
OLYMPUS PEN EED
その他
1967/03/01発売
PEN EEシリーズを基礎として、ズイコー大口径レンズを搭載したPEN EED。プログラムシャッターと目測でのピント調整が特徴的なハーフサイズカメラ。AUTO機能が充実しているので、フィルムカメラ初心者にもおすすめのカメラになっています。今回は、PEN EEDの特徴や中古価格、作例をご紹介いたします。
大口径レンズを搭載した画質が魅力のハーフカメラ





1.EEシリーズの高級カメラ
誰でも簡単に使えることで有名なPEN EEシリーズ。独自の技術とコンパクトなデザインが人気に火をつけ、数多くの派生モデルを誕生させました。独自の進化を遂げていく中、1967年EEシリーズの中では高級機として誕生したのがEEDでした。PENシリーズとしては珍しく直線的でシャープなデザインに、大口径レンズとプログラムシャッターが搭載され、ハーフサイズカメラの可能性を広げた一台となりました。
2.大口径レンズ
開放値F1.7という大口径レンズを搭載したことによって、従来のEEシリーズのカメラよりも光がたくさん入るようになっています。大口径レンズの特徴は、柔らかく大きくボケることで、EEDも豪快なボケと柔らかな光のある写りが楽しめます。
3.プログラムシャッター
EEDの特徴の一つが、OLYMPUS独自のプログラムシャッターが搭載されていることです。
絞りをAUTOに設定することでプログラムシャッターが作動するようになっていて、シャッタースピード1/15秒・F1.7から1/500秒・F16の間で適正露出になるようにカメラが自動で調整してくれます。絞りをAUTO以外に設定した場合は、シャッタースピードは1/15秒に固定されます。
4.中古市場
オンラインショップでは、大体15,000円から25,000円の価格帯で販売されています。メルカリなどで破格の値段で出品されていることもありますが、各部劣化していることが多いので、フィルムカメラ初心者はカメラ専門店でしっかりオーバーホールされた物を購入することをおすすめします。
また注意点としては、PNE EEDは水銀電池を使用していますが、水銀電池は現在製造中止になっているので、MR-9用の電池アダプターも一緒に購入するようにしましょう。
PEN EEDの使い方
ボディの底にある蓋をコインで外して電池入れます。その後、レンズの絞りをAUTO以外に回してから、フィルム装填部分の蓋を開けてフィルムを装填します。フィルムを装填し、フィルムカウンターが1になるまで巻き上げ、ボディ右側上部にあるダイヤルを回してフィルム感度を設定します。
次に、レンズの絞りをAUTOに設定します。絞り値のAUTO以外の設定は、EEDに慣れてきたら試してみましょう。被写体までの距離を目測で決め、絞りの手前の距離ダイヤルを回して、距離を設定します。慣れるまでは実際にメジャーなどで測りながら撮影すると良いかと思います。
設定が終わったら、ファインダーを覗いて構図を決め、シャッターを押しましょう。この時、露出が適正値でないと判断されると、ファインダーに赤ベロというものが出てきて、シャッターが下りなくなります。その時は、撮影場所を変えるなどして露出が適正値になるようにしてみましょう。
一枚撮るごとにフィルムを巻き上げ、最後まで撮り終えたらフィルムを巻き戻し、取り出します。
PEN EEDを楽しむなら
被写体までの距離を目測で決定するカメラなので、同じ被写体に対して何パターンか違う距離を設定して撮影してみると面白いかと思います。
自分の目測が合っているかどうかの目安にもなりますし、普段注目しない部分にピントを当てることによって、思いがけない仕上がりに出会えることがあります。ここにピントを合わせなくてはいけないという固定観念は捨てて、写真を思いっきり楽しんでみてください。
作例紹介

まるで一眼レフのようなピントとボケに惹かれます。

渋い色味がノスタルジックさを強調している一枚。露光が若干不足した状況で撮るとこういった仕上がりも楽しめます。

ハーフサイズカメラであることを忘れるほど解像度が高い一枚。

薄暗い日であっても、明るい大口径レンズならブレずに捉えられます。

露出を少しオーバーになる手前にすることで、こういった柔らかい作品に仕上がります。
愛用者のコメント

OLYMPUS PEN EEDは、枚数の撮れるハーフカメラが欲しいなと思い仲間に入れました。このカメラの魅力は距離を目測で撮るところです。○メートルくらいかな?と目測で測って、ダイヤルをそのくらいのところに合わせてシャッターを切ります。
友達と撮るときには、1.5メートルくらいかな? いや2メートルはあるよ とか言い合いながら撮るのがすごく楽しいです。あと一眼より軽いので持ち運びしやすく普段のお出かけでも鞄に入れられるのもいいです!


ユーザーレビュー
シャッター音が独特なので、好みが分かれるという意見が見られました。動画でEEDの紹介をしている方もいるので、購入前に確認してみるのも良いかと思います。
他のハーフサイズカメラと違って小さくてかわいいよりも、しっかりした造りでずっしりと重いカメラなので、首から下げるタイプのストラップを使用すると良いという方も多かったです。
まとめ
EEシリーズの高級機として誕生したEED。大口径レンズと独自のプログラムシャッターを搭載したボディは、PENシリーズにしては珍しい直線的でシャープなデザインが特徴です。大口径レンズで映し出される世界は柔らかく、時に大胆なボケが楽しめます。
目測でピントを合わせることに最初は戸惑うかもしれませんが、慣れれば強い相棒になってくれるカメラです。プログラムシャッターが搭載されているので、フィルムカメラ初心者でも簡単に撮影できます。
ぜひ、PEN EEDを通してフィルムの世界を覗いてみてはいかがでしょうか。
製品情報
カテゴリ | フィルム |
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メーカー | OLYMPUS |
タイプ | ハーフカメラ |
マウント | その他 |
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