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Canon EF70-200mm F4L IS USM

Canon EF70-200mm F4L IS USM

白レンズといえば、Canonの最上位グレード望遠レンズラインですが、その中で他の白レンズとは異彩を放っているのがEF70-200mm F4L IS USMです。EF70-200mm F4L IS USMは他の白レンズとはどう違うのでしょうか。作例や他のレンズとの比較を交えながら解説します。

ズームレンズ / Canon / 望遠
新品:
74,800円〜(37)
中古:
40,000円〜(89)

フィルムからデジタル時代への移行期に登場した白レンズ


白レンズといえば、望遠の明るいレンズであり、高級レンズとして撮影現場でも目立つ存在です。性能的にもプロカメラマンの要求にも堪えうるものとなっている一方で、その性能を引き出すために携行性を犠牲にしていて、大きく重いというデメリットがあります。

重量級のものでは3kgを超え、よく使われる大三元のEF70-200F2.8でも約1.5kgという重量があります。大きさも、フィルター径は70mmを超える大径のものがほとんどで、太く重いというのが白レンズとなっています。そんな中で、EF70-200mm F4L IS USMはフィルター径67mm、重量約760gと白レンズ最軽量になっており、鏡筒部分にも大きな膨らみはなくスリムボディとなっていて、白レンズにありがちな外観の威圧感はありません。

EF70-200mm F4L IS USMが発売されたのは2006年であり、その頃は前年にEOS 5Dが発売されており、Canonとしてはフルサイズデジタル一眼レフや白レンズをよりアマチュアにも身近な存在とするためにEF70-200mm F4L IS USMを発売したとも考えられます。

また、初代のEF70-200mm F4Lは1995年に発売されていましたが、初代は手ブレ補正もなく、防塵防滴性もないことで、あまり使い勝手が良いとは言えない仕様でした。EOS-1Dの発売が2001年なので、初代はフィルムカメラ向けとして開発されているということもあります。

デジタル一眼時代になり、バッテリーの大型化などで重くなったカメラをもう一度取り回しのし易い重量感に戻そうという中でリニューアルされたのがEF70-200mm F4L IS USMです。

Canon EOS 40D / EF70-200mm F4L IS USM
出典:flickr(@sakura_chihaya+)

Canon EOS 6D / EF70-200mm F4L IS USM
出典:flickr(@fototsubu)

Canon EOS 7D / EF70-200mm F4L IS USM
出典:flickr(@zambaville)

Canon EOS 6D / EF70-200mm F4L IS USM
出典:flickr(@fototsubu)

Canon EOS 6D / EF70-200mm F4L IS USM
出典:flickr(@fototsubu)

Canon EOS 6D / EF70-200mm F4L IS USM
出典:flickr(@fototsubu)


コンパクトでも白レンズとしての性能は十分


コンパクトさで異彩を放つEF70-200mm F4L IS USMですが、性能としては白レンズらしいものになっています。初代EF70-200mm F4Lから手ブレ補正ISの搭載と防塵防滴性が付加されたということは当然ですが、レンズ設計自体も13群16枚から15群20枚へと変更されていて全体的な解像感や逆光耐性は大きくアップしています。

写りに関してはEF70-200F2.8よりも周辺減光は少なく、開放での解像感はEF70-200mm F4L IS USMの方が高いという意見もあります。もちろん開放F値が違うので開放での解像感は一概には比較できませんが、F4ぐらいの絞りでの撮影頻度が高いのであれば、わざわざ大三元に手を出さずともEF70-200mm F4L IS USMで満足できることもあるので検討が必要です。

ただし、テレコン(Canonではエクステンダー)を挟んで撮影する場合は注意が必要です。1.4倍のエクステンダーであれば、開放はF5.6までしか上がらないのでAFなど問題なく使えますが、2倍のテレコンを使うとF8となるのでカメラに依ってはAF機能に制限が出る可能性があります。

2倍のエクステンダーを頻繁に使う場合は大三元にするか、100-400mmを別に用意した方が良いといえますが、70-200mmの範囲においてはF4でも白レンズの性能が遺憾なく発揮されます。


別売り三脚座の重要性


EF70-200mm F4L IS USMで唯一ともいえる不満点は三脚座が別売りであることです。Canonのレンズはキットレンズなどではレンズフードが別売りなこともあるので、付属品の購入はユーザー任せというスタンスなのでしょうが、購入時にあれこれ余計な悩み事をしたくないユーザーにとっては面倒とも感じさせます。

