがあり、デュアルプログラムオートを選択すると、使用するレンズの焦点距離に応じて自動で高速プログラムに切り替えてくれます。これだけ多彩な設定を選択できるAF機でありながら、F-501に液晶は一切ありません。設定などの操作は全てダイヤルやボタンで行うので、そのアナログな操作感がたまらないというファンも多いです。
3.中古市場
オンラインショップでは、ボディのみの場合は4,000円から10,000円の価格帯で販売されています。フリマアプリなどでは1,000円以下のものもありますが、古いカメラなのでフィルムカメラ初心者などは中古カメラ店でちゃんと整備されたものを選ぶと安心です。レンズセットでも10,000円から20,000円の価格帯で時々販売されているので、根気強く探してみるのも良いかと思います。
F-501は単3電池が4本必要なので、ボディと一緒に電池も購入しておきましょう。新品の電池で36枚撮りフィルムで120本分は撮影できるそうです。
F-501のテスト機でもあったMF専用機「F-301」
1984年に発売されたMF一眼レフカメラF-301は、F-501のテスト機も兼ねていたので、F-501とほぼ同じ素材を使っておりデザインも似ています。見た目の違いは、F-301の方にはAF関連のボタンが無いのでややすっきりした外観になっているという事ぐらいです。
その他に、デュアルプログラムオートが搭載されていない、単4電池が4本必要、ボディ重量が50グラムほど軽いなどの違いはありますが、その他はほぼ同一の仕様になっています。
Nikon F-501を楽しむなら
F-501のAF機能は、現代カメラと比べると若干遅く感じるので、スナップショットなどのんびりゆっくり撮影を楽しみたい時に活躍してくれると思います。
被写体をゆっくり観察してからシャッターを半押しにして、一呼吸置いてから撮影することで丁寧な作品に仕上がると思います。
また、さまざまなAFニッコールレンズが使用できるカメラなので、ぜひお気に入りのレンズを見つけてF-501で楽しんでいただきたいです。
作例紹介
もうすぐ冬が来るという時期の冷たい空気を感じる一枚。硬すぎないシャープな線と背景のボケ感が絶妙なバランスです。
楽しそうな話し声が聞こえてくるような一枚。AFがあれば、瞬間の表情も逃しません。
激しい水の中で静かに佇む石や木の対比が心地よい作品。色々とシャッタースピードで撮影するのも楽しそうです。
ネットユーザーのレビュー
最近のカメラに慣れている方にとってはAFの機能が若干遅く感じるようですが、そこもオールドカメラという雰囲気として楽しんでいる方が多いです。また、アナログな操作感やデザインが良いので、複数カメラを持っているけれど外に持っていくのはF-501という方も多かったです。
中古の状態については、同じ年代に発売された他メーカーのカメラよりも、傷や破損が少ないところがNikonらしいという意見も見られました。
まとめ
1985年のαショックに対抗して誕生したNikon F-501。Nikonとしたは初となる本格的AF一眼レフF-501はボディ側でのレンズ調整を採用するなど、現在のデジタル一眼のベースとなりました。多彩な撮影モードを搭載していながらも液晶は無く、ダイヤルなどのアナログな操作感が特徴です。中古価格も数千円と低いので、気軽に購入できるのもうれしいポイントです。
若干AFの速度はゆっくりしているので、のんびり写真を楽しみたいという方におすすめのカメラです。ぜひ、F-501を通して、フィルム写真をじっくり楽しんでみてはいかがでしょうか。
レンズマウント | |
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型式 | 電子制御式フォーカルプレーンシャッターAE・AF一眼レフ |
レンズマウント | Nikon Fマウント |
ファインダー | |
視野率 | 92% |
倍率 | 約0.85倍 |
ミラー | |
露出制御 | |
測光方式 | TTL中央部重点測光 |
測光範囲 | EV1 ~ 19 |
露出モード/撮影モード | デュアルプログラムオート、プログラムオート、高速プログラムオート、絞り優先オート、マニュアル |
ISO感度 | 12〜3200 |
多重露光 | - |
シャッター | |
シャッター速度 | |
巻き上げ・連写速度 | |
レリーズ機能 | |
セルフタイマー | ○ |
AF | |
AF方式 | 位相差方式AF |
測距点 | 1点 |
電源 | |
使用電池 | 単3×4、単4×4 |
サイズ・重量 | |
サイズ | 148.5×101.5×54.5mm |
重量 | 625g |
発売日 | |
発売日 | 1986年04月01日 |
製品情報
- カテゴリ
- フィルム一眼レフ
- メーカー
- Nikon
- タイプ
- AF機
- マウント
- Nikon Fマウント