製品解説
スペック情報
20年の時を経て、人気急上昇中の中判フィルム一眼
バケペンでお馴染みのPENTAX 67II。SNSで話題となり世界でも活躍している写真家・濱田英明氏が愛用していることから、人気急上昇中の機種です。
ストーリー:「いつか大切な人と見返せるように。 “何気ない”を写真というカタチに残していくより」にてPENTAX 67IIの魅力について語っていただいたKazumaさんに外見の写真を提供いただいたのでご紹介します。後半でPENTAX 67IIの魅力についてもコメントをいただいていますので、ぜひ併せてご覧ください。
まずは外付けのグリップを装着しない状態で。
続いてグリップを装着した状態で。
1.進化したの”ロクナナ”
“ロクナナ”と呼ばれ愛された名機PENTAX 67を良いところとボディの大きさはそのままに、さらに高機能になって登場したPENTAX 67II。一番の目玉は、絞り優先AEが搭載されたことです。絞り優先AEとは、好きな被写体にピントを合わせると、カメラが自動的にシャッタースピードを調整してくれる機能です。
そして、TTL自動調光というレンズを通った光をカメラ内部で計測する機能も追加されたので、PENTAX 67よりも高精度に測光ができるようになりました。
これらの機能がプラスされたことで、操作が格段にシンプルで簡単になりました。
2.バケペンを使いこなす
化け物ように大きいPENTAXカメラ、略してバケペンという異名をPENTAX 67から受け継いだPENTAX 67II。そもそも中判フィルムカメラとは、35mmフィルムより大きなブローニーフィルムを使用するため、必然的にボディも大きくなってしまいました。そんなバケペンを使いこなす為に、まずは専用のグリップを付けてみましょう。しっかりホールドできるようになるので、手ブレを軽減するだけでなく、単純に持ちやすくなります。手の小さい女性などにおすすめです。
また、ミラーも化け物サイズのバケペンでは、ミラーショックによって手ブレが起きやすくなっています。その問題を解消するためにPENTAX 67IIからミラーアップレバーが追加されました。シャッターボタンの近くにあるので、毎回ミラーアップすることで、ブレが軽減されます。
3.中古市場
オンラインショップやオークションサイトで、状態の良いものは20万円台後半から30万円台前半の価格で取引されています。レンズ付きのものもありますが、大体のものがボディのみです。1998年から2009年まで生産されていたので、最近まで販売されていた事もあり、他の中判中古カメラよりも状態の良いものが多く流通しています。
時々安価な掘り出し物もありますが、故障している部品があったりと価格が安いだけの理由がある事がほとんどなので、それを踏まえた上で検討しましょう。CR123Aリチウム電池が2本必要なので、中古を購入時には一緒に用意しましょう。
PENTAX 67IIを楽しむシチュエーション
絞り優先AEが付いたモデルですので、動きの少ない花や風景などを被写体に、ピントをどこに合わせるかじっくり考えてからシャッターを切ってみましょう。シャッタースピードは自動で調整されるので、思い通りの写真が撮れます。
また、使用するブローニーフィルムというものは、10枚撮りのものがほとんどなので、気軽にシャッターが押さずに、じっくり1枚1枚集中してシャッターを切るようなスタイルに向いているカメラです。
おすすめの対応レンズ
PENTAX 67IIに対応するレンズは、PENTAX 67マウントに対応したレンズが使用可能です。
中判カメラは画角が広くなる為、焦点距離の概念が35mmフィルムと異なりPENTAX 67IIの場合は、105mmのレンズが標準レンズの扱いになります。おすすめのレンズは、SMC TAKUMAR/6x7 105mmF2.4という標準レンズです。ボケ感に定評がある名玉レンズとして有名で、まるで被写体が浮いて出ているように感じるほどに立体感のある写真が撮れます。オンラインショップなどで、3万円前後で入手することができます。
愛用者のコメント
ストーリー:「その一瞬に何を残していくか。 撮ることを通じて、その裏にある思いを伝えていく」にてPENTAX 67IIの魅力について語っていただいたKazutoshi Fujitaさんのコメントをご紹介します。
--
PENTAX67は、中判カメラなので、やはり圧倒的な立体感が魅力です。フィルムカメラの特徴でもありますが、ハイライトの粘りはかなりあるので、ハイキーに撮るのか、ローキーに撮るのか露出を決めるのが鍵です。デジタルとはなかなか言葉では表しにくいのですが、場の空気感の出方がやはり違う気がしています。あと一枚あたりおそらく250円くらい原価がかかるので、一枚の重みは違いますね(笑)。ですので、ここぞという時にガシャンと押しています。
--
続いてもう一名、ストーリー:「いつか大切な人と見返せるように。 “何気ない”を写真というカタチに残していくより」にてPENTAX 67IIの魅力について語っていただいたKazumaさんのコメントをご紹介します。
--
PENTAX 67IIは、好きな写真を撮る方が使用されており、存在を知りました。初めて購入したのは、後期型のPENTAX67(絞り優先非搭載)で、大学2年生の時。使用レンズはSMC PENTAX67 105mmF2.4の一本のみです。初めての中判カメラの圧倒的な描写を見たときは、感動しまくりでした。一気にPENTAX 67の虜になってしまいました。
その後、どうしても絞り優先機能が搭載されたPENTAX 67IIが欲しくて欲しくて、社会人になっての初任給でやっとの思いで買い換えました。手元に届いたときは、あまりの嬉しさに泣いてしました(笑)。それぐらい思入れのある大好きなカメラです。
かなり大きく重量級のカメラなので、ふらっと持ち出すのはかなり勇気が必要です。(笑)その、重さや大きさも好きなところの一つですが... そのため、ふらっと散歩などに持ち出すことは少ないですが、大事な撮影や旅行などには必ず連れていく一台です。最高の写真を残してくれます。
--
--
ネット上のユーザーレビュー
中判フィルム独特の高解像度の写真が、35mmフィルムカメラと変わらない操作で撮影できるという点が高く評価されていました。そして、ボディが大きすぎる為、グリップの装着を推奨している方が多かったです。
まとめ
バケペンの最終形態であるPENTAX 67II。絞り優先AEなど、PENTAX 67からさらに進化して1998年に発売されました。有名写真家が愛用していた事などから注目を浴び、その大きなフォルムと高機能な事も相まって、中古価格が高騰するほどの人気機種となりました。
35mmフィルムのように操作できるので、ぜひ、中判フィルムを始めてみたいという方にもおすすめの一台です。
レンズマウント | |
---|---|
型式 | 電子式中判(6x7)一眼レフカメラ |
レンズマウント | PENTAX 67マウント |
ファインダー | |
視野率 | 90% |
倍率 | 約0.75倍 |
ミラー | |
露出制御 | |
測光方式 | TTL開放分割測光、中央重点測光、スポット測光 |
測光範囲 | |
露出モード/撮影モード | 絞り優先AE、マニュアル |
ISO感度 | |
多重露光 | - |
シャッター | |
シャッター速度 | 1/1000〜30秒 |
巻き上げ・連写速度 | |
レリーズ機能 | |
セルフタイマー | - |
AF | |
AF方式 | |
測距点 | |
電源 | |
使用電池 | Cr123A x2 |
サイズ・重量 | |
サイズ | 185.5x151x106mm |
重量 | 1,660g |
発売日 | |
発売日 | 1998年01月01日 |
製品情報
- カテゴリ
- フィルム一眼レフ
- メーカー
- PENTAX
- タイプ
- MF機(電子式シャッター)
- マウント
- PENTAX 67マウント