HOME単焦点レンズCanon EF20mm F2.8 USM
Canon EF20mm F2.8 USM

Canon EF20mm F2.8 USM

超広角レンズは超大径で超高額。Canonのフルサイズ向け超広角レンズラインアップも基本的には大径で高額なレンズが並びます。そんな中で、比較的手頃なレンズとされるのがEF20mm F2.8 USMです。EF20mm F2.8 USMは手頃な超広角レンズとしてどのような性能を持っているのでしょう。

単焦点レンズ / Canon / 広角
新品:
37,800円〜(9)
中古:
22,980円〜(33)

Canonフルサイズ超広角レンズ群で最も手頃なレンズ


Canon EOS 7D / EF20mm F2.8 USM

Canon EOS 6D / EF20mm F2.8 USM

Canon EOS 6D / EF20mm F2.8 USM

Canonのフルサイズ向け超広角レンズラインアップは新品価格で20万円前後のものがズラリと並びます。辛うじて小三元広角ズームのEF16-35mm F4L IS USMやEF17-40mm F4L USMが10万円台で購入可能です。そして、超広角レンズは価格だけでなく、重さも超重量でほとんどが500gオーバー、重いものは1kgを超えます。

そんな中で、EF20mm F2.8 USMは新品5万円台中古なら2万円ほど、重量約400gと価格的にもサイズ的にもフルサイズレンズの中では比較的手頃に手にすることができます。

20mmという焦点距離を「超広角」に分類するかは微妙なところですが、CanonはEF20mm F2.8を超広角レンズ群に分類しています。確かに標準ズームレンズの広角端24mmよりは4mm短いのでかなりワイドな画角で撮影が可能です。もちろん10mm台の超広角レンズで撮影した超広角写真などと比較すると、ダイナミックさはそこまで強くない画角、写真となります。

F2.8という明るさがあるので星空や夜景にも使いやすいレンズですが、10mm台の超広角の様に風景全体、満天の星を撮影するというよりも、天の川や星座を狙って撮影する星空撮影に向いています。あまり「超広角」という言葉にこだわらずに、標準レンズの一歩外側が写せるレンズというイメージの画角です。

超広角レンズは大きく空間を切り取るために、光を大きく曲げてイメージセンサーに届ける必要があります。そのため、焦点距離が短くなればなるほど収差や周辺減光、周辺部の流れなどを抑えるために高い光学技術が求められます。

EF20mm F2.8 USMは20mmという、超広角レンズとしては控えめな焦点距離としたことで、Lレンズではない無印レンズの性能でも、性能不足をそこまで感じさせないレンズとなっています。


気軽に買える超広角レンズは沼の出口?入り口?


いわゆる撒き餌レンズと言われるEF50mm F1.8 STMは、次なるレンズの購買意欲を掻き立てるので「レンズ沼の入り口」と言われたりもします。

EF20mm F2.8 USMも似たような立ち位置のレンズではあります。EF20mmで広角撮影の楽しみを味わってしまったら、より高性能な超広角レンズが欲しくなることは間違いありません。

しかし、一方で「より高性能な超広角レンズ」がどういったものかを知ることが出来るレンズということも言えます。EF20mm F2.8 USMは、悪くない光学性能のレンズですが、優秀な光学性能ではありません。

20mmという焦点距離ですが、歪曲収差は目立ち、周辺減光もあります。また、周辺部の流れもやや気になるレベルで出ます。ただし、これらは高価な超広角Lレンズでも多少は残ってしまう、広角レンズでは仕方ない光学的歪みとも言えます。

いきなりEF16-35mm F2.8L III USMの様な高価なレンズを購入すると、広角レンズ特有のこういった歪みがあることに難儀し、他の超広角レンズを買い漁って沼にハマるということもあります。

EF50mm F1.8 STMを最初の超広角レンズとすることで、こういった広角レンズの歪みなどを体感して、それを基準としてレンズを評価することで自分が納得する超広角レンズを探しやすくなります。そういった点から見ると、広角レンズ沼の出口を指し示すレンズということも言えそうです。

また、超広角レンズを使った撮影は一般のアマチュアカメラマンにとって、頻度が高い撮影というわけではありません。普段は標準や望遠域での撮影がメインという人の場合、超広角レンズはEF20mm F2.8 USMに任せてしまうという手段もあります。その場合は、EF20mm F2.8がそのまま超広角レンズ沼の出口となります。


