TAMRON 100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD (Model A035) [ニコン用]

ライトバズーカの名に相応しい小型・軽量の頼れる超望遠

１．軽量コンパクトで携帯性抜群

本レンズの最大の魅力が、高い携帯性です。400mmという焦点距離をカバーしてながらも、最大径86.2mm・長さ196.5mmとコンパクトで、重さは1,115gと非常に軽量に設計されています。

超望遠ズームレンズと言うと、どうしてもバズーカ砲のように大きく重くなりがちですが、本レンズは鏡筒部分の一部をマグネシウムにすることで、SIGAMの「ライト・バズーカ」と呼ばれるレンズとほぼ同じ大きさで、ライト・バズーカよりもやや軽量化することに成功しました。

２．コスパ最強

本レンズのもう一つの魅力が、新品でも純正レンズの3分の1の価格で入手可能なのに高機能な点です。

本レンズには、色収差を抑えるレンズを3枚使用し、TAMRON独自のコーディングeBANDも施されています。なので、レンズにとって厳しい条件下の撮影でもクリアでヌケ感のある描写が楽しめます。

また、防汚コートと簡易的ではありますが防滴構造も採用されているので、屋外での撮影をサポートしてくれます。

こんなシーンにおすすめ

防汚コートと簡易防滴のあるレンズなので、運動会や砂浜など条件の悪い場所でも活躍してくれます。ただ、直進ズームがないので、運動会などで撮影する際は、本番が始まる前にある程度画角を決めておくと失敗が少ないかと思います。

また、軽量コンパクトなので、動物園やハイキングにもおすすめです。逆光耐性の高いeBANDコーティングが施されているレンズなので、逆光を上手く取り入れて野鳥などの撮影を楽しんでみてください。

作例紹介

羽根の軽やかさが伝わる一枚。前後のボケも大胆かつキレイにぼけています。

着陸しようとしている飛行機をとらえた一枚。望遠ならではの圧縮効果が感じられます。

きらめく水滴に心奪われる作品。クリアな描写と透き通る水滴がよく合っています。

怪しげに輝く月の作品。拡大するとクレーターまでしっかり描写されていて、解像力の高さが分かります。

望遠端で撮影された一枚。被写体の野性的な視線を損なわずに、しっかり引き寄せることに成功しています。

併せて比較検討したいレンズ

併せて検討していただきたいのが、AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VRとSIGMA 100-400mm F5-6.3 DG OS HSMです。

■ AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR

Nikon純正レンズで、本レンズよりもやや広い80mmから400mmまでの焦点距離を一本でカバーしているレンズです。強力な手ブレ補正機構やクラス最高速度のAFが搭載されたモデルで、どんな焦点距離での撮影もしっかりとサポートしてくれます。

ただその分、最大径95.5mm、全長203mm、三脚座無しの状態でも重さ1.480gと本レンズのような軽量コンパクトさは感じられなくなり、価格も純正レンズなので新品だと30万円前後と高くなってしまいます。なので、お金に余裕があり、Nikon純正レンズの高い技術で撮影したいという方におすすめのレンズです。

■ SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG OS HSM [ニコン用]

本レンズと同じ焦点距離のSIGMA製のレンズで、本レンズと同じく軽量コンパクトの超望遠ズームレンズで、「ライト・バズーカ」と呼ばれています。価格はややTAMRONの方が低いですが、大きさはほぼ同じで、重さは本レンズより数十グラム重い程度です。

本レンズとの違いは、オプションでも三脚座が無いことと、SIGMAレンズは直進ズームが使えるということです。直進ズームは、リングを回転せずに直進式で素早くズームできるので、広角端から望遠端まで画角を頻繁に変える方に嬉しい機能です。

なので、三脚座は普段使わないという方や、直進ズームを使いたいという方にはSIGAMレンズがおすすめです。

ユーザーレビュー

コスパ抜群のレンズと評価されていました。望遠端でも解像力が高く、小型軽量なのに低価格なので満足しているというユーザーが多く見られました。

画質については、全体的に柔らかな描写が楽しめ、少し絞ると引き締まると言われていました。ただ、レンズが暗いので、晴天時の屋外で撮影したり、高感度のボディを使用した方が無難なようです。

仕様に関しては、フード部分がシリコンのような柔らかい素材なので、多少ぶつかっても安心との意見もありました。デメリットとしては、回転角が大きすぎるとの意見が多く見られました。なので、広角端から望遠端まで一気にズーミングすることが難しいと言われていました。

また、AFと手ブレ補正に関しては意見が二極化しており、AFは外れるまたは当たっていてもやや遅いという意見と、普通に撮影する分には問題ないという意見がありました。手ブレ補正に関しても、良く効いているという意見と弱いという意見に分かれています。これに関しては個体差があるようで、メーカーに調整を以来するか、タップインコンソールで調整すると改善されるようです。

まとめ

軽量コンパクトな超望遠ズームレンズのTAMRON 100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USDを紹介しました。純正レンズよりも低価格でありながら、クリアな描写や屋外での使用を想定した堅牢な設計が施されたレンズです。

ぜひ、TAMRON 100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USDを通して、超望遠ズームの世界を楽しんでみてはいかがでしょうか。