EF70-200mm F4L IS USMは付属品としてレンズケースとレンズフードがありますが、三脚座は別売りで12000円ほどです。テレ端200mmで760g、手ブレ補正も4段分あるので一脚などは不要、手持ちでどんどん撮影できるといえばできます。三脚も、1Dや5Dならボディで固定してもバランスはとれなくもありません。

EF70-200mm F4L IS USMにとって三脚座はなくても困らない付属品ではありますが、三脚座があれば三脚固定時もしっかりと固定できるし、ストラップにも三脚座の穴が使えたり、カメラを持つときも三脚座がもてるといった便利さもあります。新品価格10万円を超えるEF70-200mm F4Lを購入する人にとってみれば、1万円の価格差よりも三脚座をどうするか悩むことに煩わしさを感じるというのは少数派の意見でしょうか。

いずれにせよ三脚座は付属していないので、EF70-200mm F4L IS USM購入時には三脚座の購入を検討する必要がありますので、中古で買う場合は三脚座が付属しているものも販売されているものを選ぶということも一つの手です。


振り回して子供を撮ろう


EF70-200mm F4L IS II USMが白レンズらしい性能を備えていることは間違いありませんが、やはり腰を据えて撮影するのであれば、大三元や単焦点を使ったほうがよりキレのある写真を撮ることができます。モデルを準備してのポートレートなどでは特にその傾向は強くなります。

一方で、白レンズらしからぬ軽量コンパクトさは手持ちで動きながらの撮影に向いています。子供相手の屋外撮影などでは、動き回る子供を追いかけながらの撮影で軽量コンパクトさが活きてきます。焦点距離的にも、少し離れた距離から自然な表情を捉えることもできますし、近くで画角一杯に無邪気な表情を捉えることもできます。

キットレンズと違いF4通しという明るさがあるので、望遠でもシャッタースピードを稼ぐことができるので、一瞬の表情をブレることなく切りとることもできます。また、Lレンズならではの防塵防滴といった堅牢性は、子供相手の水や汚れが気になる現場でも安心して使うことができます。

特にEF70-200mm F4L IS II USMは中古市場にも多く出回っているので、中古で購入したレンズならアマチュアでも屋外で振り回しながら使えます。

Canon EOS 70D / EF70-200mm F4L IS USM

防塵防滴Lレンズなので砂場でも水辺でも安心して使うことができます


作例紹介


Canon EOS 6D / EF70-200mm F4L IS USM

軽量コンパクトなので、長時間のウェディング撮影でも安定して使えます

Canon EOS 5D Mark III / EF70-200mm F4L IS USM

テレ端200mmでは高嶺の花を引き寄せ効果でクローズアップすることができます

Canon EOS 7D Mark II / EF70-200mm F4L IS USM
単焦点とまではいきませんが、風景撮影でも十分な描画があります

Canon EOS-1D X / EF70-200mm F4L IS USM
サイド光のポートレートなら十分シャープな描画とボケが得られます


ネット上のユーザーレビュー


■ポジティブ

  • Canonらしい鮮やかな発色
  • インナーズームでホールド感やカメラとのバランスは絶妙
  • 中古だと白レンズとしては破格
  • AFについては精度、スピード、率、おおむね満足
  • 誰が撮っても綺麗に撮れる

誰でも扱いやすいというCanonらしいレンズは幅広い層からの支持を集めます。

■ネガティブ

  • 白レンズと言えども単焦点の描画には全く敵わない
  • ボケのノリ方はあまり綺麗ではない
  • 写りがカッチリしすぎてて、ポートレートには向かないかも
  • 光源が画角内にあるときは使えない
  • 細すぎでカメラと合わせた見た目が良くない

他の白レンズや単焦点と比較するとF4という開放F値が描画やボケ感に今ひとつ物足りない感をもたらしてしまいます。


まとめ


EF70-200mm F4L IS USMは白レンズとしては軽量コンパクトで、中古なども考えればアマチュアが趣味の買い物としても手を出しやすくなっています。望遠レンズは明るいものは価格的になかなか手が出しにくく、キットレンズの望遠ズームを卒業しても次に買うレンズが純正では見当たらないということもあります。

そんなEF70-200mm F4L IS USMはそういったユーザー層を白レンズへと導く1本となっています。
基本仕様
対応マウントCanon EFマウント
フォーカスAF/MF
フルサイズ対応
APS-C専用-
レンズ構成15群20枚
絞り羽根枚数8枚
焦点距離

最短撮影距離120.0cm
最大撮影倍率0.21倍
開放F値F4.0〜32.0
画角34~12度
手ブレ補正機構
防塵
防滴
サイズ・重量
最大径×長さ76x172mm
重量760g
フィルター径67mm
発売日
発売日2006年11月23日