製品解説
スペック情報
他のハーフカメラとは一線を画す描写が魅了の唯一のハーフ一眼
1.誰も想像できなかった一眼レフ
一見コンパクトカメラのような形をしていますが、PEN Fシリーズはどれもレンズ交換可能な一眼レフハーフカメラです。
PEN Fシリーズは、天才設計者・米谷美久氏によって「どこにもなく、そして誰も考えつかないもの」という視点に基づいて設計されました。発売当時、ハーフサイズカメラで一眼レフタイプのものは無かったため、Fシリーズのような画期的な設計のカメラは、世間に衝撃を走らせました。
2.洗礼された美しいデザイン
その完成された普遍的なデザインと機能は、デジタルカメラが主流となった現在でもデジタルカメラのPEN-Fシリーズとして受け継がれているほど、OLYMPUSの主力機種として成功しました。
流線形のコンパクトなボディは女性の小さな手にもすっぽり収まる造りになっており、男女問わずおすすめのカメラです。
3.中古市場
中古価格は、F、FT、FVどれもあまり差はありません。価格の違いはそれぞれの個体の状態によって変動する部分が大きいです。オンラインショップでは、ボディのみの場合で10,000円前後からありますが、レンズ付きのもので30,000円台のものが多く流通しています。
また、FシリーズにはMR-9という水銀電池が使用されています。現在水銀電池は製造中止になっているので、互換性のあるアルカリ電池または、変圧も行う電池アダプターとアダプターに対応する電池を購入しておきましょう。
PEN Fシリーズのラインナップ
■ PEN F(1963-1966)
Fシリーズの原点となったモデルで、ボディ正面右側に描かれた「F」が特徴です。初代のFのみフィルム巻き上げが2回になっています。
■ PEN FT(1966-1970)
シリーズで初めてTTL露出計が内蔵されたモデルで、Fシリーズで唯一ブラックモデルも販売されています。FTはTTL測光というレンズで露出を計測するシステムになっている為、初代よりも高精度に測光できるようになりました。
■ PEN FV(1967-1970)
FTからTTL露出計などの機能を省いて価格を下げて販売されたモデルで、デザイン等はFTとほぼ変わりありません。初代とFVにはシャッターダイヤルと連動する露出計がオプションで付けられるようになっています。
OLYMPUS PEN Fシリーズを楽しむなら
せっかくハーフサイズカメラなので、フィルム枚数を気にせずにバシバシシャッターを切ってみていただきたいです。24枚撮りフィルムだと48枚撮れるので、現像代もフィルム代も気にせず、何も考えずに好きだと思った瞬間を切り取ってみてください。
フィルムカメラだからと構えず気軽に楽しむことによって、新たな表現方法に出会えることもあります。また、1枚に2枚分プリントするニコイチプリントなどもできるので、ぜひ何枚か組み合わせてストーリーを持たせてみるのも楽しいかと思います。
作例紹介
ハーフカメラならではの作品。猫のかわいいところがぎゅっと詰まっています。
被写体をベンチで統一することで、ぐっとおしゃれな組み写真になります。
抑えめな明度と不思議な奥行が生んだ立体感が魅力的な作品。
PEN Fシリーズで使えるレンズ(PEN Fマウント)
Fシリーズはレンズのラインナップが豊富なことでも有名で、その数20本とOLYMPUSが本気で開発したことが伺えます。ラインナップの内訳は広角(20mm)から標準、広角、超望遠(800mm)、そしてズームレンズやマクロレンズなど無いものは無い状態です。
ここで一つ覚えておきたいのが、35mm判換算焦点距離です。ハーフサイズの場合は、35mmフィルムを半分にした画角となるので、レンズに表記されている焦点距離が普通のレンズより小さくなります。
そこで、35mmフルサイズカメラの場合のレンズだとどのような焦点距離になるかというのが35mm判換算焦点距離です。ハーフサイズの場合は、約1.4倍にした値が35mm判換算焦点距離になり、広角20mmの場合は28mmレンズ、超望遠800mmは1150mmレンズと同等のスペックということになります。
ネットユーザーのレビュー
コンパクトで可愛いデザインでありながら、レンズのラインナップが豊富で機能も充実していることから、男女問わず人気が高いようです。ハーフサイズは比較的粒子感の強い粗い仕上がりになるのですが、フィルムっぽさが強調されてそこも良いという方も多かったです。
まとめ
世界で初めて一眼レフタイプのハーフサイズカメラとして誕生したOLYMPUS PEN Fシリーズ。洗礼されたデザインと精巧な機能、豊富なレンズ群が揃った伝説のシリーズです。初代が発売されてから60年が経った今なお人気は衰えず、Fシリーズはデジタルカメラにも継承されています。
中古価格は低く、レンズとセットで購入しても30,000円台で揃えることができます。お金がかかるとフィルムカメラを諦めていた方にこそ、ぜひ使っていただきたいカメラです。
レンズマウント | |
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型式 | ハーフサイズ レンズ交換式一眼レフカメラ
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レンズマウント | Pen Fマウント |
ファインダー | |
視野率 | |
倍率 | |
ミラー | 横開きショックレス・クイックリターンミラー |
露出制御 | |
測光方式 | |
測光範囲 | |
露出モード/撮影モード | |
ISO感度 | |
多重露光 | - |
シャッター | |
シャッター速度 | 1/500〜1秒 |
巻き上げ・連写速度 | |
レリーズ機能 | |
セルフタイマー | - |
AF | |
AF方式 | |
測距点 | |
電源 | |
使用電池 | |
サイズ・重量 | |
サイズ | 127x69.5x32 |
重量 | 600g |
発売日 | |
発売日 | 1966年10月01日 |
製品情報
- カテゴリ
- フィルム
- メーカー
- OLYMPUS
- タイプ
- ハーフカメラ