広角撮影の勉強用レンズとして持ち歩いてみよう


さきほどEF20mm F2.8 USMの収差などについて書きましたが、逆光耐性についてもあまり良好ではありません。フレアやゴーストはちょっとした逆光で盛大に出ます

これらは光学性能的には補正されるべきものとされますが、超広角撮影では「広角写真の味」として意図的に利用することも出来ます。最新広角レンズでは適度に補正されているのでその効果も少なくなりますが、EF20mm F2.8 USMでは効果的に利用できます。

逆に、フレアやゴースト、収差などはちょっとした工夫やデジタル補正で軽減させることも出来ます。EF20mm F2.8 USMでも少し絞って撮影したり、Digital Photo Professionalで補正することで、Lレンズに近い写真を作ることもできます。

フレアやゴースト、収差などはLレンズでも光学的には完璧には補正できないので、デジタル補正をしたり、逆にそれらを活かすといった撮影者の腕が求められます。

EF20mm F2.8なら比較的軽量で持ち運びやすく、絞りの幅も広いのでそういったテクニックを習得するためには適したレンズといえます。20mmという画角は極端な広角ではないので、風景だけではなく、ポートレートなど特定の主題にフォーカスした撮影にも使うことができます。

ポートレートではピント面のコントロールも大切なので、F値を調節してボケ具合を変更したり、ローアングルにするのか、ハイアングルにするのかなども考える必要があります。画角が広く、明るいEF20mm F2.8はそういったポートレートの勉強にもなります。

Canon EOS 6D / EF20mm F2.8 USM
F6前後まで絞れば周辺減光はかなり目立たなくなります

Canon EOS 5D Mark III / EF20mm F2.8 USM
最短撮影距離は25cmでかなり寄って撮影することもできます

Canon EOS 5D Mark III / EF20mm F2.8 USM
逆光ではフレアとゴーストの使い方がポイントです

Canon EOS 6D / EF20mm F2.8 USM
歪曲収差はデジタル補正が可能ですが、広角の味として活用もできます

Canon EOS 6D / EF20mm F2.8 USM
20mmでも構図を工夫すれば広角ならではダイナミックな写真となります


ネット上のレビュー


■ ポジティブレビュー

  • この焦点域を持ってないならおすすめのレンズ
  • 接写もできるので、マクロ的な使い方もできる
  • 価格の割に特に悪いところは感じられない
  • ミラーレス移行期でも手の出しやすい価格のレフ機用レンズ
  • 前玉が出ているがフィルターは装着可能

価格なりの画質に満足しているユーザーも多く、使い勝手の良いレンズということが言えそうです。


■ ネガティブレビュー

  • 単焦点レンズの割には立体感がない
  • F2.8というほどの明るさは感じない
  • 開放からカリカリの描写というわけにはいかない
  • 星空の撮影ではゴーストに気をつける必要がある
  • 中古を購入したらレンズフードが付属していなかった

単焦点画質を求めて購入すると、ちょっとガッカリ感を持ってしまうことがあるようです。


まとめ


EF20mm F2.8 USMはCanonの無印レンズということで、決してパフォーマンスが高いレンズではありませんが、超広角レンズ群の中では群を抜いて低コストなレンズとなっています。特に中古では2万円ほどで購入できるので、広角入門のハードルをぐっと下げてくれます。

EF20mm F2.8 USMは明るい広角なので収差や周辺光量落ち、周辺部の流れなど超広角レンズのクセを学ぶには最適のレンズとなります。

広角レンズでの撮影は、標準や望遠レンズとはまた違った技術が求められる面もあるので、広角撮影入門としてEF20mm F2.8 USMを使ってみてもよいでしょう。
基本仕様
対応マウントCanon EFマウント
フォーカスAF/MF
フルサイズ対応
APS-C専用-
レンズ構成9群11枚
絞り羽根枚数6枚
焦点距離

最短撮影距離25.0cm
最大撮影倍率0.14倍
開放F値F2.8〜22.0
画角
手ブレ補正機構-
防塵-
防滴-
サイズ・重量
最大径×長さ77.5x70.6mm
重量405g
フィルター径72mm
発売日
発売日2002年08月08日