製品解説
スペック
オールドニッコールを現代の解釈で
1.最小・最軽量のZレンズ
小型軽量であるミラーレス機の特徴を最大限に活かすレンズとして、本レンズは2021年11月18日時点で発売済みの単焦点Zレンズとしては、最小最軽量の長さ43mm、重さ155gを実現しました。
小型軽量かつ手ごろな値段のレンズですが、マルチフォーカス方式を採用したAFや防塵防滴に配慮した設計など、Nikonらしい高性能さを疎かにしていない部分も魅力の一つです。描写力も妥協していないので解像度も高く、開放F値2.8から得られる大きく自然なボケと組み合わせることで、被写体を立体的に表現してくれます。
また、フルサイズ機に対応したレンズですが、小型軽量なのでAPS-C機との相性も抜群です。APS-C機で使用する場合は、焦点距離が標準域の42mm(35mm換算)となるので、28mmとは違った使いやすさがあり、標準レンズとして撮影が楽しめます。
2.クラシカルなデザインのSpecial Edition
本レンズには、「Nikon Z fc」のキットレンズとして本レンズよりも先行して販売されて「Special Edition」が存在します。撮影に関する性能は本レンズと同じですが、Nikon FM2にインスパイアされたZ fcのデザインに合わせて、レンズのデザインもNikon FM2発売当時のNIKKORレンズを彷彿とさせるものになっています。
大きな違いとしてはコントロールリングのデザインです。本レンズのコントロールリングはすっきりとしたデザインですが、Special Editionはローレット加工されたコントロールリングとシルバーのリングが採用され、AI Nikkor 28mm f/2.8Sのようなデザインになっています。
ただ、このデザインの違いによって、レンズの最大径がSpecial Editionの方が1.5mm太くなり、重さが約5g増えています。
こんなシーンにおすすめ
28mmというのは、広角レンズらしい開放感を感じつつも被写体と背景を程度なバランスで取り込んでくれる画角なので、風景やスナップだけでなく、ポートレートもおすすめです。ピント面はシャープに描写し、背景は柔らかくボケてくれるので、被写体を立体的に捉えてくれます。
また、最短撮影距離が0.19mと短いので、背景を大胆にぼかしたテーブルフォトなども楽しめます。この時、真上から撮影するだけでなく、被写体の高さに目線を合わせ大きく広がる空間を入れることで、広角レンズらしい広がりのある作品を作り上げるのもおすすめです。
注意点としては、本レンズは気軽に持ち運ぶことをコンセプトに作られたレンズなので、専用のフードが販売されていません。フードが無くても十分にフレアやゴーストは抑えてくれますが、どうしてもフードを付けたいという方はHN-2やHN-3などで代用することをおすすめします。
併せて比較検討したいレンズ
本レンズをAPS-C機に装着する場合に併せて検討していただきたいのが、APS-Cフォーマットの標準ズームレンズNIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3です。
製品 | Nikon NIKKOR Z 28mm f/2.8 | Nikon NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR |
---|---|---|
価格 | 新品:38,180円〜 中古:26,940円〜 | 新品:31,960円〜 中古:22,360円〜 |
焦点距離 | 28mm | 16-50mm(35mm換算:24-75mm) |
F値 | F2.8〜16.0 | F3.5〜22.0 |
最短撮影距離 | 19.0cm | 25.0cm |
絞り羽根枚数 | 7枚 | 7枚 |
手ブレ補正 | - | ○ |
防塵 | ○ | ○ |
防滴 | ○ | ○ |
重量 | 155g | 135g |
発売年月 | 2021年11月 | 2019年11月 |
元々Nikon Z50のキットレンズとして発売されたレンズですが、パンケーキレンズのようなコンパクトさと、キットレンズとは思えぬ高い解像力が魅力のレンズです。最大径は本レンズと同じですが、長さが32mm、重さは135gと本レンズよりも小型軽量にできています。
価格は本レンズより少々高く、広角端でも開放F値3.5と本レンズよりも暗くなってしまますが、強力な手ブレ補正があり、一本で広角16mmから中望遠50mm(35mm換算では24-75mm)までカバーしてくれるというメリットがあります。なので、ボケ味にこだわるよりも、もっと気軽にいろいろな被写体やシーンを撮影したいという方におすすめです。
価格は本レンズより少々高く、広角端でも開放F値3.5と本レンズよりも暗くなってしまますが、強力な手ブレ補正があり、一本で広角16mmから中望遠50mm(35mm換算では24-75mm)までカバーしてくれるというメリットがあります。なので、ボケ味にこだわるよりも、もっと気軽にいろいろな被写体やシーンを撮影したいという方におすすめです。
ユーザーレビュー
Zレンズとしては手ごろな値段だけど、絞り開放からシャープでフルサイズ機でも周囲までしっかり解像するので、APS-C機で撮影すると解像度の高さに驚くと評価されていました。
これだけ小型軽量なのに、防塵防滴・インナーフォーカスに対応した設計になっていることに驚いたというレビューもありました。ただ、周辺減光は目立つのでカメラ側でヴィネットコントロールを設定する必要があるようです。
AFに関してはそれほど速くはないけれど精度は高いので、動き回る被写体でなければストレスなく撮影できるようです。
まとめ
気軽に持ち運べるレンズとして誕生した、最小最軽量の単焦点広角レンズのNIKKOR Z 28mm f/2.8。小型軽量で手ごろな価格でありながら、高い解像度と豊かなボケが楽しめる魅力的なレンズです。
フルサイズ機対応レンズではありますが、非常にコンパクトなのでAPS-C機との組み合わせても違和感のないレンズで、Z fcのキットレンズとしてクラシカルなデザインのSpecial Editionも発売されています。
ぜひ、NIKKOR Z 28mm f/2.8を通して、単焦点レンズでの撮影を気軽に楽しんでみてはいかがでしょうか。
基本仕様 | |
---|---|
対応マウント | Nikon Zマウント |
フォーカス | AF/MF |
フルサイズ対応 | ○ |
APS-C専用 | - |
レンズ構成 | 8群9枚 |
絞り羽根枚数 | 7枚 |
焦点距離 | 28mm |
最短撮影距離 | 19.0cm |
最大撮影倍率 | 0.2倍 |
開放F値 | F2.8〜16.0 |
画角 | 75度 |
手ブレ補正機構 | - |
防塵 | ○ |
防滴 | ○ |
サイズ・重量 | |
最大径×長さ | 71.5x43mm |
重量 | 155g |
フィルター径 | 52mm |
発売日 | |
発売日 | 2021年11月19日 |
製品情報
- カテゴリ
- 単焦点レンズ
- メーカー
- Nikon
- タイプ
- 広角
- マウント
- Nikon Zマウント
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価格 | 新品:38,180円〜 中古:26,940円〜 | 新品:122,904円〜 中古:93,810円〜 | 新品:84,420円〜 | 新品:101,470円〜 中古:83,980円〜 | 新品:126,720円〜 中古:108,900円〜 |
焦点距離 | 28mm | 24mm | 23mm(35mm判換算:35mm) | 35mm | 20mm |
F値 | F2.8〜16.0 | F1.8〜16.0 | F1.2〜16.0 | F1.8〜16.0 | F1.8〜16.0 |
絞り羽根枚数 | 7枚 | 9枚 | 12枚 | 9枚 | 9枚 |
手ブレ補正 | - | - | - | - | - |
重量 | 155g | 450g | 230g | 370g | 505g |
発売年月 | 2021年11月 | 2019年10月 | 2022年05月 | 2018年09月 | 2020年03月 |